最近買った本
風邪は、抜けるどころか頭にまわり、がんがんいいはじめた。
しかし、仕事はいかんともしがたいので、ぼーっとしつつも働く。あいまに、ぼーっとご飯を食べに行き、
本を買ってしまう。(逃避…)
茂木大輔『オーケストラは素敵だ』(中公文庫)
N響の首席オーボエ奏者で、『オーケストラ楽器別人間学』を書いた茂木さんの、ドイツでの修業時代、オーケストラに入るか入らないかころの話。だいたい、プロの職業人の話がつまらないわけはないので、ましてや書き手がこの人なら面白さは折り紙付きなのだ。ドイツのオーケストラのオーディションを受けるためには招待状がいるとか、でも飛び込みは可だとか、「師事」「活躍」をあんまり過大に書いてはいかんとか(あたりまえだ)、「どぼはち」「だふくろ」はあんまりだとか。いつ読んだんだ>自分。
帯を「のだめ」の二ノ宮和子さんが書いている。ブレーンだもんね。そういえば、オーディションのシーンは「のだめ」の中のマルレ・オケのオーディションを思い浮かべていた。
夏石鈴子『きっと、大丈夫』(角川文庫)
夏石さんは、筑摩書房に勤めつつ、鈴木マキコの名前で『新解さんの読み方』を書いた人。どんなネタを書こうと、けっしていやらしくならず、まっすぐであったかい目線がとても好き。新刊を発見したら即座に買う。
京極夏彦『邪魅の雫』(講談社ノベルズ)
久々に出た直立する新書。京極堂の妖怪シリーズ正編第7弾。実は「じょろうぐも」と「ぬりぼとけ」はうろ覚えなのだが、「おんもらき」は何とかなったから、何とかなるだろう。榎さんにお会いしたいし。しかし、いつ読むのだ?
とりのなん子『とりぱん』(ワイドKCモーニング)。
こちらはマンガ。ちょっと前に買った。たまたま『モーニング』を立ち読みしたら、とっても面白かったのだ。
たぶん岩手のまんなかへん、作者のもとに野鳥や虫がやってくる。仁王立ちのアオゲラ・ポンちゃん、挙動不審なツグミ・つぐみん、凶暴なヒヨドリ・ヒヨちゃん、ハムスターみたいなエナガ、ヨトウムシを食べてまずそうな顔をするカマキリ・かまさん(ああ…)などなど。体重8キロの隣家のミーちゃんや、庭を横切るバカ殿柄の猫なども登場。急いで道を横切っていく黒いむくむくの毛虫に対する視線は他人とは思えない。鳥も虫も人も同等。
思わず、野鳥図鑑を立ち読みに走ったのだが、写真より生き生きしているぞ。…リアルな鳥には表情筋がないもんなあ。ときどき差し挟まれる叙情的な1ページが好き。
そういえば、うちの田舎のプールにも、アメンボやゲンゴロウやアマガエルがいたっけなあ。
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コメント
お久しぶりです。しゃおりーです。
お茶ネタ以外で珍しく書き込みします。
とりのなん子『とりぱん』(ワイドKCモーニング)。
これって全部面白いですよね。
実は、このとりぱんには私の知り合いがモデルというか
実名で出ています。
贖罪とか。取材とか。とか書かれているあたりです。
漫画は彼の性格をとても良く正しく表現しています。
見ていてとても楽しいです。
投稿: しゃおりー | 2006.10.02 23:55
しゃおりーさん
ごぶさたしています。お元気ですか?
『とりぱん』、読んでらしたのですね。
いいですよねー。
そして、取材、贖罪……Mさん!おお。
なんといい方なんでしょう。
お会いすることがあったら、よろしくお伝えください!
投稿: きたきつね | 2006.10.03 22:30
遅ればせながら、『とりぱん』に反応させていただきます。
舞台は地元盛岡の某ニュータウン(我が家から車で10分くらい登ったところ)なので、ものすごーくローカルなネタにいつも爆笑してしまいます。このマンガでうずまきかりんとうの存在を知り、地元のスーパーで見つけて「これか!」と感動してしまったし。
ただ、同じ地元でも作者のなん子さんに会ったことはありません。(OL時代に勤めていたのはおそらく小〇井農場だと思うのですが)本人が顔出ししていないこともあって、この小さな街でもまずわかりませんもの。
投稿: もとはし | 2006.10.09 00:36
『とりぱん』、盛岡だったのですか。
しかも、もとはしさんのご近所だったとは。
けっこう寒いのですね。
うずまきかりんとうは北海道にもあります。
ときどき食べます。
そちらから来たのかもしれませんね。
「まめしとぎ」はありませんが…。
投稿: きたきつね | 2006.10.09 20:38