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2012年8月

「麥兜‧噹噹伴我心」

 香港でマクダルを見るのは喜びである。
 今回は、とにかくこれを見るぞと走っていった。
 予告編。

 今回は、絵柄を他の漫画家さんに頼んだとのことで、いつもと画風が少し違っていて、いつものメンバーは変わらないのだが、背景や今回出てくる人間の登場人物はかなりデフォルメされている。しかし1箇所だけ、回想シーンで背景が以前の絵柄になる。
 で、冒頭が、いきなりデフォルメされたアンディ・ラウのコンサートです。紅館の看板に「華仔」と書いてあったから間違いないと思う。華仔は後からも出てくるのだが、あれを許可したとはある意味太っ腹だと思うぞ。まあ「パイナップルパン王子」ではマクビン役だったからいいのかな。
 で、なぜ華仔が出てくるかというと、マクダルたちがステージで合唱しているから。なぜ合唱しているかというと、春田花花幼稚園が経営の危機に瀕しているから。どのぐらい危機かというと、チンピラが借金返済の嫌がらせをしていて、電気が止められるぐらい。
 その危機を救うために、校長は合唱団を結成するわけです。まず幼稚園で卒園生を集めてチャリティコンサートをするのだが、その卒園生(みんな人間)が、あまり「高級」な人材ではない。選挙に立候補する人とか、いやがらせをしていたチンピラ(あんたたちは…)とか。しかし、この設定があとから生きてくるのだった。かたや、マクダルのお母さんたちは株価が下がって大変だ。
 で、合唱団が結成されるや、その合唱は聞く人をことごとく感動させ大評判を呼ぶわけです。いやがらせをしていたチンピラが車の運転手をしていたり。で、あちらこちらに呼ばれていくのだが(トイレに行くのに「車に乗ってうちに帰れば」というお金持ちとか)、そのマネージャーがろくなもんじゃない。華仔のコンサートのオーディションで華仔が大感動するのだけれども。
 映画の最後に「すべての音楽教師に捧ぐ」という献辞が出るのだが、とにかく今回は音楽がたくさんで素晴らしい。マクダルたちが歌いまくるし。「車車車車車車♪」の歌(かわいい!)など場内の子供たちがいっしょに歌っておった。
 香港満載のMV集はこちらに。
 しかし、例によって予定調和を許さないのは、マクダル映画の常である。今回は、実は、校長先生の物語でもあって、その過去も行く末も描かれる。
 おとぎ話のような幸せな顛末ではないのだが、でも、これは、今の、お金に追われている香港人、市井に生きる香港人への応援なのだと思う。泣きました。
 しかし、最後は「えええええ」と思ってしまう。今までのシリーズでマクダルの将来が会社員だったりチェリスト音楽家(?)だったりコックだったりしたので、今回もそのパラレルワールドの一環だと思いたい。じゃないと困る。
 【追記】「パイナップルパン王子」を見なおしてみると、最後では春田花花幼稚園の周辺はもっとすごいことになっていて幼稚園も結果的になくなっていたけど、その後何事もなかったように他の作品が作られているので、今後もマクダルは続くと信じるものである。
 
 香港にいるうちにもう1回見るつもり。

【追記】
 もう1回見ました。見れば見るほど号泣である。

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香港1日目 2012年8月

 突然ですが、香港に来ています。
 仕事がばったばたのときに、つい予約をしてしまったのだった。ちょうど、同じ時期に来る知り合いがいたし。
 直前まで香港という認識があまり持てなかったし仕事を持ってきたりもしたので、香港に来て無感動だったらどうしようと思ったのだが。

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 いや、見えた瞬間、目頭が熱くなりました。

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 こんな明るい時間に香港入りするのは珍しい。

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 とりあえず、仕事をして、ちょっと買い物をして、プロムナードに行きました。香港に来た!という心持ちになる。

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 最高気温が32度、夜も30度とのことで、夜になっても九龍公園のプールは賑わっていた。「カンフーようちえん」でマクダルが泳いでたプールです。
 そうか、ここで泳ぐというのもありか。
 しかし、天気予報を見ると東京のほうが暑いぐらいで、というか、東京はバンコクやジャカルタより暑いと知ってびっくりである。

