「愛の神 エロス」
実は先週末から、ちょっと不調。そういえば、書いていないネタがあったので、それを出そう。
「愛の神、エロス(音が出ます)」を見に行ったのだが、書いていなかったのだった。ご存じ、王家衛、スティーブン・ソダーバーグ、ミケランジェロ・アントニオーニの3人が撮った短編映画のアンソロジーである。当然、お目当ては王家衛。
先に、スティーブン・ソダーバーグとミケランジェロ・アントニオーニのパートの感想を書いておくと。
「どこがエロスじゃ」
ソダーバーグの方は、(ロバート・ダウニー・ジュニアが部屋をうろうろするのを見て)「セラピストって患者と密室で一対一だから患者が危ない人だと危険な仕事だったんだ〜(無間道の)リー先生にはやっぱり無理」と思い、いかにも鬘が似合いそうだと思った精神科医役の人がかぶって出てきたのを見るにおよび、腹の中で爆笑。アントニオーニの方は、脱げば色っぽいというわけではないのだなあ、と思う。なんで透っけ透けのブラウス着たり、海岸で全裸で踊るかな。あと、リンダちゃん、そんなこと(初対面の男性を一人住まいの家に引っ張り込んだり、海岸で裸で爆睡したり)していると危ないと思うよ。
というわけで、王家衛は突出していた。これ1本でよかった。あるいは、nancixさんが書いていらしたように(nancix diary: 「愛の神、エロス」雑感、nancix diary: 「愛の神、エロス」余談)香港映画の監督・俳優だけで3本撮ればよかったのだ。
チャン・チェンは大人のいい俳優になったなあ(ちょっと額がM字ぎみだが)。コン・リーは色っぽいなあ。顔立ちは似ているが(チャン・イーモウは自分の好みに忠実だな)チャン・ツイイーには太刀打ちできない色っぽさである。その2人の、なんともいえないライティング(特に溶暗の美しさといったら!さすが、クリストファー・ドイルだ)と美しい背景(壁紙とかカーテンの柄とかタイルに始まり、セット(澳門ロケ?)がとても好き。ウィリアム・チョン万歳)の中で繰り広げる抑制がきいた演技が、もう、なんともいえずエロティック。
王家衛のパートのためにDVDも買ってしまうのだろうなあ。主題歌(長調に転調するところが好き)と王家衛のパートの初めのイラストレーションも好きだし。
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コメント
ほんと、ほんと!おっしゃるとおり!同感の余りコメントしました。こちら長沼のお茶好き、中華映画好きです。注目してますよ!
投稿: hanatya | 2005.06.06 22:14
hanatyaさん、いらっしゃいませ。
コメント、ありがとうございます。
長沼の方なのですね。
やはりキノでご覧になったのでしょうか。
「愛の神 エロス」もっと長くやっていて欲しかったですね〜
投稿: きたきつね | 2005.06.08 20:19