若冲先生とデート再び
今日は、札幌地方は大嵐で、雨が降った上に大風。近くのスーパーに買い出しに出かけたところ、傘の骨が曲がり、靴とソックスが2足ずつ(忘れ物をしたのと雨対応の靴でなければもたなかったので途中で家に帰ったのである)水浸しになる。傘をさしていることもあって途中で風圧で歩けないこともあったり。傘の恩恵を受けない部分はずぶぬれ。気化熱とは恐ろしいもので、後からとても寒くなり風邪がぶりかえしかけて、作業が再びとどこおる。対応が遅くなっている方、ごめんなさい(私信)。
そんなわけで、京都の記事の補足が残っているのだけれど、ちょっとだけ更新。
京都で、どこに行こうか悩んだあげく、相国寺の承天閣美術館へ行ったのであった。
目的は伊藤若冲先生。特設展には目もくれず、第二展示室に直行。もともとは金閣寺にあった障壁画(床の間に描かれた絵)「葡萄小禽図」「月夜芭蕉図」と虎りん(虎の個人的な愛称)の絵を見ることができた。
「葡萄小禽図」は、元の状態に近くしてあって、違い棚なども再現され、行灯の光で見るような仕掛けになっている(光がゆらめいていたのは本物のろうそくだろうか?煤はどうしているんだろう)。「月夜芭蕉図」は、おそらく南の島に娑婆娑婆と(と説明に書いてあった)生えている芭蕉に満月がかかっているところ。芭蕉ってバナナだよね。「月夜のバナナ」、ポップですよ、若冲先生。
人が少なくて、靴を脱いで上がるようになっていて絨毯敷きなのを幸い、前に座って存分に拝見する。座らないと上の方がよく見えなかったし。葡萄の蔓や葉のさまを目でなぞったり、芭蕉の葉がおぼろな満月に照り映えるさまを味わったり。ああ、幸せ。
虎りんの絵はねー、毛並みがいいのよ。尻尾なんかふさふさで。胴体の毛並みも筆でうまく表現されているし、縞縞の具合もすてきだし、足はぶっといし、お腹はもふもふだし、ああ、なんて可愛いんだ〜と、これも他のお客さんのじゃまをしないようにしつつ、最大限に堪能。
円山応挙先生の絵も何枚かあって、よかったよかった。海辺の鶴の屏風もよかったけど、墨でさらさらっと描かれた、枝に鶸がとまっている絵がとてもよかった。応挙先生、すごい。
ミュージアムグッズがあまりなくて残念。虎りんや障壁画の一筆箋なんかがあったら、即買ったのになあ。絵葉書すらないんだもん。若冲先生のものは、虎りんのトートバッグと、障壁画のハンカチと、手拭いのみ。目つきの悪い卵のような鶴の手拭いはわるくなかったんだけどね。少し高めだったので見送り。今後は充実を切に願うものであります。
チケットの絵は「月夜芭蕉図」。
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