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「ソラリス」

 録画しておいたのを、つい見てしまった。
 ソダーバーグ監督による2002年の改作版。
 旧作の「惑星ソラリス」の印象が強くて、こちらはあまり積極的に見る気にはなれなかったのだけれども。

 予告編。

 いや、予想よりよかった。さすがソダーバーグだ。
 旧作はこれですが。

 異変が起こったという惑星ソラリスに赴く主人公クリス・ケルビン。着いてみると、なんともいえず異様な雰囲気で、その理由は、惑星ソラリスが地球人の心の中の人物を実体化させるからであった。クリスの元には自殺した妻が現れる。
 …というのは共通しているのだが、なにせ、タルコフスキーの1972年版は長かった。おまけに、未来都市のシーンが新宿の首都高速で日本語の標識が丸見えで、ロシアじゃわからないかもしれないけど、こりゃないだろうと、その昔劇場で見たときは思ったものだ(こちらの1分過ぎに出てくる)。
 ソダーバーグのは、「記憶」に焦点が当てられていて、かつ、長さが半分ぐらいになっているのが、まとまりがあってよかったと思う。
 「訪問者」はソラリスが人間の記憶から作り出すのだが、作り出された方はその範囲でしか物事を覚えておらず、それが辛いと思うらしい。記憶元の人間の方は、だんだんいろいろなことを思い出していく。それをケルビンに焦点を当てて丁寧に描いているのがよかった。
 ケルビンを演じるのはジョージ・クルーニーで、どうしても「(ERの)ロス先生」と思ってしまうのだけれどね。出世しただけのことはある。グリーン先生はどうしてるかなあ。余談だが、「トップガン」を見るとまず思うのが「グリーン先生がふさふさだ!」ということである。
 ステーションの中のシーンとか音楽の使い方が、なんとなく「2001年宇宙の旅」に似ていた気がした。動画を見ると、ノイズっぽい現代音楽がバックに入っているのは旧作もそうなんだけど。あと、旧作はバッハのコラールを使っていたのだが、一瞬だけゴールドベルグが使われていたのが趣味がよかったなあ。あ、グールドのおっちゃんのだ!と思ったら、やっぱりそうだったし。
 妻の名前は、元はハリーだったのが、今回はレイアだったのは、もしかしてスターウォーズを意識してますか、ソダーバーグ先生。手を握るところは、もしかして「E.T.」ですか。もしかして、SF好きですか。
 …と、けっこう楽しめて、いい映画だったと思う。

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「譲子弾飛(さらば復讐の狼たちよ)」

 少し余裕ができたので、渇いた者が水を飲むごとく、がぶがぶと映画を見ている。
 というわけで、これも見た。

 日本版予告編。
 こちらは、中国版予告編。

 いつも思うのだが、主演俳優が監督もすると、どうして自分をかっこよく撮るのだろう(サモ・ハンもそうだよね)。
 というわけで、監督兼主演の姜文が徹頭徹尾かっこいいのであった。ええ、もう徹頭徹尾。
 対するは我らが周潤發なのだが、実は二役なんです(それが分かった瞬間「マークか?」と心の中で突っ込んでしまった)。で、片方は愛嬌がほとばしり出ているのです。もう片方は、押さえてはいるのだが、それでも押さえきれない愛嬌がにじみ出ている。お願いですから(映画に出て欲しいのはもちろんなのだが)偉そうな役だけじゃなくて、もっと愛嬌のある役をやってください。
 実は、發仔がアメリカに渡らないで香港にいたらどうなってたかな…と考えることがある。もちろん知名度は上がったし、アカデミー賞のプレゼンターもやったりしたんだけど。でも、アメリカに渡ったことで見られた映画の本数が減ったような気がして、それが残念だと思う。
 葛優は、小物感満載で上手い。
 胡軍がゲスト出演しているのだが、「あれ、出てこない。もしかして見逃したか?」と思ったとたんに出てきました。
 カリーナ姐さんはさすがの貫禄。
 花姐の人は「十月圍城(孫文の義士団)」でニコの許嫁だった人だよね。あと、姜文の部下(たしか四弟)にアンディ・ラウに似た人がいたのだが、誰だろう。
 お話は、民国時代に県正として赴任する葛優と書記官フォン・シャオガン監督(ゲスト出演)と妻のカリーナ姐さんが馬車鉄道の中で火鍋(ものすごく鍋が豪快)をしているところに、山賊の姜文一味に襲われ、助かるために書記と身分を偽った葛優をそのまま書記にして姜文が県正として鵞城県に着任したところ、現地は周潤發がボスとして牛耳っており、さてどうなる、というお話。
 策謀とか敵討ちが入り乱れているので、日本語字幕で見られてよかったと思う。香港でDVDを買ってあってまだ見ていないのだが、なんとこれは正規版なのに、なぜか北京語=四川語バージョンなのであった。中国語字幕だと話がわからなかったかも。
 周潤發と姜文の宴での丁々発止とか、もう、ひたすら發仔をうっとり見ていたので、日本語字幕があって助かった。
 中国で大ヒットしたらしいが、まあそうだろうと思う程度に面白かった。「項羽と劉邦」など中国の故事が引用されているし、中国人魂を刺激されるのかもしれないなあ。
 日本版ソフトがでたら發仔見たさに買うかも。
 しかし、いいかげんタイトルは何とかしてほしい。「狼」とか「復讐」とか「さらば」とか、紛らわしくて覚えられません。地元の映画館のサイトでは「復習の狼」になっていたし。

