「譲子弾飛(さらば復讐の狼たちよ)」
少し余裕ができたので、渇いた者が水を飲むごとく、がぶがぶと映画を見ている。
というわけで、これも見た。
日本版予告編。
こちらは、中国版予告編。
いつも思うのだが、主演俳優が監督もすると、どうして自分をかっこよく撮るのだろう(サモ・ハンもそうだよね)。
というわけで、監督兼主演の姜文が徹頭徹尾かっこいいのであった。ええ、もう徹頭徹尾。
対するは我らが周潤發なのだが、実は二役なんです(それが分かった瞬間「マークか?」と心の中で突っ込んでしまった)。で、片方は愛嬌がほとばしり出ているのです。もう片方は、押さえてはいるのだが、それでも押さえきれない愛嬌がにじみ出ている。お願いですから(映画に出て欲しいのはもちろんなのだが)偉そうな役だけじゃなくて、もっと愛嬌のある役をやってください。
実は、發仔がアメリカに渡らないで香港にいたらどうなってたかな…と考えることがある。もちろん知名度は上がったし、アカデミー賞のプレゼンターもやったりしたんだけど。でも、アメリカに渡ったことで見られた映画の本数が減ったような気がして、それが残念だと思う。
葛優は、小物感満載で上手い。
胡軍がゲスト出演しているのだが、「あれ、出てこない。もしかして見逃したか?」と思ったとたんに出てきました。
カリーナ姐さんはさすがの貫禄。
花姐の人は「十月圍城(孫文の義士団)」でニコの許嫁だった人だよね。あと、姜文の部下(たしか四弟)にアンディ・ラウに似た人がいたのだが、誰だろう。
お話は、民国時代に県正として赴任する葛優と書記官フォン・シャオガン監督(ゲスト出演)と妻のカリーナ姐さんが馬車鉄道の中で火鍋(ものすごく鍋が豪快)をしているところに、山賊の姜文一味に襲われ、助かるために書記と身分を偽った葛優をそのまま書記にして姜文が県正として鵞城県に着任したところ、現地は周潤發がボスとして牛耳っており、さてどうなる、というお話。
策謀とか敵討ちが入り乱れているので、日本語字幕で見られてよかったと思う。香港でDVDを買ってあってまだ見ていないのだが、なんとこれは正規版なのに、なぜか北京語=四川語バージョンなのであった。中国語字幕だと話がわからなかったかも。
周潤發と姜文の宴での丁々発止とか、もう、ひたすら發仔をうっとり見ていたので、日本語字幕があって助かった。
中国で大ヒットしたらしいが、まあそうだろうと思う程度に面白かった。「項羽と劉邦」など中国の故事が引用されているし、中国人魂を刺激されるのかもしれないなあ。
日本版ソフトがでたら發仔見たさに買うかも。
しかし、いいかげんタイトルは何とかしてほしい。「狼」とか「復讐」とか「さらば」とか、紛らわしくて覚えられません。地元の映画館のサイトでは「復習の狼」になっていたし。
| 固定リンク
この記事へのコメントは終了しました。
コメント