ヴァチカン
ローマ法王ヨハネ・パウロ2世が亡くなった。
信者ではないのだが、学校がカトリックだった(ちなみに、シスターは法王を「パパさま」と呼ぶのである)のと、つい2週間前にヴァチカンに行ったばかりなので、なんだか感慨深いものがある。
イタリアでは教会にちょくちょく行っていた。静かだし座れるし美術品もたくさんあったし。でも、彫刻の前で記念写真を撮ったり美術館みたいに入ったりはできない。刷り込みというやつですな。「異教徒ですけど」と断りを入れつつ、お祈りしたりミサに出たり(ベルニーニの彫刻を見に行ったらちょうど始まってしまったのだった)していた。
ヴァチカンのサン・ピエトロ大聖堂もよかったのだが、何がすごいといって、「この世の天国」を現世に示すために膨大なお金と時間とエネルギーが費やされていたこと。どこの教会もそうなのだが、ヴァチカンはさすが総本山だけあって半端じゃなかった。
ドームの裏には必ず天国の絵が描いてある。
光の入り方も絶対計算されているに違いない。
今回の報道で驚いたのは、イタリアの新聞が亡くなる前から「故人扱い」で追悼記事をばんばん載せていたのと(日本じゃ縁起が悪くてできないだろう)、危篤だろうとなんだろうと法王が病院に入らず、ヴァチカンの執務室(ヴァチカン宮殿4階右から2番目の部屋、日曜日などここから祝福を与えることになっている)に留まり続けたこと。イースターにもよれよれで手を振っていたしなあ。絶大な権力と富を背負って大変な人生だったのではと思う。
ご冥福を祈る。
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コメント
私も十数年前にヴァチカンに行った事があるので感慨深いものがあります。ご冥福をお祈りします。でも私が反応したのは『パパさま』。ウチの学校のシスターは『パパさま』と呼んでいたかは不明ですが、私達は学長シスターを『学長さま』と呼んでました。会派は違うけどきたきつねさんの学校も同じかしら?
投稿: くるる | 2005.04.03 16:11
おお!くるるさん、いらっしゃいませ。
うちの学校は、たしか校長先生は「校長先生」だったような気がします。シスターのクリスチャンネームを呼ぶときは、「セシリアさま」とか「さま」づけだったような。
ヴァチカンは、10年やそこらじゃ全然変わらないでしょうね。
地下墓地(昔からあって、歴代のローマ教皇はここに葬られるらしい)に行き損なったこともあり、また行きたいですねえ。今度は香港経由で(わはは)。
投稿: きたきつね | 2005.04.03 20:54