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超濃厚カレー風味「七人の侍」の「Sholay(炎)」

 お盆がすんだのにじっとり暑い。
 かねてから体力が落ちていたのだが、ついに外出先で調子が悪くなり、午後は洗濯物を干しながら横になっていた。昨日も休んだのになあ。
 暑いならとことん、ということで寝ながらコレをかける。3時間18分もあるので、めったにかけられないのである。

 予告編。

 インド映画の大ヒット・大ロングラン作品。1975年制作で「Om Shanti Om」の30年前のシーンでポスターが出てくる。黒澤明の「七人の侍」の翻案ものである(【追記】こちらによると、「七人の侍」ではなく翻案の「荒野の七人」翻案のようです。しかし「荒野の七人」は見ておらず、「七人の侍」が大元であるので、タイトルは残します)。
 どこが翻案かというと、山賊に襲われる村が討伐のために人を雇うところ。しかし、インド映画の例に漏れず、サイドストーリーがてんこ盛りで、結果的に違う話になっている(たいがいインドの方が面白い)。超濃厚カレー風味。
 まず、いきなり村の有力者が「2人の男が要る」と人探しを命じるのである。この有力者は元警察官タクール(サンジーヴ・クマール)で、「2人の男」とは乗り合わせた列車が山賊に襲われたときに2人だけで相手を殲滅した2人(逮捕されてて逃げないといいつつ結局逃げた)。この2人は(たぶんわざと)捕まって刑務所に入ったり脱獄したり(後でも思うのだが、大丈夫かインドの刑務所)また捕まったりして発見される。このへんのエピソードがいちいちまとまっているので、話がどんどん長くなる。
 村を襲っている山賊の首領はガッバル・シン(アムジャド・カーン)という、それはそれは悪い奴で、歯並びが悪いのも悪党らしいし、失敗した部下にも女子供にも容赦ない。

 こういう歌舞音曲シーンも珍しいんじゃないか。
 ちなみに、3分過ぎに「ちゃんまくちゃろ」(「Ra.One」の歌のタイトル。動画はこちらです)って言っている。

 一旦は去りかけた2人であったが、タクールが「その前に聞いてくれ」と「長い話」をする。タクールは、ガッバル・シンに家族を皆殺しにされたのであった。いつもショールを身体に巻き付け、何があっても手を出さない理由も明かされる。それを聞いた2人は「金はいらない」と村に留まり、山賊と戦うことにしたのであった。
 で、この2人が主役なんですね。ビルー(ダルメンドラ)が明るい担当。ジェイ(アミターブ・バッチャン)がかっこいい担当。もうひたすらかっこいい。
 キャストの並びを見ると、ダルメンドラが最初で、アミターブ・バッチャンは4番目なので、おそらくまだトップスターとは言えなかったのではないかと推察する。これで人気出ちゃったんじゃないかなあ。雰囲気としては「英雄本色」の周潤發みたいな感じ。でも發仔よりずっと脂っこいです。個人的には、いい具合に脂気の抜けた今のほうが好きだ(こちらやっほーさんに教えていただきました)。
 ダルメンドラは「Life in a Metro」と「Om Shanti Om」のオールスター歌舞音曲シーン「Deewangi Deewangi」(2分7秒あたり)に出てきてたっけ。あと、アミターブ・バッチャン夫人で「Kabhi Khushi Kabhie Gham(家族の四季 愛すれど遠く離れて)」に出ていたジャヤ・バッチャンが旧姓で出ている。これで知り合ったのかなあ。

