生寿司
「生寿司」は「なまずし」と読む。
これ。共通語では「握り寿司」か。
北海道人は、ほとんどがコレを「生寿司」と呼ぶと思う。そして、「生寿司」は共通語だと思っている。
以前、中国に日本語を教えに行くという国語の先生に「生寿司は方言ですから」と言ったところ、「えええええ〜!」と天地がひっくり返らんばかりに驚かれたことがある。そこまではいかないけど、「生寿司って何?」と訊かれたときには結構ショックだったなあ。
「生寿司」は「生寿司」じゃないの。ねえ。
面白いのは、「生寿司って何?」の次に来る質問がだいたい決まっていて、たいていの人が「生じゃないお寿司ってあるの?」と訊く。「ほら、お稲荷さんとか海苔巻きとか」と答えると、「ああ」と言われるんだけど、つまり、内地(本州以南を指す北海道弁)の人にとっては、稲荷寿司や海苔巻きはお寿司じゃないのよね。
考えてみれば、東京の和菓子を売っている庶民的な小さい店に、海苔巻きやお稲荷さんやお赤飯を売っているのを見かけた気がする。北海道の田舎だと、和菓子は洋菓子と一緒に売られていることが多くて、お菓子の売られ方にも地方差があるんだなあ。
ちなみに、酢飯の上に、いろいろなお刺身をびっしり並べたのを「生ちらし」と言います。「生寿司って何?」と言った人に「それじゃ生ちらしは」と訊いたら「それは何だ」と言われたので、もしかしたら「生ちらし」も北海道弁かも。個人的なイメージでは丼ではなく四角いお重のような器に入っていて、「海鮮丼」とは別ものだと思う。
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コメント
九州に行ったときに、食事に入った店のメニューに「ちらし寿司」があったので、「生ちらしですか?」と聞いたら、「??」と不思議そうな顔をされたことがあります。衝撃的でした。
私にとっては、酢飯なのが「生ちらし」で普通のご飯のが「海鮮丼」です。
投稿: りんめい | 2009.02.08 08:15
子供のころ、お祭りなどで祖母が作ってくれた「ちらし寿司」は干瓢や椎茸、薄焼き玉子などの入ったいわゆる五目寿司でした。
握りずしも、煮アナゴや、煮蝦蛄、煮蛤、海老は茹でてありましたし、茹蛸や酢で〆たコハダ、鯖など、それに玉子焼き・・
生はマグロとイカくらいでした。(もっと以前はマグロも「ヅケ」だったそうです)。
それが東京での「お寿司」。
「ちらし」が寿司飯の上にお刺身が載ったものになったのはずっと後でした。
北海道に来て握りずしの海老が生であることにえらく感激しました(笑)。
北海道のお寿司は「生」と言うに相応しいと思っています。
元祖「生寿司」発祥は北海道???かも(笑)。
投稿: びばいのゴーシュ | 2009.02.08 18:11
りんめいさん
九州に「生ちらし」はありませんでしたか。
やっぱり北海道方言なのでしょうかねえ。
考えてみると「海鮮丼」は白ご飯もありですね。
うちの田舎の寿司屋の生ちらしが四角かったので、
たぶんそのせいだと思います。
ゴーシェさん
ごぶさたしております。先日はお目にかかれず残念でした。
江戸前のお寿司は「仕事」がしてあるのですね。
北海道は素材命なので生になってしまったのかも。
ちなみに、北海道の「ちらし寿司」は「五目寿司」のような気がします。
投稿: きたきつね | 2009.02.08 21:37
え…!
生寿司も生ちらしも、北海道の方言だったのですか。。。
まったくもって知りませんでした^^;
私もバリのホテルに「生寿司」がありましたが
わざわざこんなところで食べなくても…と
結局一度も手を出しませんでした^^
投稿: mamako | 2009.06.07 00:32
おかえりなさい!
「生寿司」が方言というのは、道産子にとってはショックだと思います。私もかなーりショックでした。
生寿司はやっぱり北海道ですよね。
お帰りになってから、食べましたか?
投稿: きたきつね | 2009.06.07 08:44