街もの映画としての「機動部隊 絶路(字幕なし)」
繁忙期である。ぐったり。
帰ると気分転換が必要で、血中香港成分が低下しつつあるので(帰ってきて1ヶ月経っていないんだけど)DVDや本で香港を補給する今日このごろ。
買ってきた「機動部隊 絶路」を開けた。ジョニー・トー先生プロデュース、ローレンス・ラウ監督のPTUもの。隊長はサイモン・ヤムで「PTU」の雰囲気だけど、直接の関係はないと思う。隊員にマギー・シュウがいるし。
「機動部隊」はシリーズもので(DVDに予告編が入っている)、この「絶路」は2本目。英語タイトルは「No way out」。どんづまりの主人公はジャケット左上の兄ちゃん。情けないチンピラの下っ端(なのかな)で、他のチンピラとトラブルを起こし、ぼこぼこにされた揚げ句、行き場はなくなる、彼女は逮捕される、それでPTUを逆恨みするという救いようがない話。主人公だけど同情できない。
ところが、ストーリーとしては暗いのだけれど、これが、とてつもなく「街もの」映画なのだった。
舞台は廟街。PTUが露店を巡回しているし、甘粛街の油麻地停車場ビルのあたり(玉器市場のネーザンロード寄り)はしょっちゅう出てくるし。
この旗のぴらぴらも出てくるし。
ロケしたところは知っているところが多い気がする。
廟街で逮捕するところをビルの上から撮っているシーンがあるのだが、あの野次馬はエクストラではなく自然に集まったところを撮ったんじゃないかなあ。街も映画の主人公のよう。
しかも、PTUが休憩するのは中國冰室だ。ほんとは夜7時で閉まっちゃうんだけどね。いや、閉めてからロケをしているんだろうけど。廟街からは遠いんだけど。でも、3回も出てきて嬉しい。
ここにマギー・シュウが座ってた。
さらに特筆すべきことには、
林雪が色物ではない!
刑事役なんだけど、PTUの文脈で出てくると心配なんだけど、バナナの皮で滑って転んだりしないし、拳銃もなくさない。頼れる街の刑事さん。ホイ・シウホンより絶対仕事ができそう。なんだか、しみじみしてしまった。よかったねえ、林雪。ジャケットにもでっかく写ってるし。
たまたま、字幕なしで見始めてしまったので、そのまま最後まで見たのだが、悲惨な主人公に目をつぶれば(人としてどうかとは思うけど)、血中香港成分を補給するにはうってつけのDVDなのだった。
もしかしてロケを見たかも、という話は次に。
予告編。
関連動画で出てくる「機動部隊 人性」は、主役がシリアスな林雪っぽい。見たい!
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