「In the Shadow of the Moon (ザ・ムーン)」
先週の週末は仕事、今週も出かけなければならず(昨夜は仕事してたら朝の4時だったし)、することはあったのだが、録画しておいたのをかけたら、何もできずに見入ってしまった。
「宇宙」カテゴリーで何度も書いているのだが、やっぱり、どうしてもNASAものには弱いのであった。宇宙ものにも、仕事ものにも弱いし。どうしても泣いてしまう。
これです。
アポロ計画で実際に月に行った飛行士のインタビューと、NASAのアーカイブでつづるドキュメンタリー。ディスカバリーチャンネルで作ったのを映画にしたらしい。タイトルの「In the Shadow of the Moon」は、インタビューの言葉から。
グリソム・ホワイト・チャフィーの3名が訓練中の火災で亡くなったアポロ1号に始まり、とりわけ大きなニュースになったアポロ11号、アポロ13号はもちろん、今まであまり見たことのなかった映像が満載。CGで補足をしているのかとも思ったのだが、エンドタイトルを見た感じでは、全部本物のフィルムらしい(フィルムの書き込みが映ったりもしている)。アポロ11号の切り離されたサターンロケットから撮った、飛び去っていく司令船とブースターが向きを変えて落ちていくときに見える地球って、カメラをつけておいてデータを送ったんだろうか(すごく好きな映像なの)。
実際に行った人の話はやっぱりすごくて、聞き入ってしまう。編集もうまいんだろうけど。『宇宙からの帰還』だと、神秘体験をしたり宗教に走ったりということが強調されていたように思うのだが、実際はそうでもないんじゃないかなあ。アポロ11号はコリンズとオルドリンは出てきたのだが、なぜアームストロングは出てこなかったのかな。アポロ13号のジム・ラヴェルもしっかり出てくる。映画のあの台詞もあの台詞もリアルだったのか。親指で地球を隠すのもほんとだったのか。
当時の映像がたくさん出てくるので、インタビューされている飛行士の昔と今が同時に見られたりもするのだが、「若い頃の顔って残るのね」「年をとると顔に人生が反映するのね」という両方の印象を受ける。どちらにしても、かっこいいおっさん好きにも嬉しい映画。アームストロングもコリンズもオルドリンも1930年生まれということは、もう80歳なんだなあ。
これで最後が説教くさくならなかったら、とても偉いと思ったのだが、どうしても多少説教くさくなるのは仕方ないか。「月から帰ってくるときに見た光景がすばらしかった」「人も星も同じ宇宙の分子(という言い方ではなかったが)からできている」ことには同意するけどね。
それにしても、この題材で「ライトスタッフ」「アポロ13」の影響を受けないのはけっこう大変だろうと思ったら、制作は「アポロ13」のロン・ハワード。
ちらっとジーン・クランツ(「アポロ13」におけるエド・ハリス)が出てくる。やっぱりアポロ11号の管制にも関わっていたのね。
そういえば、昨夜は「ブルー・ムーン(月に2度目の満月)」で、月がとても綺麗だったっけ。
【2010年2月2日追記】
アメリカ政府は、有人月探査計画を打ち切るとのこと。「アレス」ロケットの開発も。なんてこった。記事はこちらなど。
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