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2代2歳

 この後は更新できそうにないので、合間を縫って更新。

 愛子さんは無事安渓・祥華に到着。「満意」のお茶も出て、まずはよかった。
 しかし、一方でショックなことも。
 (こちらの記事より引用)

07春、茶苗なし。茶苗作れるほど天然野生紅芽、山になし。
現在保有の2代目が最後になる可能性大。
そうなると、今年の2代目3歳がまとめて製茶できるラストチャンスか。
生涯ものになってしまうのか。
(中略)
雑種茶(=野生茶)まったくなし。
開発、伐採、焼き払われる。
製茶できず。ショック。

 こちらの記事で私も初めて知ったのだが、祥華のおとんは、毎年山に入って天然野生紅芽の鉄観音の芽を必要最少量だけ摘み、自分の畑に植えている。「2代2歳」というのは、畑に根付いて2年目の茶樹。代が進むほど、年を経るほど「野味」は薄くなる。「2代2歳」が一番おいしい道理。
 一昨年の秋の鉄観音には4代4年ものもあったのだが、昨年秋の鉄観音は、ものの見事に2代ばかり。味はぜんぜん違う。一昨年の「野生熟」もおいしいけれど、どうしても薄味。なぜ?と思って一昨年の記事を見に行って腑に落ちた。
 今年は、山に天然紅芽がない。開発のため、すべて伐採され焼き払われたらしい。ということは。
 来年は「2代2歳」はない。
 すべて3歳以上。
 「野味」の強いお茶は飲めなくなってしまうだろう。
 市場の要請で、すでに空調茶もかなり作られているとのことなので、おとんが大事にしている伝統茶は。
 もしかして。

 今年、愛子さんが行けたのは本当によかった。もし来年だったら間に合わなかった。
 でも、これから、どうなる?
 よその国のことはとやかく言いたくないけれど。それって、目先の利益でどんどん開発して利潤を追求するのって。
 「心の隊員」になりたくてもなれないなんて。
 とても悲しいし、悔しい。

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コメント

また、「地上の宝」が・・・
愛子さんの03天然野生のベリーのような、
スイカの様な甘みとコク、以前飲んだ
一番美味しかった鉄観音茶に共通のものを
感じました。それからが、愛子さんのお茶との
付き合いです。
 それに雑種茶、これも私の大好きなお茶です。
信じられないぐらいの手間と技術が必要で
飲めること自体が幸運なお茶を飲むことができまた。
天然野生、2代2歳、雑種茶が茶畑の開発で
なくなる、「祥華の至宝」を棄て、普通の鉄観音を
作る。ホントニやるせない気持ちです。
 でも、無くなったものを今はとやかく言っても
仕方がありませんので、まだどこかに残っていることを
祈りながら、今年のお茶が素晴らしくなるよう愛子さん・おとんを応援します。

投稿: 紅 三五郎 | 2007.10.19 12:19

紅三五郎さん
私は2005年からお茶を分けていただいているので、
2003年のお茶は知らないのです。
しかし、さぞ素晴らしかっただろうと思います。
雑種茶は大事な薬です。
祥華のおとんのお茶が、お茶に対する情熱が
今後も何とか続いていけることを祈らずにはいられません。

投稿: きたきつね | 2007.10.19 20:25

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