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 主演の4人。右端のガッバル・シンはあまり悪そうじゃないし、一番前のタクールは明るそうだ。

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「マクダルのカンフーようちえん」

 札幌公開、なんとか間に合って見に行けた。

 日本版予告編。
 吹き替え公開で、吹き替えは思ったより悪くなかったんだけど、やっぱり秋生さんの声が聞きたいので、帰ってから香港版DVDをかけている。
 冒頭は、花田春春中華博物館風味。中国の遺跡から、いろいろとわからないものが発掘されている。実は、マクダルの18代前のご先祖は「麥子」といい(「老子」「孟子」の「〜子」なんだろうなあ)思想家であり発明家であって、ATMだのクレジットカードだのスーパーマーケットだの、いろいろなものを発明していたのであった。

 これの1分50秒すぎに右側に出てくる船に乗っているのが実はその発明品で、ある意味この映画の主人公。この動画は前にも貼ったのだが、A21のバスではなかったけどルートはA21だな。ちなみに、歌っているのは秋生さんであった。
 このシリーズは音楽もいいのよね。
 素直すぎるマクダルを心配したお母さんは、思うところあってマクダルを武漢からさらに山奥に入ったところにある太極拳の道場に預ける。師匠は、まあ園長先生なんだけど、理由があって子供を集めて太極拳を教えているのであった。メンバーは基本的に花田春春幼稚園。国際幼稚園カンフー大会が開かれることになり(幼なじみの牛のMayちゃんはユエン・ウーピンワイヤーアクションクラブ子供斑として出場)マクダルたちも出場することになるのだが…という話。しかし、「マクダルが優勝!」とかいう華々しい話ではなく、むしろ正反対。
 師匠の過去とか、お母さんの気持ちとか、麥子の発明品とか、その結果起こることとか、いろいろなことが合わさって泣けるのであった。変化は一瞬にして起こるものではなく、時間は長く続くもので1000年に1回鐘が鳴り10万年に1回時計から鶏が出たりするぐらいのものなんだなあ。悟ったから急に強くなるわけでもない。そして、素直さはとても尊いものなのだ。
 中国が舞台になっているのだが、要所要所に出てくる香港にも目頭が熱くなります。大角咀が出てくると正座してしまう。「重建局」の看板がリアルだったら。最後がああなったということは、ある意味重建局に勝ったんだなあ。チャイランさんも写真に写っていたしなあ。

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 九龍公園のプールも出てきました。

 師匠はブルース・リーと対決したことがあるすごい人で対決シーンも出てくるのだが、出てくる本の著者名が「P.Lee」となっていて「?」と思い、中国語字幕を見たら「李小龍」じゃなくて「李小麟」だった。
 あと、パンダさんが出てくるのだが、「カンフーパンダ」なんか目じゃありません。香港版の声を聞くと正体はすぐわかってしまうのだけれど。
 途中、「清明上河図」も出てくる。というか、マクダルバージョンはこの映画の一部だったのか。
 「パイナップルパン王子」もそうだったのだが、マクダルのママの人生が実は毎度けっこう重いのであった。いろいろ手広くやっていて建物1階の不動産屋はもしかしてママの経営かとも思うのだが、ほんとにいろいろと頑張っているのだなあ。そして「しゃがんで立ち上がると目が回る」は他人事ではないのであった。

 たしか、「パイナップルパン王子」では、マクダルはチェリスト一種の音楽家になっていたのだが、今回は違っていた。動画を探している途上で見つけた大人になったマクダルの別バージョン(「マクダルとマクマグ」版。今、カートゥーンネットワークでやってるのね)も見つけたのだが、これがまた違う(そして、別の意味で泣ける)。
 制作にSEGAが入っていてプロデュースに日本人が入っているので、日本でソフト化されると踏んでいるのだが、ぜひ日本語字幕版も入れて欲しい。ついでに書くと、実は、香港版はエンドロールが違っていてメイキング実写(秋生さんのレコーディングシーンが入っていたり)なので、できれば、2バージョン入れてくださると、とても嬉しい。

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「RA. ONE」をスクリーンで観た!

