「HAYABUSA —BACK TO THE EARTH—」
結局、見に行ってしまった。
入院していた家族が退院したので午後半休をとったのだが、時間が取れたので新札幌に飛んでった。
目的はこれだ。
今日まではやぶさのカプセルが展示されていたので、けっこうな混みっぷり。年配のご夫婦らしき方が多かった。
入ると、上が丸天井で、椅子は映画館のように一定の方向を向いているのだが、背もたれが倒れるようになっている。場内が暗くなるまで「見るのに一番いい席というのは残念ながらありません」「一番前に座ると酔うことがあります」「場内は完全に暗くなるので非常口の位置をお確かめください」「携帯電話、時計のバックライトなど光るものはご遠慮ください」「お喋りなど音をたてることはご遠慮ください」「お子さんが泣いたりむずかったりした場合には一旦退場し落ち着いてから再入場してください。こちらからお声をかけることもございます」など、懇切丁寧なアナウンスをお姉さんが繰り返していた。
実は、プラネタリウムにはあまり行ったことがなくて、どんな番組をやっているかもよく知らなかったののだが、ドームに映すと立体的に見えるのね。これなら眼鏡なしでも3Dができるではないか(3D眼鏡って好きじゃないのよ)。
どう考えても泣くことは必至だったので、音がしないようティッシュを袋から出してスタンバイしていたのだが、冒頭の満天の宇宙でおおおと思い(宇宙を飛んでいる気持ちが味わえる)、次いで、地球が後ろから出てきて目の前いっぱいに拡がったので「卑怯者!」とおもった。それだけで泣いてしまうではないか。
展開は、打ち上げられて宇宙を旅するはやぶさの姿の合間にはやぶさの航路、地球スウィングバイなどがわかりやすく示され、ついにイトカワにたどりつくわけです。JAXAのデータを惜しみなく投入したに相違ない間近でみたイトカワの姿(たぶん「はやぶさ」目線)がこれでもかこれでもかと。
これはJAXACHANNELからお借りしたのだが、これが貼り付け可とはJAXAさんはなんと太っ腹なことか。映画会社じゃこうはいかない。関連動画にもお宝がざっくざく。
イトカワの写真では「はやぶさ」の影が映っているのが有名なのだが、イトカワの表面に影が映ったら泣けるよなあと思っていたら、映りまくっていた。
で、あああ、と思っていたのだが、どうもこのあたりで爆睡してしまったお客様が相当数おられたらしい。まあいいんだけどさ、いびきをかくのはやめてほしかったなあ。なんで見に来たのかなあ。
その後、「はやぶさ」は姿勢制御がうまくいかず、二度にわたって着陸を試み、その後、消息を絶つわけです。で、1ヶ月半後に奇跡の通信復活、帰途につくわけですね。
今回のは「帰還特別バージョン」で、帰途につくやいなや地球に帰り着き(初代アニメ版「宇宙戦艦ヤマト」かよ…)、あっというまに大気圏突入。今回の帰還バージョンでは、きっと地上から見た「はやぶさ」帰還の様子がリアルサイズで見られるんじゃないかと思ったのだが、見られてよかった。壊れるところは見たくなかった気もするけど(突入動画を見るに壊れ方もそうじゃなかった気がするし)。そりゃ号泣したけどさ。
最後は、各地のはやぶさ展示に並ぶみなさんやメッセージが映し出された。最後はやっぱりあの写真だったねえ。
しかし、実をいうと、せっかくプラネタリウムでやったのだから、最後まで地上の現実じゃなくて宇宙が見たかったのだった。フルサイズで半球状のスクリーンに映し出された宇宙空間は、これで宇宙を飛ぶ夢が見られると思えるほどにリアル。
今回のプログラムは、はやぶさのバックの宇宙がだいたい同じ景色だったのが惜しまれたのだが(実際は方向によって銀河が見えたり見えなかったりするし、見える星座も違うと思う)、これをですね、もっとリアルにバックの宇宙空間を作り込んで宇宙を旅する感じが味わえるといいなあ、と思う。
プラネタリウムの番組には詳しくないのだが、たとえば、
ボイジャーの旅路
ハッブルの映像による銀河めぐり
ハッブルの映像による深宇宙への旅
「2001年」のスリットスキャンを体感する
というような番組を真面目に大人向けにやってくれたら、シーズンパスを買ってプラネタリウムに通うんだけどなあ。どこかでやってくれないかなあ。
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