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香港の「バスおじさん」

 香港の「巴士阿叔(バスおじさん)」、もともとはan-anさんの晏晏的自言自語 【an-an's monologue】で、その存在を知ったのだが、その後、おなじみ、りえさんのブログでメディア祭りになっているのを知る。

 Blog版香港中国熱烈歓迎唯我独尊:大家都有壓力!巴士阿叔

 元朗行きのバス「68X」の車中で、大声で携帯電話をかけているおっさんの声があまりにもでかいので、後ろのお兄さんが注意したところ、おっさんが逆切れ、粗口の限りを尽くしているところを、別のお兄さんが携帯電話で撮影、YouTubeにアップしたのがことの起こりらしい。

 YouTube - 巴士阿叔 - Bus Uncle (雙語字幕 - Bilingual Substitle)
 
 その後、この映像は全世界をかけめぐり、「未解決!未解決!未解決!」などおっさんの言葉が流行語になり、おっさんの波乱万丈人生が明らかになり(詳しくはりえさんの記事を参照)、12年間無職だったおっさんが晴れて旺角の「(オ八)王之王」に就職が決まり(意外にも、英語やドイツ語ができ、応対も悪くないらしい)、旺角の「(オ八)王之王」は売り上げが25%上がり…と、ここまでは順調だったのだが、その後、えげつない香港パパラッチに追いかけられたり、暴力事件に巻き込まれたり、おっさんの波乱万丈人生はまだ続いているらしい。
 Yahoo香港にもニュース特集ページがあるし。

 巴士阿叔相關新聞

 Wikipediaにも項目ができているし。

 バス叔父さん - Wikipedia

 YouTubeはもんのすごい閲覧数で(さっき見たら878412だった)、関連映像も4000を超えている。
 Wikipediaは日本だが、香港人の心の琴線に触れたんだろうなあ。「未解決!未解決!未解決!」とか「お前も圧力受けてるんだろ!俺も受けてるんだよ!」が流行語になっているのを見ると、プレッシャーの中、香港人は健気に生きているんだなあ、と思う。
 香港、行きたいな。

(2006年6月12日追記)
 おっさんは、その後「(オ八)王之王」の奥さんの反対にあい、辞めたらしい。
 新聞記事を斜め読みしてみると、「(オ八)王之王」のプライバシーまで詳細に書いてある(「花園街の4000平方フィートの豪邸」の住所まで…おいおい)のだが、なんと「(オ八)王之王」の太太は70年代にショウ・ブラザーズの女優だったとか。おっさんの再就職先は茶餐廳の名店(と記事に書いてあった)「翠華餐廳」らしいのだが、「翠華餐廳」といえば、「すいかレストラン」と看板に書いてあるところだよね。何店かあったと思うのだけど、やっぱり旺角界隈の店だろうか。

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コメント

私もネットのリンゴ日報で見てたんですが、いま1つのところで字からくる意味が組みとれず、ナゾでした。でも、おかげで分かりました。なるほど、そういうことだったんですか。へー。

ところで、NHKの広東語ですが、せっかくカレンダーに印までつけて楽しみにしていたのに、見逃しました。
というより、パソで録画しようと予約しておいたのに、どうしたはずみか録画されておらず、録画結果画面を見て腰砕けでした。うううう。
次回はがんばります。

投稿: みゃお | 2006.06.09 23:12

あいや、それは残念でしたね>広東語講座。
幸い、来月も再放送があって、よかったよかった。
今週は、イントロ、ビクトリアピーク、レパルスベイのベランダ、
でしたが、来週はいよいよ蓮香楼で飲茶です。
もし録画し損なったら、DVDに焼きますので、
お知らせくださいね。

投稿: きたきつね | 2006.06.09 23:42

バスおじさんまた失業したみたいですね。
何でも雇われたとこの社長の奥さんが、バスおじさんを雇ったことで社長とケンカしたあげく、薬飲んで自殺を企てたとか(助かったけど)。
でもって失業したてらしいです。私の読み方が正しければの話ですが。でも当たらずとも遠からずだと思うのです。

投稿: みゃお | 2006.06.12 21:32

ええええ〜!
それは見に行かなくては。
しかし、なんでまた自殺まで。
おっさんには何か悪い星でもついているのでしょうか。

投稿: きたきつね | 2006.06.12 21:53

きたきつねさん、訪問がおそくなりました!りえです。
おじさんは、辞表を出してレストランを辞めたあと、
茶餐庁に就職が決まった、という話が出ていましたが(笑)
昨日、環境関係のプロモーション担当(?)で採用された
という記事が出ました。
まだまだバス叔父さんの人生も、未解決!です。
「未解決!」「我有圧力」の流行にも、社会風刺を感じましたが
レストランのオーナーの方針に抗議する奥さんや家庭不和
自殺未遂騒ぎなどにも「社会風刺的人生の縮図」を見て
しまいました・・・
Wikipedia、広東語・英語・フランス語バージョンではリンク
だけじゃなくて動画もアップされてましたよ。Wikipediaって
すごいな、と改めて思わされました。

投稿: りえ | 2006.06.17 17:55

きゃー、りえさん、いらっしゃいませ!
ありがとうございます。
「環境関係のプロモーション」って何をするんでしょうねえ。
それにしても(ここ何日かは見ていないのですが)、
香港の新聞の「微に入り細に入り」の報道ぶりにはびっくりです。
「市民総親戚状態」とか「いち早く津波救済キャンペーン」などは
好きなのですが、一方で、ターゲットを執拗に追い回すというのは、
これは表裏一体といってもいいものなんでしょうか…
翻弄されているおっさんが気の毒になってきましたよ。
wikipedia、見てみますね。

投稿: きたきつね | 2006.06.17 21:46

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» 騒音おばさんならぬ,バスおじさん [晏晏的自言自語 【an-an's monologue】]
どこの国にでもお騒がせな人は居るものですが・・・(^^;) 窓から身を乗り出し布団をばんばん叩く「騒音おばさん」が有名になりましたが ちょっと前から香港で話題(?)になっているのが 「巴士阿叔(バスおじさん)」。 ある晩,香港のバスの車中で起こったハプニングが事の発端。 中年のオジサンが携帯電話で話していたところ(香港ではバスでも地下鉄でも 通話するのはごく普通の光景)あまりに声が大きかったので,後ろに坐っていた 若者が「あんまり声が大きいと他の人の迷惑になるから」と肩を叩いて注... [続きを読む]

受信: 2006.06.09 20:25

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