 出張中なのだが、本日は仕事の合間でお休み。
 そうしたらですね、映画館でやってたんです。
 「ラ・ワン」こと「RA. ONE」を!

 日本版予告編。

 ネット試写会で見たけど、画面は小さいし、コメントで埋まってたし、評判よくてよかったとは思ったけど、公式サイトを見ると、まだ北海道では上映の予定が立っていないのよね。インド映画の神さまありがとう!と、映画館に走って行きました。
 スクリーンが大きくて。
 日本語字幕で。
 Eros InternationalとRed Chillies Entertainmentのマークが、どーん!と画面に出たときには目頭が熱くなりました。こんな大きい画面で日本語字幕は…あ、Robotも大きかったけど、あちらは編集版だったからなあ(完全版は結局札幌に来ずじまいなんだろうか。ブルーレイは予約したけども)。こちらはノーカット。しかも、日本で上映するとエンドロールが落ち着いて最後まで見られる。
 冒頭の「Special Thanks(特別出演の人がここに出る)」にエンペラー・アミターブ・バッチャンが出るのはナレーション担当というのを知っていたから納得したのだが、なぜか、元ミスワールドのプリヤンカ・チョープラー様とサンジャイ・ダット兄貴が出ていて「?」と思っていたらば。
 一番初めの、長髪のシャールクがかっこいいシークエンスで、悪者がサンジャイ兄貴で、名前が「Kahl Nayak」なんですよ!音楽もそのまんま。鼻血が出るかと思った。心の中は兄貴コールでいっぱいである。考えてみれば、ネット試写会は用事をしていて初めの方を見そびれていたのだった。ちなみにプリヤンカ様はとらわれのヒロインだった。豪華だなあ。
 ムンバイ空港前の「少林サッカー」まんまのシークエンスは前に見たときにも笑ったのだが、そのあとサッカーネタもあったりして、監督さんは本当に「少林サッカー」が気にいったんだなあと思う。あと、Gワンがビルから飛び降りるときの飛び降り方とか重量感あふれる着地が「攻殻機動隊」の少佐そのまんまだった。そういう映画が好きな人なのか。「ターミネーター」とかは当然好きなんだろうと思うけど。
 パンフレットを読むと、監督は200本以上の映画を見て研究したとのこと。それは、つまり、気に入ったシーンをお借りしたということか?おそらく、「臥虎蔵龍(グリーン・デスティニー)」とか、「The Lord of the Rings」(サンジャイ兄貴の銃のデザインはアレではないか)も見たと思うのだが、どうか。
 エンドロールのメイキングは、やっぱり往年のジャッキー映画風味だったと思う。作中、中国系のアカシ(しかし名前が中国風じゃない)が「ジャッキー・チェン」と言われて嫌がるくだりがあったので、監督はジャッキー映画はかなり好きなんじゃないか。
 メイキングを見ると、シャールクもアルジュンもアカシもワイヤーで吊られまくっていて偉かったなあ。
 「Om Shanti Om」風味もかなりあって、酔っ払って酒瓶持ってオフィスに帰ってくるシャールクが「スピーチ」のシーン(大好きだ−)とそっくりだし、Chammak Challoで踊っているところにアルジュンが入ってくるところも似ている。ついでに書くと、その前後で微妙に演技が変わっているカリーナが上手いと思う。
 由緒あるムンバイ駅を思いっきり壊すし(大きい画面で見ると、また壊されっぷりが半端じゃなかった)、前半、NRI(Non Resident Indian)映画風味のロンドンでは赤い二階建てのバスを車が突き破るし(なんとなくあれも香港風味だった。二階建てバスのせいか)、アクションも特撮も炸裂してましたなあ。炸裂というか、てんこ盛りでお腹いっぱいである。
 しかし、実体化する技術はどうしてもわからん。Gワンの鼻から出ていた糸も謎だ。
 シャールク演じるシェカルはタミル系のヒンドゥー教徒という設定なのね。「イドゥリはできませんが、ドーサは作れます!」って、ドーサにはノンベジもあるのか!(いろいろドーサの種類を言っていたのよ)とか、ドーサの方が難しいんじゃないのかと思ったが、実はシャールクは北の方出身で、思いっきりイスラム系の名字なんだな。
 それにしても、改めて見ると、このシェカルが本当にいい役で、善の心を信じていて、それが最後まで生きているんだなあ。「Stand by Me」アレンジの(ちゃんと許可取ったのね)「Dildara」はやっぱり泣ける。歌詞に日本語字幕がついているのが素晴らしい。回を重ねるごとに号泣である。エンドロールは口パクで大合唱だ。帰り道でも歌っちゃうぞ。
 音楽はAkonというのがクローズアップされてるけど、おそらく、エンドロールと列車大暴走(Robot風味?)のところでかかっていた曲を歌っていたのは、Sukhwinder Singhである。と思ったら、これか(【追記訂正】サントラCDで確認したら、列車大暴走の曲をメインで歌っていたのはVishal Dadlaniという人のようです)。Sukhwinder Singhはボリウッドにおけるプレイバックシンガー・ナンバルワンで、Chaiyaa ChaiyaaとかDard-E-Discoとか、ここぞ!というところに出てきます。Jai Hoもそうで、アカデミー賞授賞式ではA.R.Rahmanが歌ったのが残念であった。見たかったのに。
 アルジュンが大きいスクリーンで見られたのはよかった。好きなんだよなあ、アルジュン。いい男だなあ。しまいには10人に増えるしな。しかし、あのネタはよく昔話などにあるよね。見た瞬間わかるじゃないか。小声で「かげ!かげ!」って言っちゃったよ。
 暗くて会場が広いのをいいことに、周りに迷惑にならない程度に口パクでいっしょに歌ったり、踊ったりしてしまった。見る回を重ねるごとに激しくなる一方である。

