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「葉問 前傳(イップ・マン 誕生)」

 ディノスシネマズ札幌で今日から公開。1週間だけなので走って見に行った。次は「証人」がかかるので、予告編が見られてよかったなあ。一時を考えると、中華映画がたくさん公開されて夢のようである。考えてみれば、ディノスシネマズ札幌さんは、昨年の今頃も「春のドニーまつり」を開催してくれたのだった。ディノスさん、ありがとう。お客さんもけっこう入っていて、よかったよかった。公式サイトはこちら

 予告編。

 監督はハーマン・ヤウ。どうしても「人肉饅頭」のイメージなのだが(あ「性工作者」もそうだ。「黒白道」も)、やっぱり功夫映画を撮りたかったんだろうか。それとも、ドニー・イエンが演じて大評判だった「葉問」「葉問2」を見て葉問ものを撮りたかったんだろうか。
 ともあれ、ドニーさん演じた葉問のさらに若い頃のお話。
 地主の息子である葉問が義理の兄ともども、武館に入門する。師父はサモ・ハン、兄弟子はユン・ピョウである。ジャッキーものを見て育った身としては感慨深い。サモ・ハンとユン・ピョウが弟子達の前で手合わせをするシーンでは目頭が熱くなった。「スパルタンX」とか、昔なんだなあ。2人とも貫禄出たなあ。ユン・ピョウちゃんも54歳なんだなあ。
 葉問を演じるのは杜宇航、義理の兄は樊少皇(ルイス・ファン)。2人とも「葉問2」に出てた。ルイス・ファンは「葉問1」からいい役だったよね。
 葉問は地主の息子で香港に留学しているのね。奥さんのお父さんも偉いさんなのね。道理で「葉問」のドニーさんは暮らしぶりが優雅なはずだと納得する。
 びっくりしたのは、葉問の息子さんである葉準師父がいい役で、予想よりたくさん出てきたことで、杜宇航とちゃんと立ち合いをするのである。すんげえ。2人とも本物の詠春拳の人なので眼福。ちょっと「酔拳」風味でもあるし。
 ルイス・ファンも戦っているシーンがたくさんあって嬉しい。好きなのよ。初めて見たときは「高松英郎と阿部寛を足して2で割ったようだ」と思ったのだが、今は伊武雅刀に似ていると思う。
 ストーリーとしては、たぶん、諸外国が入ってきて日本の占領色が強まっている時代に、精武体育会のリー会長が殺されてしまうというところが肝なんだと思う。葉問に疑いがかけられ、真犯人とその動機があとでわかる。
 ただねえ、日本人が悪者なのは時代柄しょうがないんだけど、みなさん日本語が怪しすぎる。北野役の人は日本語ネイティブなのかなあ。あと12歳で少佐というのは無理でしょう。ちょっと設定には無理があったと思われる。最初、贈り物に爆弾が仕込まれているのではないかと思ってしまいましたよ。
 今回葉問を演じた杜宇航、「葉問2」も出ていて詠春拳は達者で、雰囲気がニック・チョンに似ていると思うのだが、新人さんのせいか、役者としては、ちょっと魅力に乏しいように思う(ニックと比べてしまうからかもしれないけど)。ルイス・ファンは愛嬌があるよなあ。お願いですから幸せにしてあげてください。
 あと、林雪がスクリーンで久々に見られて嬉しかった。林雪、偉くなったねえ…としみじみしたが、やっぱり間抜けな役が見たいような気がする。
 功夫を見るにはいい映画だと思う。実は既に日本版ソフトが家にあるので(ここ最近のソフトの発売数ってすごくないですか?売れないと出なくなるので買ってしまうのだけれど)メイキングを見よう。

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コメント

北野行雄役の澤田拳也(澤田 謙也とも)さんは、後に「大魔術師」で、らうちんやトニーさんを追い詰める怪しい役も演じてますよーん♪(f・Д・)f<だ~が~の~づ~め~団みたいな。

投稿: HKmoviefan | 2012.05.05 23:00

北野役って澤田 謙也さんだったんですか!だったら、わかります。たしかクレジットは「拳也」だったと思います。ばりばり日本語ネイティブだったんですね。
「大魔術師」は、まさに明日あたり見ようと思っていたところでした。それは楽しみ♪

投稿: きたきつね | 2012.05.06 00:17

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