「中華丈夫(少林寺vs忍者)」
書類書きが一つ終わったのだが、10日後にもうひとつ締切があり、しかしなに一つやっていない。おまけに明後日は演奏会の本番だ。
しかし、今日はもう疲れたので、弦を張り替えながら映画だ。こんなときはショウブラである!
まず「少林子弟」を見たのだが、人が死ぬのより笑える方がいいので、次はコレにしてみました。
実は、キングレコードのショウブラシリーズで一番最初にDVDを買ったのがコレ。何度も出てくる「香港映画のすべて」で、最も「なんじゃこりゃ!」と思ったんだもん。
監督:劉家良、主演:劉家輝。なぜか、劉家良は「ラウ・カーリョン(広東語読み)」で、劉家輝は「リュウ・チャーフィー(普通語読み)」なんだよな。初登場の経緯かしら。
この映画の劉家輝は坊主頭でも弁髪でもなく、ざんぎり頭です。珍しい。前半はほとんど洋装だ。お屋敷住まいのせい?奥さんの弓子さんは最初は和装(後半は中国服)。戦いのシーンとか最後の方は劉家輝も中国服。
なんで、「なんじゃこりゃ!」と思ったかというと、武術の達人の日本娘と結婚した劉家輝が、中国武術と日本武術どちらが優れているかで夫婦げんかとなり、そのファイトシーンが珍妙だったから。まず、食卓でファイトしちゃうんですから。箸で。その後、日中飛び道具勝負となり、戦いはだんだんエスカレート。劉家輝が道場(お師匠様はユエン・シャオティエン師父だ)に行っている隙に弓子さんは日本に帰ってしまう。そこで、入れ知恵をされた劉家輝は挑戦状を送りつけるのですね。それを見て日本武術への挑戦と受け取った倉田保昭先生(忍術の達人)はじめ8人の名人が中国に渡り、劉家輝と対決するのであった。
劉家輝が8人の名人といろいろな技で対決し、空手名人との勝負では酔っ払いから酔拳を学んだりして、多彩に戦うのが見せ場である。一番の見せ場はもちろん倉田先生との対決だ。
残酷じゃないし、笑えます。誰も死なない。
しかし、今見直すと、結婚式で「結婚式で白なんて」とか「ひざまづかないなんて」とか花嫁も気の毒である。白無垢じゃひざまづけませんて。なんというか異文化衝突もので、中国武術の方が優雅だとか女は脚を上げるなとか(ばくちに大負けするらしい)ことあるごとに言われちゃあ、ねえ。結局中国武術が勝つんだけどさ。日本人が礼儀正しく描かれているのはよかったな。最後はわかりあえて大団円なのだが、弓子さんは既にどこかに行っちゃって、男の世界になっている。
中国語タイトルは「中国の夫」だけど、英語タイトルは「東の英雄たち(複数形)」ということは八大名人も主役扱いなのかな。
予告編。
日本の「八大名人」がフィーチャーされてますな。
まあ、「夫婦げんかは犬も喰わない」という話なんですけどね。それにしても、中国に戻るといきなり従順になっているとはどういうことだ>弓子さん。
弓子さん役の人は「水野結花」という人らしいのだが、何度見ても(見たんです)日本語吹き替えが変。倉田先生や八名信夫(槍の名人)の日本語は自然なのになあ。
でも、ああ、やっぱりショウブラはいいわあ。
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コメント
きたきつねさん、こんにちは。
噂には聞いていましたが、面白そうですね、コレ。是非観てみたいと思います。
私もたまたま昨夜『少林子弟』を観たのですが、
なんだか寝付きが悪なってしまいました。
功夫がいっぱい観られて良かったですど、
寝る前には楽しく終わる作品の方が、良いですね…
ところで、コチラのきたきつねさんのメアド、生きてますか?
…しつこかったら、ゴメンナサイ。
投稿: 呉二 | 2010.11.07 13:26
これ、知りませんでしたが、すっごくおもしろそうですね!
劉家良監督作は、まだほとんど見てないんですけど、張徹とはまた違った独特の世界観がありそうな予感。
予告編みたら、倉田さんがやたらカッコいいですね。
ぜひゲットしたいと思います。
投稿: ゆずきり | 2010.11.07 18:12
お返事が遅くなりました。
もしかして、あまり知られていないのでしょうか、コレ。
呉二さん
申し訳ありません、メアドは生きているのですが、転送先のアドレスがときどき不具合なようです。気をつけてはいるのですが。
「少林子弟」、お話は面白いのですが、最後のたたみかけ具合と終わり方のあっさり具合がさすが張徹監督だと思います。その止め絵で終わるんかいっ、と。
ゆずきりさん
コレ、面白いと思います。劉家良監督は、張徹よりは何というか明るい気がします。倉田先生の出番がとても多いので、考えてみると、ある意味代表作かも。
余談ですが、wowowで「キル・ビル」がかかって、いきなりショウブラの音楽と冒頭のロゴマークが出たので、ものすごく驚きました。ああ、びっくりした。
投稿: きたきつね | 2010.11.08 23:02