「神探」
香港から帰って1日目ではあるのだが、今日も仕事にしっかり出かけ夜は用足しで遅くなる。既にすっかり日常なのだが、そこの角を曲がると白加士街があるような気がして、「老趙でベトナムサンドが食べたいなあ」などと普通に思う。日常と香港の境界がないような不思議な感じ。
夜は何をしているかというと香港映画を観ている。広東語が恋しいのだ。頭に入るのだ。
昨夜は「食神」を観た。考えてみれば、最近のシンチーの映画って香港が舞台じゃないんだよね。「食神」は思いっきり香港の話で好きなんである。
今日は空港から送った荷物が来たので、買ってきたCDやDVDを開ける。ジェイ・チョウの「ぼくはとっても忙しい」は早速リッピング。
映画の第一弾は「神探」。観たかったんだー。
人の心に住む「鬼」が見える元刑事の話。2人組で捜査にあたっていた片方が行方不明になり、その捜査のために若い刑事が協力を求めて現れるのだが…という話。
主役は劉青雲。とても難しい、いってみれば変な役なんだけどね。説得力がある。「鬼」が、実在するのか狂気の賜なのかが判然としない。「鬼」を持つ人の行動をトレース(手でピストルを作ってコンビニに押し入ってみるとか、山林に埋まってみるとか)して、真相に迫っていく姿は鬼気迫る。
そしてなんと言っても見所は、林家棟にとりついている7人の「鬼」。口笛を吹いて7人で歩いているところで大喜び。車の後部座席にぎっしり詰まっているシーンはどうやって撮ったんだろう。
大食いはやっぱり林雪なのね。そして林雪は気が弱いのね。よしよし。内心葛藤しているときは、鬼が他の鬼を取り押さえたりしているのね。この「鬼」は誰でも持っている精神の現れなのか、それともほんとに「鬼」なのか。
脚本はワイ・カーファイで、このテイスト(「喜馬拉亞星」とか「鬼馬狂想曲(新世紀Mr.Boo!)」とか「マッスル・モンク」とか)は結構好きなのだった。
ちょっとだけ思ったのだが、これはもしかして、あの事件が一部元になったりはしていないだろうか。
【追記】
日本語字幕版の感想がこちらに。それから、「あの事件」は、どうも一部元になっているようです。やっぱり。
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