「十月圍城」日本語字幕版
「十月圍城(孫文の義士団)」を日本語字幕版で見た。ゆうばりファンタで。
香港で公開時に見ているのだが(記事はこちらに)、日本語字幕版で見て、号泣。いやあ、いい映画だ。香港金像奨をとりまくったのもうなずける。
この予告編がとても好きだったのだが、山の形がねえ、今と同じで、中環の港から獅子山が見えるのよね。で、皇后大道や結志街やポッティンジャー・ストリートの昔の姿が、そのまんま(今をほうふつとする姿で)再現されているのよね。
ゲストで武術監督の谷垣健治さんが来ていたのだが、オープンセットはやっぱり気持ちがいいんだそうです。ついでに書くと、アクションシーンの最後は倉庫や工場など屋内のことが多いのだが(今回もドニーさんの締めのアクションは倉庫だった)、これは屋外だと天候や時間に左右されず、ほかのストーリーとの絡みで最後に突貫で撮ることが多いからなんだとか。で、谷垣くんは最後の屋内シーンのために呼ばれて行ったのだが(ドニーさんは「明日来い」と呼び出すらしい)、ピーター・チャンが回廊の追いかけっこシーンを気に入り、回廊が8割ということになったとのこと。さらについでに書くと、敵方は格闘技のプロで、軽くやっているように見えるのは加減を知っているからだとのこと。
それにしても、泣けた。もにかるさんこと水田菜穂さんによると、今回のギャガの字幕はとてもいいんだそうです(映画祭の字幕は伝説的らしいけれど)。もう、王學圻が新聞社で演説をするシーンで号泣。特に昨今の世界情勢を考えると、これは過去の話ではなく、現代に通じる話なんだよね。
それにしても、王學圻、うまかった。金像奨の主演男優賞あげたかったなあ(獲ったのは「歳月神愉」のヤムヤム)。ニコが助演男優賞を撮れたのはほんとによかった。作品賞も監督賞も大納得。
ほかの役者さんもよくて、梁家輝はやっぱりうまいし、ゲストの學友はすぐいなくなっちゃうけど、王學圻をはじめ、ニコ、ドニーさん、胡軍(こわいけど)、友情出演のヤムヤム(かっこいいけど途中退場)みんなよかった。臭豆腐こと王複明を演じた巴特爾はバスケットボール選手というのを生かした役作りでやっぱりとてもよかったし、王柏傑もがんばってたねえ。ヤムヤムの娘役の李宇春は主題歌も歌っていたのか。一度見て結末を知っていると、よけい泣けるんだよなあ。
しかし、見ていると、なぜか「葉問」と登場人物がだぶるのであった。あれ、ファン・ビンビンはドニーさんの妻ではなかったのか(タイプが同じだ)、そうか離婚して葉問師父は博打に溺れるようになったのか(違)とか。ヤムヤムは劇団じゃなく社長じゃなかったのか(違)とか。考えてみるとキャストがだぶっているのね。敵方には行宇さんもいたし。ルイス・ファンがどこかにいるような気がしてしかたがなかった。
レオン・ライを見ると、最後にきめきめで登場したシーンで香港で笑われていたことが思い出されるのだが、何で笑われてたかなあ。「物乞いがいる」って言われてたからかなあ。
劇場公開になったら、また行こう。
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