犬がとりもつ
集合住宅に住んでいるので、いろいろな方と建物内でお会いする。その中に、わりと強面のおっちゃんがいて、毎朝律儀に玄関前のお掃除などなさっているので、厳しそうな方だなあ、と思っていた。
建物はT字路の角にあって、玄関のななめ向かい、T字路の突き当たりに家がある。その玄関フード(注:冬寒くないように、玄関全体にかぶせるガラス状のもの。たぶん北海道独特)の中に椅子があって、主がいる。
それが「たろう」。12歳のシーズーで、剣呑な顔で道路を睥睨し、犬や人が通りかかると猛然と吠える。ただし、飼い主にはとっても忠犬。
愛想がきわめて悪い奴なのだが、長い年月、毎日通るたびに声をかけ続けた結果、なんとか吠えられなくなった。しかし、その反応は「なんだ、こいつか」程度のもの。でも、声は毎朝かける。
今朝も、たろうが寝ていたので、声をかけたが、ちらっとこちらを見ただけで相変わらず寝ている。まあ、いつものことだ。
いつもじゃなかったのは、その直後に「反応するんだねえ」という声があったこと。声の主は件のおっちゃんであった。「俺なんか無視されるんだよ」とおっしゃるので、思わず「いやー私もですよ」とか「でも吠えられないだけ、ましですよね」などど、喋ってしまう。犬好きでありましたか。これは嬉しい。
たろう、ありがとうね。
たろう。
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コメント
たろうちゃん、吠えないばかりかちゃんと写真を撮らせてくれているじゃありませんか!しかも、カメラ目線で!!
照れ屋の彼にしてみれば、精一杯のサービスかも♪
毎朝のごあいさつが効きましたね(にこにこ)
投稿: smash | 2005.07.15 23:18
これは機嫌がいいときなんですよー(たぶん)。
それで写真を撮っておいたのです。
内心「なに〜」と思っているのかも…。
投稿: きたきつね | 2005.07.16 00:01