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全日空70便欠航の顛末

 飛行機が欠航して、結局、まだ札幌です。
 雪で飛行機が飛ばなかったのは初めてじゃないし(考えてみると去年の12月は雪で帰ってこれなかったのだった)、トルコからの帰りでも飛行機が遅れて関空に1泊したし、7月には、香港からの帰途、緊急着陸も体験したので、もう驚かないのだが…って、もしかして原因は私か?
 丸一日遅れで飛ぶことになったので、香港に飛んで忘れないうちにレポートをすることにする。

 空港に着いてみると、すでに雪で飛行機が遅れていたのだが、こちらは香港に乗り継がなければならない。どうしようかと思ったら、カウンターのお姉さんが「1時間遅れているけど飛びそう」な便に変更してくれた。ラッキー!と思ったのだけれども。
 全然飛ばないのよ。飛行機が。
 
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 雪がどかどかと降って、滑走路が2本とも閉鎖、除雪中とのこと。我々は見守るしかない。
 その間、続々と欠航が発表され、結局、我々の便の直後からすべて欠航。しかし、我々の便は生き残っている。
 どう考えても香港乗り継ぎには間に合わないので、搭乗口のカウンター(乗り継ぎのある者は来いとのアナウンスがあった)に行ったところ(かなり並んで待った)、予約を取り消すか明日以降にするかという選択肢で、そりゃ取り消すわけはないので「絶対行きたいのである」と述べたところ、国際線乗り継ぎなので、一旦保安検査を逆流して外のカウンターに行ってほしいとのこと。
 で、保安検査を逆行しようとしたら止められ、通れると言われてきたんですけど?とやや切れ。
 で、国際線乗り継ぎのカウンターに行って、香港便は翌日同時刻の便に振り替え、国内線はどうするかという話になり、とにかく翌日飛ぶ保証はないので、もし今日飛べるなら飛ぶことにする。搭乗口横のお姉さんが気をきかせて荷物を降ろしてくれたのだが、再び戻す手配をしてくれた国際線カウンターのOさん、ありがとうございました。
 中に戻ろうとしたら「入れません。再入場可のレシートは?」と詰問されたので、「そんなもの、存在も知らされていませんが」と、またもやや切れ。
 保安検査って責任のとれなさそうな若い子しかいないんだけど、あれはどうかと思うぞ。
 で、飛行機は結局4時間以上遅れたものの「飛ぶ」というアナウンスが。やれやれと思いつつ、東京のホテルの予約をした(そういえば、香港のホテルの予約変更もした)のだが、その後2時間以上、「機体整備」とか「雪を落としている」とかで、待てど暮らせど飛ばない。伊丹とか新潟とか、空港に使用時間制限のある行き先のは次々欠航になっていく。
 で、これは東京に着いても最終がないんじゃないか、と思った矢先のこと、「欠航します」というアナウンスが。
 「えーっ!!??」と拡がるどよめき。
 この直後の雰囲気はちょっとすごかった。本気で暴動が起こるんじゃないかと思った。思わず付近の人々と不満をぶちまけあってしまったり。

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 「責任者を出せ!」と詰め寄る人々。
 びっくりしたのは、

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 さりげなく警官が出てきたこと。それも複数。

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 次に来るのは予約変更に決まっているので、カウンターの前に群れ集まる人々。座れと言われても誰も座らない。結局、予約変更は外のカウンターでと言われ、怒濤のごとく走る人々、保安検査なんて無視である。
 予約変更はネットでもでき、しかも私は国際線乗り継ぎでカウンターが別だったので、それほど並ばずにすんだのだが、カウンター前には超長蛇の列。カウンターからロビーを横断し、階段を下り、到着ロビーに伸び、少なくても200メートル以上あったと思う。あんな列初めて見た。
 結局、全日空は、交通費5000円を出し、空港の会議室を開放した。臨時のバスも出たけど、バス乗り場もタクシー乗り場も長い長い列。私は遅くなっても自宅に帰れたからいいけど、旅行の人、子供連れ、お年寄りは大変だったろうなあ。私でさえ、バスを降りてタクシーに乗ろうと思ったら、疲れてろれつが回らなかったもん。
 全日空(ANAでもいいけど)は、これで間違いなく評判を落としたと思う。だって最終的な欠航の理由って「従業員の拘束時間切れ」なんだもの(正式なアナウンスがあった)。時間制限があるのなら、それに合うように前倒しで作業をすべきだし、できないものはできないと早く言わなければだめだ。
 何より許せなかったのは、お姉さんを矢面に立たせて責任者のおっさんどもが出てこなかったこと。涙声でアナウンスをするお姉さんは、本当にかわいそうだった。あなたがたが謝ってもどうにもならないのに。『サプリ』の片桐を思い出したなあ。女は男の後始末をするためにいるんじゃないのよ。
 今朝のニュースでは「雪のため合計72便が欠航して500人が空港に宿泊」と言っていたけど、その500人の少なくとも3分の2は人災だと思う。
 あと、人間、希望を持ってからが辛いと思った。雪でめどが立たない間は何と言うこともなかったのだが、「飛べる」と言われてからが、とても長かった。「雪で欠航」にしておけば暴動寸前にはならなかったろうになあ。

 さらに、Twitterって、すごいです。iPhoneがあるのを幸い、リアルタイム実況をしていたのだが(こちらで見られます)、次々とレスポンスをいただき、全く孤独を感じなかった。みなさま、ありがとうございました。

20091227h

 バスに乗って札幌に戻ったのは、ちょうど香港でバスに乗って市内に入っていただろう時間。この景色が旺角だったらどんなに嬉しいかと正直なところ思った。
 今日も同じようなスケジュールなのが辛いけど、とにかく、飛べるといいな。今日こそは。

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コメント

成田エクスプレスの中で昨日の顛末を読ませていただいて、なんだか涙が止まりません。飛べなかったみなさんに全日空のお姉さん…みんながかわいそうで…。

成田の滑走路閉鎖で、香港から名古屋に着いたときは、それほど殺気だった雰囲気にはならなかったけど…。JALの対応が良かったってことなのかな。

きたきつねさん、今日は無事に香港まで行けることを心から願います!
私の方が先になるのかな。
私はネイザンホテル滞在で、ジョーダン、油麻地方面をうろつく予定。すれ違うかも(笑)

投稿: Tama | 2009.12.27 11:51

共感してくださってありがとうございます!
私は本日深夜に到着の予定です。心からそう願います。
ネーザンホテルだとご近所ですね♪
今、wowowで「Eye in the Sky」をやっていて、物狂おしく見ています。
すれ違えますように!

投稿: きたきつね | 2009.12.27 13:16

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