「打擂台」の楽器屋で
今回の香港では、偉業街をうろうろした。
自動車修理工場が多くて男っぽい街で、ジョニー・トー先生やアンドリュー・ラウ監督の事務所があるらしい、映画に関わりの深いところである。
ぷらぷら歩いていると楽器屋があった。音楽をやっているので、最初は「あ、楽器屋だ、入りたいなあ」とだけ思ったのだが、
ここって、「打擂台」のあの楽器屋じゃないの!というか、この通りにあることは情報として知っていたのを忘れていたのだった。
うう、入りたい。買い物したい。
…というところで思い出した。実は、数日前、マンドリンを弾くときに使う足台が突然壊れたのである。そのときには、なんで壊れるんだろう、滅多に壊れるもんじゃないのに、と思ったのだが。そうか、このためだったのか。よくぞ壊れた、私の足台!
というわけで、堂々と入りました。
けっこう広くて、いろんな楽器がある。
足台は、右手のケースにあった。
店の人々は完全放置だったので、声をかけてお勘定をしてもらい(日本の5分の1の値段で買えた)、ついでに写真を撮らせてほしいとお願いしてみた。
のだが、おっちゃんは英語がまったくできず。しばらく問答したけど埒が明かず、あの人がボスだから彼と話せ、ということになった。左の奥のおっちゃん。
で、やっぱり話は通じず、最後には「この紙に書け!」ということになって、紙に「電影 打擂台」と書こうとしたのだが、「擂」の字が思い出せず。とにかく、この映画、ここで撮ったでしょ、私はその映画が好きで、それで写真を撮らせてほしいのである!と何語で言ったのかもうわからない状態で(「んご、ちょんいー、にご、でんいぇん」は広東語だったと思う)、でも、最後に通じました。
ボスのおっちゃんが、残りのおっちゃんに説明してくれた。
この二人はアーティストで「打擂台」に出たんだよ、とのこと。帰って確認したら、ほんとに出てた。ピアノを弾いていたおっちゃんと、ハープを運んでて台詞があったおっちゃん。
「打擂台」はいい映画だ!と親指を立て合ったことです。
今度はこの写真を持って、また行ければいいなあ、と思っている。
ああ、よかった。ほんとに嬉しかったなあ。
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コメント
本当にステキな写真ですね~。おっちゃんたちの笑顔がすばらしくて涙が出そうです(笑)
そうそう、いざ、筆談となったとき、どうしても漢字が思い出せないことがありますよね!日本語ならひらがなってものがありますけど・・・。
でもこないだ、香港人が、
「あ~、字がわからない」とギブアップしてましたから、どこの国でも、パソコンや携帯の発達で、みんな同じような感じかもしれませんね。
投稿: Tama | 2012.04.02 22:11
いやー、「擂」の字は、ふだん使ったことがないし本当に思い出せませんでした。
最初は話が通じなかっただけに、通じたときは嬉しくて、おっちゃんたちと「打擂台」はいい映画だよね!と意見が合ったのが、また嬉しくて。
思い切って話しかけてよかったなあと心から思いました。
投稿: きたきつね | 2012.04.02 23:10