「赤壁」を観る
金曜日はでろでろなので、早上がり。やっと「赤壁(レッドクリフ)」を観た。
スクリーンに「呉宇森」の名前が出るだけで胸がいっぱいになる。考えてみると、ジョン・ウー作品をスクリーンで観るのって、「縦横四海(男たちの絆)」「ワイルド・ブリット」あたりから絶えてなかったのではないだろうか。「英雄本色(男たちの挽歌)」シリーズはビデオ(DVDではなく)だったし、アメリカに渡ってからの作品も映画館では観なかったからなあ。
しかも、古装片は初めて、原作付きも初めてじゃないかと思う。初の原作付きは超有名作品なんだな。
始まってしばらくすると、「ああ、監督は本当にこれを作りたかったんだなー」「完成してよかったね!監督!!」と、これまた胸がいっぱいになってしまったのだった。この記事が4年前だものね。
いきなり、胡軍演じる趙雲がかっこいいのなんの。尤勇さんが出てくると、「いさむさーん」と手を振ってしまい、張震、金城くん、トニーさんなど、知り合いが出てくるたびに、暗いのをいいことに手を振る始末。
しかし、(言ってもせんないことではあるのだが)どうしても、元々のキャストが頭に浮かんでしまい、トニーさんと金城くんを周潤發とトニーさんの二重写しにしてしまうのだった。トニーさんは兜があんまり似合わなかったし、孔明役のほうがよかったよな。
張飛は「いかにも毒で緑になった腕の骨を酒を飲みつつごりごり削らせたような人だ」と思い(【訂正】これは関羽のエピソードでした。「三国志」は、子供の頃ダイジェストを読んだきりで、これしか覚えていないのでした)、関羽は、出てくるや否や「瀬戸物にして神棚に飾りてえ!」と思ってしまって、以後それしか頭に浮かばず、しまいには「瀬戸物!」と条件反射するにおよび、どうしても笑ってしまったのだった。まあ、それだけ原作通りということなのだけれど。みーんな知っている原作だから、力が入ったんだろうなあ。「八卦の陣」は、一人ずつ見せ場があったしね。
「八卦の陣」といえば、途中、ファランクス隊形みたいなのが出てきて「わー『300』みたーい」と喜んでしまった。敵味方が逆なんだが。
意外によかったのが甘興で、歌舞伎の訓練は伊達ではない。
一方、小喬は要らないと思う。無理して女性を出すことはないと思うんだけどなあ。まるで曹操が色ぼけみたいだし。もうちょっと豪傑っぽいのではないかなあ。
それにしても、ちゃんと「翻訳」の人がいるのに(鈴木真理子さんじゃないか)、別に「字幕」を立てるのがわからない。しかも、文末が「〜ので?」「〜など。」「〜てる」だ。スペースがあるんだから略せず訳してほしい。元来、大物が来日すると、本職でもないのに通訳にしゃしゃり出てくることが我慢ならないのだが、ちゃんと自分の仕事をしろよ、と思う。
もうひとつ、あたかも日本資本のみで作ったような巻頭クレジットもどうかと思う。違うよねえ。
それにしても、これを見てああいう感想しか出てこないこの番組のKさんとKさん、番組ホストは向いていないのではないかと思う。あれは映画に対して失礼だろう。こんなにいい映画なのに。
最後に「このあとPart2の予告がありますので最後までご覧ください」とテロップが出たので、エンドクレジットがゆっくり見られたのはよかった。日本語の歌じゃなかったしね(ほっ)。やっぱり人民解放軍が協力していたのだなあ。
早く「巻之二」が観たいなあ。香港は旧正月公開だろうか。クリスマス公開なら観られるんだけど。
吹き替え版の感想はこちら、巻之二の感想はこちらに。
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コメント
いいなぁ。まだみていないんです。早く行かなくちゃ!
一月上旬に香港に行くのでPart2上映時期にうまくあたれば!…と実は私も期待していたのですが、どうやら中国語圏!?での公開は旧正月前の一月中旬以降のようです。残念ですね。
訪港中はあちこちで予告編を垣間見させられて徒にそそられそう。真係好惜!
投稿: JOJO | 2008.11.22 05:51
旧正月公開ということは、1月下旬公開でしょうか。
まあ「梅蘭芳」と「葉問」が見られそうでよかったです。
でも、Part1もいいので、お早めに劇場で!
投稿: きたきつね | 2008.11.23 17:31