「聴風者」
香港最終日は映画の日だった。
見たのは、「聴風者」「低俗喜劇」「マクダル」(2回目)の3本。
「聴風者」は、終わっていたと思ったらエレメンツのThe Grandでやっていたのだった。主役はトニーさんこと梁朝偉と周迅、監督はアラン・マックとフェリックス・チョンである。
予告編。
時代は国民党と共産党が争っていた頃。周迅ちゃんは、国民党軍の腕っこきの情報員である。敵の無線を傍受して暗号を解読する(昔なつかし穿孔テープが使われている)部署で外部工作を担当している。ピアノの調律師をしている盲目のトニーさんと関わることになり、おそろしく耳がいいため情報部にスカウトするのであった。
トニーさんがどのぐらい耳がいいかというと、あまり聞こえるので普段は耳栓をしているぐらい。ここぞというときには無音室で耳栓を外して暗号探知に挑む。盲目ながら、耳栓をして混み合った街路を音を頼りにすいすい歩けたり危機を察知できたりする。スカウトされた後は、傍受した無線からたちどころに120のチャンネルを発見したりと大活躍である。
一方、周迅ちゃんは「重慶」というコードネームの敵の正体を明らかにする任務につくのであった。
トニーさんは、ハンディキャップのあるところが「悲情城市」を、モールス信号を使うところが「無間道(インファナル・アフェア)をほうふつとさせたりするのだが(まあ「無間道」と監督が同じだし)、それより何より可愛いのであった。いっぺんに無線を聴く聖徳太子よりすごい状態でチャンネルを発見して喝采を浴びるところとか、倒れて入院した周迅ちゃんのベッドサイドで寝こけて起きたところ(よだれ拭くし)とか。アラン・マックとフェリックス・チョンは無間道のときからトニーさんに萌えていたのか、もしかして。
監督が監督なので、お話は手堅くまとまっていて、まあトニーさんの聴力は視力と引き替えなんだろうなあ、とか、それはそういう展開なのだろうなあいう感じ(周迅ちゃんのお財布からアレが落ちたときには場内から「あいやー」の声が起こった)。林の中とか草原を吹きすぎる風とか「絵」を撮りたかったんだろうなあと思った。
周迅ちゃんも美しかった(ファッションも隠れた見所かも)し、ボスである王學兵(広東語吹き替えは謝天華だったのか)もよかったと思う。周迅ちゃんは中国系の女優さんで一番好きかも。
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