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「攻殻機動隊2.0」

 21時を回ると胸がきゅーと苦しくなるような気がするようになってきたので、早上がり。満を持して今日は映画だ。
 「攻殻機動隊2.0」最終日の最終回。意外に混んでいて、びっくり。よく考えてみたら、今日は「映画の日」だったのね。エンドロールが終わるまで誰も立たなかったのは偉かった。
 これもDVDで何度も何度も見ているのだが、初めて見たのがいつだったかは覚えていない。スクリーンで見ていないような気もする。音が聞き取りづらくて何度も巻き戻した気もするし。もしかしてDVDじゃなくてビデオかも。1995年の作品だものなあ(最後のクレジットを見て、ちょっと愕然。13年も前なのか)。
 事前に知っていたのは、画像と声優さんが変わっているらしいということ。

20080801ghostintheshell
 上が今回。下が旧版。

 予告で押井守監督の新作「スカイ・クロラ」がかかって、飛行シーンがばりばりのCGで、イノセントの雰囲気に拍車がかかっていたので、ある程度予測はできたのだが、電脳空間のシーンと飛行シーンが全面的に変わっていたような気がする。冒頭の外交問題介入シーン(写真のシーンね)も思いっきり力を入れて変えていたので、その後のトグサ&バトー初登場シーン(これは元のセルアニメだと思う)が浮いて見えた。
 声はたぶん全部アフレコし直しているのではないかと思う。声優さんも変わっていたし。清掃員が千葉繁じゃなくなっていたのは残念だったなあ。一番大きいのは、「人形遣い」の声が家弓家正さんから榊原良子さんに変わっていたことで、最後のシークエンスが台詞とも大幅に変わってしまい、結果として草薙素子とバトーは再アフレコせざるを得ず、そうすると全体をやりなおさないと…というようなことだったのかもしれない。
 榊原さんはねー、好きなんだけどねー、「パトレイバー」の南雲さんだし、「ナウシカ」のクシャナ殿下だし。でも、家弓さん(「ナウシカ」のクロトワですな)の声も好きだったんだよなー。ラボでの「人形遣い」の第一声で、声が変わっていることは聞いていたのだが、あららーと思ってしまった。最後は話が変わっちゃうところもあるしね。あれはジェンダー的に言ってどうなんだろ。
 草薙素子役の田中敦子さんも声が変わった気がする。昔はもっと低かったような。今となっては、「コールド・ケース」のリリーちゃんに聞こえてしょうがない。バトーの大塚明夫&トグサの山寺宏一は相変わらずよい声だ。「マテバでよければ」のシーンのトグサはかっこいいなあ、と今も昔も思うのだが、これは山ちゃんの声のおかげに他ならない。原作は柄が悪いんだけど。子供版素子の声の人が変わった思ったら成長した同じ人だった。
 そして、「攻殻機動隊」が好きなのは、これが「香港」映画だから。「香港で作った映画」ではなく「香港が写っている映画」ね。その昔CD-ROM で設定資料を見たことがあるのだが、香港で大々的にロケハンをしているのである。これが大画面で見られるので嬉しい嬉しい。しかも、画面が大きいとディテールまで見られるのよね。
 変わっていたらどうしよう、と思っていたのだが、総体的にあまり変わっていなかったような気がする。特に前半のハッキングされた男を追跡するシーンと、ヨットのシーンの後、街が延々と映るシーンが好きで好きでしようがないのだが、ロケ地は、たぶん、油麻地か旺角あたりのネイザンの西側のエリア、佐敦のシックス・ストリーツのあたり、佐敦の高架下(「英記茶荘」の看板が出るとこ)、中環から上環あたりの裏道、ビクトリア湾などではないかと思う。佐敦の裕華の前はかなりはっきりわかる形で出てくるのだが、名前は変わっていた。今回の新発見はヨットの上のシーンで、「おお!バトーの後ろをスターフェリーが通っている!」ということ。飲んでいるビールは明らかにサンミゲル。最後の博物館のモデルは九龍公園のプールで、上から見た映像が出てきた瞬間ガッツボーズをする自分は我ながらどうかと思った。

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 左下の建物。BPインターナショナルから撮影。

 今思いついたのだが、もしかして、ロケハンチームは、BPインターナショナルに泊まっていたのではないだろうか。ロケ地も佐敦が多いし。

【追記】
 こちらで少し見られます。

 2分過ぎから香港ロケハンのシーン。2:35あたりに、佐敦の裕華前そのまんまのシーンが。あの団地は文華新村か?

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