 これが踊らずにいられましょうか。
 T-Sereisのプレイリストはこちらに。
 上のクリップを見ると、あらためてアカシには幸せになってほしかったなあと思う。RA ONEバージョンのアカシはかっこよかったけど。いい役もらったよね、アカシ役の人は。

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 サントラがほしいなあと思っていたら、映画館で売っていたので迷わず購入。パンフレットも買ったらポスターをいただきました(CDのおかげ?)。札幌まで大事に持って帰る。
 たのむから、札幌でも公開してくださいませ>関係各位。

 なんだか、最近の記事を読み返すと疲れたことばかり書いているのだが、今日は本当にいいお休みだった。映画館を出て歩き出したときに「これなら、どこででも生きていけるぞ」となぜか思ったぐらい。できたら、もう1回見たいなあ。
 そして、もっとも願うのは、これを機会に、日本でインド映画がもっともっと公開されること。「RA・ONE」はそのきっかけにいい映画だと思うのよね。適度にインドで、適度に国際的で、いい具合に箍が外れている。
 どうかどうか、もっとインド映画を公開してください。何度も書いていますが、たくさんあるんですから。面白い映画が!

【2012年8月21日追記】
 出張を幸い、仕事の後、もう1回見に行きました。見れば見るほどいいぞ。仕事の帰りに毎日見たいぞ。お願いですから、札幌でも公開してください。歌詞に日本語字幕のついたブルーレイも是非是非お願いしたい。
 というわけで、記事に加筆しています。

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ロンドンオリンピック終わる

 ばたばたしているうちに、ロンドンオリンピックが終わってしまった。この前のエントリが開会式だったので、ほとんど2週間ぶり。今日は体調がいまひとつだったので、おうちで閉会式を見た。
 閉会式は下馬評通り、音楽てんこ盛り。

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 拾いものだが、この日のために再結成したスパイス・ガールズ。メルが2人とも痩せてるとかジュリが復帰したのかとか、いろいろ感慨深い。
 まあ、イギリスはポップ・ミュージックの宝庫なので出てこなかったミュージシャンも山のようにいたわけだけれども、好きでやってる感じがとても好ましいと思ったのだった。

