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鐵三角

 リージョンフリーDVDプレーヤーが使えるようになったら、まず見たかったのがコレ。連休をいいことに、まず英語字幕で観て、それから繁体字字幕で観た。ツイ・ハーク、リンゴ・ラム、ジョニー・トーの三巨頭がリレーで作った映画である。

20080506cinema1

 主人公は不動産業のヤムヤム、骨董品店を営む孫紅雷、タクシー運転手の古天樂。古天樂のお母さんは大牌とんを営んでいて、ヤムヤムにスープ(中国語字幕で見たら「パパイヤと白きくらげの蒸しスープ」だった。うわー飲みたい)を作ってあげたりしているが、実の息子は情けない(ヤムヤムもだが)。
 この3人が、3人の監督に翻弄される。

 その昔、リレー小説というものを書いたことがあるのだが、後から使えそうな伏線を引きつつ、二番手以降は引かれた伏線を使い、お話に一応のまとまりをつけて次に渡す、というのがコツであった。分量はだいたい同じぐらいで。
 なので、だいたい30分ぐらいずつだろうと踏んで切れ目を探したのだが、たぶん、ツイ・ハークのパートがヤムヤムが車に轢かれそうになるところまで、リンゴ・ラムのパートが林家棟が車で逃走するところまで、残りがジョニー・トー先生パートで間違いないと思う。
 決め手は、構図・照明・お話の作り方。リンゴ・ラムのパートは色調が緑っぽかった気がする。
 ツイ・ハークは、困窮する主人公たち、謎の人物、意外な場所に眠るお宝、悪徳警官、怪しいチンピラ、ヤムヤムの妻の浮気(相手は悪徳警官)、ヤムヤムの前妻の死にまつわる疑惑、などなど、ギミックたっぷりの伏線引きまくり。サスペンスでも伝奇でもホラーでもいけそう。
 リンゴ・ラムは、登場人物の人間関係の緊張がメイン。
 ジョニー・トー先生は、様式美大爆発。様式美とはすなわち、立ち位置、照明、男の子と化す主人公たち、銃撃戦、男の友情、尤勇さん、そして林雪!である。
 いやー、林雪はねー、すごいという噂は聞いていたのだが、いつもにも増して突き抜けていた。その前の「ロータリーぐるぐる」から笑っていたのだが、林雪が登場するに及んで大爆笑。林雪よ、トー先生と香港映画ファンの愛を一身に集めているね、きみは(断言)。実は、林雪を見初めたのは「香港情夜」で、記事にしようと思いつつ4年が経ってしまったのだが(明日でこのブログは開設以来丸4年なのであった)、「だれっ、これ誰?」と思わず名前を調べてしまったあの役柄を彷彿とさせるものがあった(【追記】「香港情夜」についてはこちらに記事を書きました)。
 最後は、ツイ・ハークの引いた伏線を軽く回収しつつ物語は収束し、ああ面白かったー!と3倍お得な気分を味わい大満足。監督たちも楽しかっただろうなあ。
 その後、勢いで「PTU」を見直したところ(連休だし)、拳銃をなくした林雪が「も〜に〜ん!」と叫び出しそうで、はらはらしてしまった。このへんの映画を続けて見ると、人物像が混ざる混ざる。林雪は林家棟の鬼じゃなかった?とか。
 ああ、もっと休みがあれば、もっと映画が観られるのに。

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