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「裏切りのサーカス」

 どうにも精神的に疲れているので、せっかくレディースデーだし、映画を見に行きました。久しぶり。
 見にいったのはコレ。

 原作はジョン・ル・カレの『ティンカー・テイラー・ソルジャー・スパイ』。残念ながら読んでいない。何も予備知識がない状態で見たのだった。

 公式サイトの「必読」のところには「展開、伏線、結末—鑑賞は頭脳戦になる」と書いてあったのだが。
 ジョン・ハートを見てきゃあ、と思い(この間、久々に「エイリアン」を見たばっかり)、ゲイリー・オールドマンにひたすら見とれ、ピーター・ギラムって新シリーズのホームズ君ではないか、死んだらどうしようとか、「ROME」のカエサルもいるよ、と思い、しまいには、その結末はそりゃあそうだろうと思ってしまい(だって最初から怪しかった、予算の使い方とか)、どうも見方を間違ったような気がする。
 室内とかロケとか美術がとてもよくて、冷戦当時の時代のお部屋のインテリアとか、諜報部の室内とか、外の感じとか、色調とか。イスタンブールも出てきたし。エンドロールを見ると、かなり特殊効果を使っているようなのだが、いったいどこに使ったのだろうか。あと、拷問部屋はハンガリーかロシアだと思うのだけれど、なぜか卓上にトルコのチャイのお皿があったのが謎だ。
 それにしても、ゲイリー・オールドマン演じるスマイリー(あまりに素敵で出てくるたびに見とれていた)は愛妻家であるらしいのだが、ああいう職業の人たちの奥さんって、配偶者の職業についてどの程度知っているのだろうか。家族ぐるみのクリスマスパーティー(参加者全員がソ連国歌をちゃんと歌える!)があったりするから、知らないわけではないのだろうけれども、絶対言えないこともあるだろうしねえ。しかし、それはそれは神経をすり減らす仕事であろうから(その地道さが出ていたのがとてもよかったと思う)、家族がいないと精神的にもたないだろうしなあ。
 いろんなものに見とれ、ああスパイの仕事ってこうなのか、と思っているうちに面白く映画は終わってしまったのだった。自分にとっては「仕事もの」ジャンルの映画だったと思う。幹部の人の仕事がもっと見たかったかも。
 
 やっぱり、映画館で観る映画はいいわあ。

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