「孔雀王子(孔雀王)」
病気休みで久々に見た。封切り時に映画館で観たのは日本版だが、これは香港版のVCD。
なんで見たかというと、なぜか夢の中に三上博史(寛じゃないよね)が出てきたからなのね。好みじゃないのになあ。wowowの宣伝のせいか。
たしか、当時(1988年)日港合作として鳴り物入りで公開されたのであった。監督はラン・ナイチョイ(藍乃才:余談だが、この間までヤウ・ナイホイと混同していた)。三上博史が万全の役作りをして現場に臨んだところ、香港流の現場進行だったのでぶち切れた、という逸話があったように思う。
話は新宿で始まり、数奇な縁で結ばれた三上博史演じる孔雀(香港では「吉祥果」)とユン・ピョウちゃん演じるコンチェ(うろおぼえ。香港では「孔雀」)が、世界の終わりをもたらすという地獄の王と戦う話である。
当時はVFXが売りだったように記憶しているのだが、新宿に物の怪が現れたり、ポーリン・ウォンが変身するとか、それなりにがんばってはいたと思う。キャストも、リュー・チャーフィとか緒方拳とか豪華だったし。しかしながら、終始足手まといでしかなかった安田成美の役回りが謎、とか(ああいう迷惑型の花瓶って香港映画は好きだけど)、地獄から来たグロリア・イップ演じる阿修羅をユン・ピョウちゃんがかばう理由がよくわからない、とか、編集が変(舞台が香港に転じたと思ったら、いきなりユン・ピョウちゃんがオーシャンパークでグロリア・イップと遊んでいる)とか、残念な作りではあった。
そして、何より忘れがたいのは、「かいましょうげじん」様である。香港版字幕では「地獄王」となっているのだが、日本版では名前があった。たぶん「皆魔障外神」と書くのではと思う。世界に終わりをもたらす怖い方である、
ラストのクライマックスで、いよいよ地獄の門が開き、巨大で筋骨隆々の皆魔障外神さまが奈落の底から姿を現すのだが、せり上がってくるにつれて下半身はどうなっているのかが気になる。まさか、虎の皮ということもないだろうし、暗くしてごまかすのかなあ、と思っていたら、
魔神さまはパンツを着用していたのだった。
それも年期の入ったやつ。
どこで買うんだ?!とか、どこにしまってあるんだ?!とか、洗っているのか?!とか、買いに行くのか?!とか、誰が作るんだ?!とか、つーことは何だ、どこかで綿を作っているのか?!とか、世界の終わりはもうどうでもよくなって、魔神の社会にまで思いをはせる始末。
客席で死ぬほど笑ったのは懐かしい思い出である。
あとで知ったのだが、これって例のFJテレビが制作に絡んでいるのね。でも、しょうもないけど、姑息な内輪受けに走っていないぶん、まだ今よりましだったなあと思う。
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コメント
懐かしい!勿論!観ましたっていうか持ってます。(笑)
投稿: わしじゃ! | 2008.05.20 09:32
持ってるんですかー!これ。
それは、日本版のビデオですね。
ユン・ピョウちゃんは、よかったのですが、
どうしてもどうしても魔神のパンツが思い浮かぶのでした。
投稿: きたきつね | 2008.05.20 23:34