« 海ー! | トップページ | ニセコの水 »

北海道人の驚き

 1週間ぶりに北海道に戻りました。
 暑い。
 この暑さは驚きである。本日の最高気温は31度、明日も30度とのこと、冷房も辛いけど、冷房なしの30度も辛い。お盆を過ぎるとストーブやスタッドレスタイヤのコマーシャルが放送されるのが通例なのだが(今年はどうなのか、テレビをあまり見ていないのでわからない)、これでも冬は来るんだろうなあ。

 さて、この写真。

20100901a

 おそらく、内地(本州以南)の方には違和感がない写真だと思うのだが、道産子としては驚くのである。
 なぜなら、マンションの側に竹がもっさり生えているから。
 北海道には竹は生えないのである。「竹の子」と言われるのは正確には「笹の子」。北海道と本州の間にはブラキストン線という生態学的な境界があって、生物相が違うらしい。ちなみに、北海道には、モグラも猪もカマキリも黒いゴキブリもいない。こちらの記事のコメントにも書いたのだが、ミンミンゼミもツクツクホウシもヒグラシもいないので、テレビや映画でよくある夏の効果音も実は実感がない。ミンミンゼミは夏だなーと思うのは刷り込みである。
 なので、庭に蜜柑が生っていることも驚きなんである。柿も驚き。出張の時に、わーわー言っていると内地出張の同僚に笑われる。だって、珍しいんだもん。
 
 考えてみると、「かぐや姫」は北海道民にとっては異境の地の話なのであった。「おじいさんが裏山に竹をとりに行くと」って、北海道の裏山に竹は生えていないもんね。竹が生えているのを見て初めて実感。「さるかに合戦」も「柿をぶつける」のが分からないし。冬に「枯野」を見て、「夢は枯野を駆けめぐる」ってこれか、と思ったこともあったな。
 本や絵本や昔話で、あたかも自分の物語のように思っているのだが、実は、文化において北海道は異境なのだなあ、と思ってしまうのだった。

|

« 海ー! | トップページ | ニセコの水 »

コメント

そうなんですかー。関東は、竹いっぱい生えてます。
東京から千葉へいく総武線にのって外をみていると、途中から、ときどき緑のかたまりがあって、それが竹林であることが多いです。
かわりによくある植物といえば・・何かしら?
自然のことじゃないんですが、北海道って、瓦屋根は使いますか。
以前、札幌の空港から市内への電車にのったとき、瓦の家がない・・と思ったような記憶が・・。

投稿: ゆずきり | 2010.09.03 09:13

北海道に転勤してきた方が「白樺を見て感動した」とおっしゃってました。しかし、こちらでは、白樺はわりと普通で、あまり有り難みがありません。ポプラも普通に生えています。自分の住んでいる所ってわからないものですよね。
そうそう、北海道は、瓦屋根はないのです。なぜなら雪が積もるから。屋根は雪が堕ちやすいようトタン等がデフォルトです(今は無落雪建築というのもありますが)。本州に行くと、瓦屋根もエキゾチックだと思います。

投稿: きたきつね | 2010.09.04 00:10

この記事へのコメントは終了しました。

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 北海道人の驚き:

« 海ー! | トップページ | ニセコの水 »