 しかし、相変わらず、NHKは再放送ではカットしまくり。BSの方が若干救いようがあったが、総合の再放送はショーのメインの部分を思いっきりカットしていた。
 しかも、生中継(録画してた)の方も、実況のアナウンサーが音楽にかぶせて喋る喋る。どうも下調べを一切していない雰囲気で、出てくるミュージシャンも曲もほとんどわからず、知っている人のときは黙るけど、わからない人だと、BGMに乗っかるように選手のエビソードやら雑談を展開しており、twitterには「#アナウンサー黙れ」というハッシュタグができておった。
 いや、何というか、もちろん音楽に興味のない人もいるでしょうけれども、それにしたって、あらかじめセットリストも出ていたわけだから予習はできただろうし、ショーの意図を汲んで詳しくない人にも説明をして歌を楽しむ、ということもできたわけだよね。決断をしたのがディレクターかアナウンサーかわからないけど(でも女性のアナウンサーはとりわけよろしくなかったと思う。見たまんまのことしか言わないか余計なことを言うか)「自分たちが知らないものは無視してよい」という姿勢を公にとったのは本当によくなかった。せっかくデジタル放送にしたわけだし、せめて実況なしの副音声を用意することもできたわけでしょう。その想像力のなさが致命的。公共放送がそんな頭の悪さを率先するようなことしたら駄目でしょうが。
 あと、パフォーマンスの最中に日本選手団の絵が挿入されたために、映像もちゃんと見られず。アニー・レノックスもオリンピック公式ソングもちゃんと聴けなかった。

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 このシーンも見られなかったなあ。
 でも、この前にフレディが映像で登場したときには泣きました。クイーンは、やっぱりイギリス屈指のバンドなのね。ブライアンのお洋服にアナグマとコーギーちゃんのワッペンがついていて心温まった。

 しかし、十分に聞けなかったとはいえ、この歌を知ることができたのはよかったと思う。

 Always Look on the Bright Side of Life。
 イギリスでは、「葬儀にかけてほしい曲」として名前が多く挙がる、とても有名な曲だという。
 実は、自分はモンティ・パイソンはよく知らないんだけどね。これを好きだというイギリス人はいいなあと思う。で、これにもアナウンスかぶりまくり(ディレクターもアナウンサーもよく知らなかったらしい)映像も全部は見られずで、後から、かなり不愉快な気持ちになった。自分たちの不勉強を恥じないという気持ちは非常によくありません。
 モンティ・パイソンは、たしかどこかにDVDがあったはずなので見てみようと思う。

 次回のオリンピックはリオ・デ・ジャネイロで開催されるとのことで、ブラジルのパフォーマンスもよかった。開会式が楽しみだ。

 ひるがえって我が国であるが、オリンピックをやりたいという人が一部にいるらしいけど、いったいどうするんだろうと思う。どうしても長野オリンピックのセレモニーの惨状を思い出してしまうのだけれども、一部の自己満足と利益誘導で作ったような、どこにも好きという気持ちが感じられず自国に誇りも持てないようなことをまたしてしまうような気がして、断じて賛成できないぞ。
 
 そのせいなのかどうか、ただいまツイッターで絶賛中なのがハッシュタグ「#大阪オリンピック」。最初は大阪では無理だろうと思っていたのだが、にじみ出る大阪愛に、これはこれでいいかという気にもなってきた。

 目指せ開催!もしも #大阪オリンピック が実現していたら まとめ
  togetter 大阪オリンピック!

 ともあれ、みなさまお疲れ様でした。ロンドンのみなさん、ありがとう。次はパラリンピックだ(この動画かっこよすぎ)。パラリンピックのプロモーションビデオはこちら(「ParalympicSportTV」というチャンネルがあるのね)。

【2012年8月13日追記】閉会式のパフォーマンスの動画は、今のところ、こちらで見られるようです(【更に追記】削除されました)。NHK版はこちらでも(ただし、残るものにこんな仕打ちをしたNHKに改めて腹がたちますが)。

【2012年11月6日追記】
 と思ったら、こちらに公式フル動画が上がってました。
 そして、エリック・アイドルのパートの動画も。

 古代ローマ兵士やインド人も踊っている。
 たしかにイギリス史の一部なんだよなあ。
 クイーンのパートはこちらに。

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