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本屋で大泣き

 人によって「泣き」のツボは違うと思うのだが、自分の「泣き」ポイントは、たぶん「健気」だと思う。
 一番泣ける映画は「南極物語」(日本の方)だ。1年あんなところに放っておかれたのに一目散に走ってくるタロとジロを見ると(いや、思い出すだけで)、いつでも泣ける。
 それでなくても、年とともに涙もろくなっているのに。
 紀伊國屋札幌本店に寄ったら、「犬と猫の本」のフェアをやっていて、本棚に犬と猫の本がてんこもり。いつもだとビニールのかかっているマンガも読める(1巻だけ)ので、素通りできずに立ち読みしていたら、ツボを直撃されてしまった。

 『グレイのしっぽ』(伊勢英子 中公文庫)
 『長い長いさんぽ』(須藤真澄 エンターブレイン)

 グレイはハスキー犬で、『長い長いさんぽ』のゆずは猫。グレイは5歳で、ゆずは16歳で遠くへ行ってしまった。
 片方は絵と文、片方はマンガなのだが、どちらも、送る人間の側から、決して声高にではなく「行ってしまう」ことを書いている。犬も猫も、偉いのは、死ぬことなんて微塵も考えず、最後までちゃんと生きていることだ。
 人間側は、寿命が長いぶん、どうしても残されてしまうので、とてつもなく辛いのだけれども、それでも、だからこそ、ちゃんと生きていかなければならないのだなあ。
 両方とも、立ち読みしながら泣いてしまい、しかし途中でやめることができず、買ってしまったのだった。
 …と思って帰ってきたら、福々さんが「虹の橋」のことを書いてらした。なんだかシンクロニティ。

20060905dog
 うちの二代目。とっくに虹の橋へ行ってしまったので、私が行くときには迎えに来るよう言ってあるのだが、どうも未だにそのへんにいるような気がしてしかたがない。

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コメント

すいません、泣かしたようで。
でも私も泣いてますんで、ごかんべんを(!

坊ちゃんはもちろん、初代の犬も、遺髪をとってあるのですが、時々フタをあけて、かぎタバコよろしくクンクンやってます。
犬独特のにおいはもちろん、消毒液の匂いが今だにします。もっと細かくいうと排泄物の匂いもします。でも全然気になりませんね。あ~そばにいるな~なんて思います。

二代目さん、かわいいですね。
寡黙な子も、おしゃべりな子も、みんなけなげで、だらけ人間は恥ずかしくなります。

投稿: みゃお | 2006.09.06 20:25

犬のおでこをくんくんするのが好きでした。
冬場など、ねっちりにおいますが、かまいません。
二代目の遺品は首輪しか残っていないのですが、
いつか、またほっぺたを掴んで、くんくんする所存です。
そのときには、思いっきりべろべろされることでしょう。
行ってみたいな、虹の橋。

投稿: きたきつね | 2006.09.06 22:25

眉間のへこんでいるところが黒くて、ノビタと同じです!
手で頭をなでたときの感触が、わかる気がします。
ぬいぐるみでは味わえない、あの弾力。
虹の橋のたもとで、じっと待っておられるのでしょう。
わたしも、今からノビタに言い聞かせておくことにします。
きたきつねさんの二代目さんといっしょに待っているようにって。

投稿: smash | 2006.09.06 22:25

ノビタくんは、まだまだ早すぎですよお!
ともあれ、眉間のひっこんでいるところ、
可愛いですよね。
実は二代目は鼻筋もじょりじょりしています。
ああ、あの弾力がなつかしい…。

投稿: きたきつね | 2006.09.06 22:33

『グレイのしっぽ』は私も読みました。泣かされました…。(笑)
柳田邦男氏との共著の「はじめりの記憶」も良かったですよ。
こちらは伊勢さんの画に泣かされます。

そうそう、ずーっとずーっと前にきたきつねさんのページで教わった「筋子の味噌漬け」にやっとトライすることができましたのでご報告させていただきます。
昨日会った人の名前はすぐ忘れるのに、うまそうなもののことはよーく覚えていて、生の筋子が売られているのをスーパーで見てビビビと記憶がよみがえりました。
もう、うまうまです。

投稿: どみ | 2006.09.07 01:56

おお、それはよさげな本ですね。
探してみます。

筋子の味噌漬け…簡単でおいしいでしょう♪
実は、今年はまだ食べていません。
もうそんな季節なのですね。
食べようっと。

投稿: きたきつね | 2006.09.07 07:07

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