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「關雲長」

 この5月の香港で最初に見た映画。ドニーさんことドニー・イェンの最新作である。

 予告編。

 関羽こと關雲長をドニーさんが、曹操を姜文が演じる。関羽の死後、曹操が20年前を振り返るという構成。曹操のところを辞去した関羽がいろいろ大変な目に遭い、普通に生きたいのに英雄として生きねばならず苦悩する、という話なのだと思う。
 「赤壁」のときにも聞いたことがあるのだが、曹操が関羽のことを大好きだったというのは有名なんだろうか。きっと三国志を知っているとおもしろいのかもと思いつつ、実はそれほど詳しくないので、どこまで知っているものとして描かれているのかわからなかったのだった。
 …と奥歯にものがはさまったような書き方をしているのは、なんだか釈然としなかったからである。
 いえ、お金もかかっているし、ビジュアルも音響もがんばってるし、丁寧に作っていると思うのよ。ただ、お話としておもしろいかどうかが評価できない。
 あと、別にドニーさんが関羽をやらなくてもいいんじゃないかというか、関羽はドニーさんじゃなくてもいいんじゃないかというか。ドニーさんは関帝廟に祀っておきたい感じがあまりしないんだよなあ。「赤壁」のときには「この関羽、瀬戸物にして飾りたい!」と思ったものだが。でも、この話は関羽じゃないと成立しないんだよね、きっと。
 最初の方を見たときに、「ああ、『赤壁』みたいなことをしたかったんだなあ」と思った。城攻めのシーンでは「ロード・オブ・ザ・リング」みたいだと思った。「精武風雲 陳真」のときも似たようなことを思ったのだが、もしかすると、中国の制作サイドから「こんなふうにしてほしい」とか言われたりするんだろうか。
 ドニーさんは、最初のほうはあまり動かないので「ドニーさんは動いてなんぼだろう」と思っていたら、後半アクションシーンの見せ場はあったのだが、あったらあったで、これ別に関羽じゃなくてもいいよなあ、という気が。
 ああ、釈然としない。
 おそらく、関羽の悲哀を描きたかったんだと思うんだけど。
 理由のひとつは、関羽にからむ劉備の妻が個人的にとってもうっとうしかったというのもあったと思う。ものすごく邪魔な花瓶。じっとりドニーさんを見てるんじゃないよ、と思ってしまった。「七剣(セブンソード)」のときも思ったけど、ドニーさん、女がらみの役ってあまり得意ではないような気がする。
 あと、監督はアラン・マックとフェリックス・チョンで、アンディ・オンなんかも出ていたんだけど、香港映画というより中国映画という感じがした。
 三国志に詳しい人に是非感想を聞いてみたいものである。

 あ、曹操は「赤壁」より、こっちのほうがいい役だと思う。「赤壁」では色ぼけぎみだったもんなあ。皇帝(「赤壁」で役立たず扱いだったあの皇帝か。こっちでもそんな役)がどこかで見たと思ったら、「十月圍城」の息子じゃないか。あと、谷垣健次くんが副武術指導でクレジットされてた。なぜか特別鳴謝に「劉青雲先生」とあったのだが、たぶんあのラウちんだと思うのだが、何をしたか是非知りたい。

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