やっと見ました「終極無限」
「無間道(インファナル・アフェア)Ⅲ 終極無限」をやっと劇場で見た。本当は連休前に見に行こうと思ったのだが、レディスデーと重なったためか切符売り場が人の山だったため延び延びになっていたのであった(並ぶのが心底苦手なのである)。
今回は連休の谷間のせいか、広い劇場に10人そこそこ。真ん中に座って音響を堪能。やっぱり大きいスクリーンはよい。
映画も堪能しました。個人的にはとてもよかった!と思う。香港加長版を何回か見(しかし詳しいところはわからず)、nancix さんのところ(無間道関連大充実)など先達のblogも読ませていただき、わからないところを確かめるつもりだけど、謎解きはまあいいや、というスタンスがよかったのかも。
何がわかってよかったかというと、黎明ことヨンさま、陳道明こと沈澄の正体。あちらこちらでコメントされていることだが、ヤン・ヨン・シェンの3人のシーンが、とてもとても好き。「Ⅰ」では黄Sir亡きあと誰も正体を知る者はなくなったと思われたのだが、よかったじゃないか、孤独じゃなかったんじゃないか、ヤン。だから、ヨンとシェンの屋上のシーンもよかった。ああ、なんて格好いいんだ。黎明がこんなによく見えたことはないぞ。今度「英雄」を見たら、始皇帝に手を振ってしまいそうである。
予習したおかげで、そのぶん場面を楽しめたのだが、殿方を楽しむ映画だったなあ。いい男てんこ盛り。
いや、リー先生は出ているのだが…プロとして駄目駄目というところで、どうでもよくなってしまったのだった。第三者のいるところで不用意にクライアントのファイルは開く、しかも持ち出せるようなパソコンにデータを入れ、パスワードは垂れ流すし(何が「ロックがかかっているから大丈夫」だ)。フロイト的なカウンセリングの技法については詳しくないのだが、おそらく「治療」の前に「診断」の段階があるはずで(まあ日本語訳は「治療」、原語は「面接」で意味は違うんだけど)、事前に問診もラポール(クライアントととの間に話しやすい雰囲気を作り出すこと。カウンセリングには必須)を作ることも行わず、いきなり催眠というのも疑問だったし。催眠のやりかたも何だかなあ。予断でプローブ(探り針)を入れちゃいかんよな。うーむ。映画上必要な役回りというのはわかるのだが、気になるのである。
診療記録にどこまで書いてあったのかはわからないが、そこから暴走するラウの妄想もすごかった。いやあ、アンディ上手い。でもラウは怖い。「ラウが無間道に落ちる話」であることはわかってはいるのだが、鬼気迫るものがある。尾行・侵入のときには携帯の電源は切った方がいいと思うが。死ぬつもりなら顎より効果的なところを撃てよ、とも思ったが、それを言うとストーリーが成立しなくなるか。
小ネタとしては、「オフィス拝見」が楽しかった。リー先生のオフィスとか、警察の保安室とかヨン様のオフィスとかラウのオフィスとか。しかし、いくらなんでも、あんな庶務課はないだろう。だいたい、一人しかいない庶務課はありえない。それから、黄Sir、コンビニで紙おむつを買うのは割高ではないのかな。奥さんから頼まれていてワトソンズの閉店時間を過ぎてしまったのかな。
…と書いていると、全然肝心なところを見ていないようであるが、劇場でやっている間に、あと1回は見に行きたいなあ。
この話の主題はたぶん「孤独」と「切望される絆」なんだろうと思う。警察学校の、見送るラウとヨン、振り返ってウィンクするヤン、のシーンで涙が出た。「無間道」三部作一挙上映を是非どこかの劇場でやってほしいものである。
KEIさんのところでもアップされていたのだが、「終極無限」のエントリには絶対この写真を使おうと思っていたのだった。今、パソコンの壁紙にしている。黄Sirとエリック・ツァンと道明さんにうっとりである。あ、呉鎮宇も。
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コメント
TBありがとうございます。こちらからもさせてもらいますね。
やっぱりこの写真はきますよね〜本当に男前大集合で。
ちなみに私もあるところで拾いました(笑)
正直、DVDで観てたときは3作目はいまいち…と思ってたのですが、劇場で観てやっぱりいいじゃんと思ってしまいましたよ。
細部が理解できたせいもあるし、スクリーン映えする男前効果もあるかも。
3部作一挙上映、東京はキネカ大森でやるみたいです。もっとあちこちでやればいいのになぁ。
投稿: KEI | 2005.05.08 02:12
KEIさん、コメント&TB、ありがとうございます。
一挙上映、やっぱりやるんですか!いいなあ、キネカ大森。
札幌でもやらないかなあ。
それにしても、この映画はほんに「男前」を鑑賞する映画でした。
写真の拾い先、もしかすると同じところかもしれませんね(笑)。
投稿: きたきつね | 2005.05.08 13:08