北京オリンピック開会式
昨日、北京オリンピックが開幕した。
正直なところ、日本選手がどうとか感動がどうとかにはあまり興味がないので、競技は割とどうでもよく、心残りは、トルコに行ってしまうので男子マラソンと閉会式が見られないことぐらいである。マラソンは沿道の景色が好きなんだよね。どこの国にもいる伴走野郎とか。いままでで一番おもしろかった伴走野郎は、北京マラソンの黒い野豚だった。
で、オリンピックで一番好きなのは開会式なんである。だいたい泣ける。たぶん、いろいろ問題があるにせよオリンピックが開ける程度には平和でよかったことだよ、と思うのが大きいと思う。
しかし、今回は、最初に目頭が熱くはなったものの、泣けなかったのだった。理由は、
・就寝時間にかかってしまい眠かった
・入場行進、長すぎ
・チャン・イーモウの作品として見てしまった
ためだと思う。
時差がないのはいいのだけれども、夜遅くにかかると就寝時間にかかって眠いのよね。入場行進も、たくさんの国が出られたのはいいのだが、たしか過去最大204カ国が参加したとかで、そんなに多いのは、国情がよくなったというよりも、それまでは1つの国であったものが独立したために見える。旧ロシアのあたりとか、アフリカとか。折しも、開会式の裏側ではグルジアとロシアのあいだで戦闘が発生していたこともあって、素直に喜べない。2時間以上かかったし。入場行進の後ろで手を叩いていた応援担当のお嬢さんたちも大変だっただろうと思う。入場順が「簡体字で書いた国名の頭文字の画数の少ない順」で中国語での国名がわかったのは面白かったけど。
で、総監督チャン・イーモウだが、大変だったろうけど(2年半かかったらしい)、楽しかったろうなあと思った。
印象は、
国威発揚
人海戦術
4000年の歴史
フィーチャリング巻物
映像技術万歳 といったところ。
飛天、紙、筆、巻物、活版印刷(全部中に人が入っていたとは)、孔子、シルクロード、鄭和などなど、中国の歴史はネタの宝庫、それに、液晶ディスプレイ(かな?丸めたりできるの)を駆使し、巻物を統一コンセプトにして(聖火台も巻物だ)まとめた、という感じ。
最初の「缶」を大人数で叩くところで「うわー『英雄』みたい」と思い、「色使いが『十面埋伏(Lovers)』みたい」「これは『黄金甲』みたい」「音楽が映画みたい」などと思う。
全世界に生中継されて、しかも国家の威信がかかっているのだから、やりがいがあったろうなあ。
巻物から、ボディペインティングで描いた絵が持ち上がるところ。
伝統人形劇。三国志か?
鄭和のとこ。緑色が「十面埋伏」と同じ。
やっぱり「寄せて上げて」ます。
人海戦術的鳩。
「鳥の巣」だし、いい演出なんだけど、すみません、ジョン・ウーを連想してしまいました。
聖火の最終走者は体操選手の李寧(なつかしい…)だったのだが、ワイヤーワークばりばりで、これまた香港映画を連想してしまったのだった。
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コメント
イーモウっぽかかったですよね。
これまで培ってきたワザを発揮してるなあと思いました。
キレイではありましたが。
それにしても入場行進、長い…。
長過ぎて、聖火のときは相当どんよりしてました、私。
1カ国1分でも200分以上、1分に2カ国でも100分以上かかりますもんねえ。選手も疲れちゃうよなあ。
選手(と国?)にスポットあてつつも、行進の時間を短縮する方法はないものだろうか、と真剣に考えちゃいましたよ。
投稿: rivarisaia | 2008.08.09 17:04
イーモウ、たしかに培ってきたワザを駆使してましたね。
子供とかも。
中華映画迷は別の楽しみ方ができたような。
入場行進はねー、好きなんですけどねー、長すぎ。
途中で用事を足したりしてしまいましたよ。
中盤以降の国の人は特にかわいそう。盛り下がってるし。
一度に複数国入場とか、考えた方がいいかもしれませんね。
投稿: きたきつね | 2008.08.10 20:27