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中国のお茶を巡る問題:工人について

 うまく書けるかどうか自信がないのだが。

20091111cha

 このお茶は、2007年に作られた「愛莉花茶」。愛子さんに分けていただだいたもの。旅日記にも書かれているのだが、この年は茉莉花のすばらしい年で、ものすごい茉莉花茶ができた。
 しかし、同時に、この年は資金面などいろいろな問題が持ち上がった年でもあり、「心の隊員」システムが初めて始まったのは、この時である。「心の隊員」のおかげで、この茉莉花茶は生まれることができた。
 いまや、この茉莉花茶は、幻である。
 水は汚れ、茉莉花が咲いていたところは別荘地に変貌してしまったらしい。
 2007年は、祥華のおとんの鉄観音にとっても転機の年だった。このブログでもいくつか記事を書いたが、お茶を巡る状況が激しく変わり、野生紅芽のある山が焼かれ、伝統茶を選ぶ人が減り、工人は伝統茶を作るのを嫌がり、おとんが伝統茶を作り続けられるのかどうかも微妙だった。
 しかし、おとんの鉄観音は生き延びた。愛子さんがいて「心の隊員」がいたおかげで、昨年も素晴らしい鉄観音を飲むことができた。今年も愛子さんは祥華へ渡り、おとんと共に製茶している。
 だがしかし。
 中国の社会はめまぐるしく変わり、お茶を巡る状況はますます厳しくなっている。その一つが「工人問題」。
 お茶を作るためには、お茶を摘み製茶をする工人がどうしても必要だ。いくらいい茶樹があっても、茶葉を摘み製茶をしなければ、お茶はできない。その工人が、中国の経済発展、現金収入と豊かな暮らしをしたいという願いにより著しく減っている。働き手はどんどん街へ出て行き、工人として残っている人たちのモラルも低下している。そしてコストが上がり、人手不足とモラルの低下とコスト高騰が悪循環になっている。
 高山のよいお茶ができる自然に近い場所ほど状況は深刻だ。見栄えがよく豪華なところに人は集まり、自然に恵まれた不便な場所で、手をかけていいお茶を作ろうというところほど苦境に陥っている。
 今日明日がわからないほどに。
 おとんは毎日電話をかけまくって人を探しているという。
 
 これは2日前の愛子さんのブログで知ったこと。
 経済発展と産業構造の変化は日本でもかつて起こったこと。でも、中国はもっと極端に思える。他国である日本にいる我々には手がとどかず、どうしようもないこともある。できるのは、少しでも、このお茶を飲みたいという仲間を増やすことぐらい。
 以下、記事からの引用です。

茶友のみなさま&これから茶友のみなさま! 作ることそのものが難しくなっていること、その状況が刻々と変わっていること、 少しでも伝わったら嬉しい。 作れる今、おいしいお茶飲みたい仲間が増えてくれますように。。。 《心の隊員》にひとりでも多く参加してくれますように。。。 新しい茶友が勇気を出して連絡くれますように。。。 将来のことも心配だけど、それよりまず今秋っ! おとんの家では、コストあがっても工人確保できるだけ幸運、という状況。 工人確保できなければ「おとんの鉄観音」はできないから。 『なんとかおいしい伝統茶作り続けたい』『愛子と茶友のみんなに飲んでもらいたい』と、 毎日朝から晩までおとんは懸命に電話大作戦しています。私は、おとんが工人確保に 集中できるよう、品質と技術面は安心して任せてもらえるよう、そうなれるように!!!  一分一秒見逃さないよう毎日集中して研究製茶しています。 先のことは分からない。 けれど、今日は目の前に素晴らしい鉄観音ができつつある。 それは真実。 飲んでくれる人がいるから作る力が湧く。 飲んでくれる人が作る喜びをくれる。 飲んでくれる人が路を拓く力をくれる。 今秋また踏ん張れたらきっと好い方法が見つかると信じる。 求むっ!  おいしいお茶飲みたい人ーーー☆  お茶飲むのに資格も理由も必要ないよーーーっっっ。 新しい茶友大歓迎中~~~♪ どうぞよろしくお願いいたしますっ!

 心の隊員、まだまだ募集中です。心ある方、是非。

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