「黒社會2 以和為貴」日本語字幕版
トー先生トークイベントに先立ち、ゆうばりファンタで見た。
DVDは見たのだが、画面は暗いし、よくわからないところもあった。でも、重くて2度は見ていなかったの。やっと日本語字幕つきで見られて、画面も明るくて、今回は大変よくわかった。
わかったら、よけい重い。
「黒社會(エレクション)」から2年後。ふたたび黒社会に選挙の季節がやってきた。本来なら再選はできないのだが、現会長のヤムヤムはやる気まんまん。ルイス・クー演じるジミーは、王天林から立候補しろと言われたりしているのだが、出馬する気はさらさらない。中国本土での商売(海賊版とからしい)が軌道に乗っていて、深センに土地も手に入れ、見晴らしのいいところに住んで、子供が生まれたら、医者と弁護士にしようと言っている。
だがしかし。尤勇さん演じる本土の警察の陰謀でしょっぴかれ、会長にならなければ商売はさせないと言われる。いろいろあって、ジミーは出馬を決意、その結果、またもや血で血を洗う選挙運動が展開されるのだった。
今、見直してみると、挽肉のシーンはどう見ても豚挽肉なのであまり恐くない。むしろ「わんこは悪くないのに〜」と思う(王天林のパグちゃんはどうしたろう)。それよりも、一線を越えてしまったジミーとか、釣りをしているヤムヤムとか(どうしても恐い)、そして誰より、警察のくせに冒頭では黒社會面をしていて、もののみごとにジミーを罠に嵌める尤勇さんが恐い。
トー先生がトークイベントで「ジミーには香港のすべてが詰まっている」と言っていたけど、だとすれば、尤勇さんはまぎれもなく中国本土じゃないか。最初は商売がうまくいっていて希望に燃えていたのに、嵌められ、気がつくと一線を越えてしまい、後戻りはできず、すぐに交代するつもりが子孫まで解放されないことになり呆然とするジミーを見ていると、あまりにも辛くて泣くこともできない。
あんまり辛いので、林雪の出番が少なくて残念、あの体勢は辛そうだが死ななくてよかった、とか、ニック・チョンと荷台デスマッチが恐い林家棟はどうなったんだろう、とか、シウファイさんはへたれ役が定番か、とか、王天林の住まいは中区警署に似ているけど階段はどこだろう、とか、ヤムヤムの息子がかつあげされていた茶餐廳はどこだろう、「文雀」に出てきた祥利冰室じゃないような気がする、とか、いろいろと余計なことを考える。
それにしても、黒社會は1・2そろわなきゃ意味がない。日本語字幕版が公開されて本当によかった。
予告編。
動画が見つからないと思っていたら「黒社会」で検索していたのだった。「黒社會」じゃん。
ゆうばりファンタでチラシをもらったのだが、「黒社會2 以和為貴」も「文雀」も、5月9日に日本版DVDが発売になるとのこと。ああ、やれやれ。やっと、文雀が日本語字幕で見られる。トー先生の客層にレンタルオンリーはありえないだろうと思う。あの邦題はないけどね。
トー先生が「ヴェンジェンス 復仇」の日本語タイトルについて「長すぎるし、内容を反映していないように思う」と言ったのは、何度思い出しても笑ってしまうのだが、笑い事じゃない。
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