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マイ・ブルーベリー・ナイツ

 仕事をする気力が尽きたので、レディースデーをいいことに映画館へ行く。
 「黄金甲(王妃の紋章)」か「マイ・ブルーベリー・ナイツ」にしようか迷ったが、黄金甲は台湾で一度観ているし、精神衛生上、こちらのほうがよさそうなので、「マイ・ブルーベリー・ナイツ」にする。王家衛監督がアメリカで撮った映画である。

 ニューヨークに住むエリザベス。連絡がとれない恋人が心変わりしたらしいことをカフェのオーナーに知らされる。夜毎そのカフェに通うエリザベス。やがて、別れを決めるために「遠回りして」道を渡ることにする。メンフィス、ネヴァダと西へ西へ、ウエイトレスとして働きながら、エリザベスは、元妻が忘れられないアルコール中毒の警官、若く美しいギャンブラーなど、さまざまな人々に出会い、再びニューヨークに戻るのだった。
 という話だと思う。
 しかし、筋書きよりもディテールがものをいう王家衛映画。出だしのニューヨークの電車からして「これは香港のKCRじゃないんですかっ、監督!」という画面。全編を通じて、王家衛映画を知っているものなら見たことがあるようなシーンが満載だ。ストーリー自体は一本道でわかりやすいけど。
 ニューヨークのカフェは(香港の)ソーホーでもいいんじゃないか、とか、エリザベスの恋人のアパートは湾仔にあるんじゃないか、とか、思ってしまうのだが、香港では「遠回り」は無理なので、これがアメリカで撮った理由なのだろうと思う。香港だったら、どんなに頑張ってもマカオだし、大陸に行ったら、全く別の映画になってしまうものね。ネヴァダの砂漠のような大自然も出せないし。
 しかし、映画が始まるや否や、頭の中で全力で香港版のキャスティングをしてしまうのは止められなかったのであった。帰り道に頭を占領していたのは、「アーニーを誰にしよう〜??」ということ。
 熟慮の結果。
【ジェレミー】(カフェのオーナー)
 筋から言えばトニーさんなのだろうが、あまりにも当たり前なキャスティングな気がして、他の人を探す。金城くんだと「紆余曲折感」が薄いし…検討の結果、劉青雲にお願いすることにする(誰が?)。
【エリザベス】(主人公)
 これは、スー・チー。なんといってもスー・チー。顔の感じと唇のぽってり感がポイント。
【アーニー】(アル中の警官)
 これが難航した。昼間は「ハイウェイの守護神」、夜は、元妻が忘れられず、断酒会に入っているのに、毎晩我を忘れて酒を飲んでしまう。劉徳華だと、昼間のしゅっとした感じはいいんだけど、最期が合わない感じ。イーキンとか黎明もそう。思いあまって林雪をキャスティングしてみたのだが(上映中に)、林雪は粘着質じゃないんだよねえ。考えた結果、トニーさんにお願いすることにする。きっとうまく演じてくれるだろう。
【スー・リン】(アーニーの元妻)
 「スー・リン」ですか、監督!狙ってるんですか!思わずマギーをキャスティングしそうになるが、これも当たり前すぎる気がするので、ここは、カリーナ・ラウにしてみる。アーニーはトニーさんだし。あ、マギーでもいいのか。
【レスリー】(女ギャンブラー)
 ナタリー・ポートマンが映った瞬間、「うわー、コン・リーだ」と思った。でも、もうちょっと若い方がいいのかな。で、名前がレスリー。わざとですよね?監督。思わず、レスリーが二重写しに。

20080417
 エリザベスとジェレミー。
 王家衛のインタビューによると、このシーンの撮影は難航したらしい。ジュード・ロウがアクロバティックだったとか。

 そういえば、上映前に、「レッド・クリフ」の予告が出て驚いたのだった。10月公開とのこと。

【追記】
 試しに、
  エリザベス=スー・チー
  ジェレミー=ラウ・チンワン
  アーニー=トニー・レオン
  スー・リン=カリーナ・ラウ
  レスリー=レスリー・チャン
  カティア(ジェレミーの元恋人)=カレン・モク
で、脳内上映してみた。
 いいんだけど、アメリカを舞台にする理由がないので、これまた試しに、舞台を香港にして大陸へ「遠回り」させてみたところ、なかなかハート・ウォーミングな映画になりそうではあるのだが、間違っても王家衛映画ではない。内モンゴルの砂漠をウルムチまで車で飛ばすか?とか、カジノはどうする?やっぱり麻雀か?とか、ブルーベリーパイの代わりに何を使う?とか難題もいろいろ。舞台は茶餐廳かなあ。
 しかし、王家衛がアメリカで撮った必然性はあるのだろうと思いつつも、やっぱり王家衛映画は香港で撮られるべきなのだという気がするのだった。
 たぶん、王家衛映画を知らない人にとっては、「マイ・ブルーベリー・ナイツ」はお洒落な恋愛映画に感じられるのだろうとは思うのだけれど。

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コメント

どもども。
 巷では賛否両論出ているこの映画の感想に、まー両方ともわかるよなーなんていいつつ読んでいるのですが、やっぱり香港キャストしたくなってしまいますよねー。
 ワタシの場合、アーニーはトニーでスー・リンはマギーだなー、というのはすんなり出ました。一番難儀したのはレスリーですね。名前に引きずられたってのもあるし。

投稿: もとはし | 2008.04.18 22:42

>香港では「遠回り」は無理なので

ああそうか!
いや~思わず膝をうちましたよ。
私は、これを見て、「私はべつにウオン・カーワイ好きじゃないのかも・・」と思ってしまいました。
それより、彼の映画に出ている俳優の姿が好きなのかも。
アーニーは、アンソニー・ウオンじゃだめですか?

投稿: ゆずきり | 2008.04.19 00:29

お返事が遅くなりました。

もとはしさん
「香港版キャスティング」は、映画が始まるや否や
自動的に始まってしまいました。
レスリーは…わざとネーミングしたんだと思うのですが、
強力なネーミングであります。

ゆずきりさん
アンソニー・ウォン!
実は、最終候補まで残っていたのです。
昼間の「ハイウェイの守護神」に合うということで
トニーさんにしたのでした。
秋生さんだと、しゅっとしたという感じより、
実直な感じになりそうな気がしたので。
王家衛はアメリカより香港で撮った方がよいと思います。
アメリカで撮っても香港にしか見えないし。うーむ。

投稿: きたきつね | 2008.04.19 23:30

ご無沙汰です。
この暖かさ、これでいいんでしょうか?
ゆにガーデンのクロッカスがすでに満開!無料プレオープンで沢山の人でした。
さて私もさつえきで見ました。
キャスティング良いですよね。ノラとレイチェルが好きでした。
で、私の脳内香港版…
エリザベス=フェイ・ウォン
ジェレミー=ニコラス・ツェー
アーニー=トニーさん
スー・リン=マギー
レスリー=もちレスリー

ゴビ砂漠をつっきり、マカオでたんたっ!


投稿: hanatya | 2008.04.20 00:59

ごぶさたです。
いやー、あったかいですね。
この陽気が2ヶ月続いてくれれば。
さて、
>ゴビ砂漠をつっきり、マカオでたんた!
実は!マカオは舞台に考えたのですが、
どこでゆUターンするかが問題なんですよねえ。
「たんた」…閉店まで売れ残っているかが問題かも。
やっぱり、アーニーはトニーさんで決まりでしょうか。
ニコラス&フェイだと、ぐっと若い感じですね。

投稿: きたきつね | 2008.04.20 21:32

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