香港と日本の「いいビル」の写真集
この本は香港の誠品書店で買った。
「街頭街尾」。英文タイトルは「Hong Kong Corner House」で著者はMichael Wolf。香港大学出版社から出ている。見開きで1棟ずつ、角の角度・所在地・階数・設計者などが載っている。
香港の角の丸いビルはとても好き。
この本でわかったのだが、1950年代後半から60年代に建てられたものだという。ジョニー・トー監督の映画によく出てくるのも、おそらくこの頃のビルではないかと思う。階段の曲がり方がかっこよかったり。「意外(アクシデント)」に出てくる古いアパートもよかった。
そんなところに発見したのがこの本。
その名も『いいビルの写真集』。
猫のことを、よく「いい猫だねー」と言ったりするのだが(言いませんか?)「いいビル」というのもいい言葉だ。
いいでしょう!
右の透かし模様は牛下のような香港の古い団地にもあったし「意外」にも出てきたっけ。
この本を作ったのは「BMC(ビルマニアカフェ)」という「50年代〜70年代のビルがかっこいい!」という思いを共にする人々とのことで、もう微に入り細に入り「かっこよさ」が描かれている。
そして、この本を読んで、自分はこの年代の建物がとても好きなのだということに気がついた。古いビルのニスを塗った壁やドアとか、ピータイルとか、ちょっとがらんとした感じの会議室とか、階段とか、ちょっとデコラティブな磨りガラスとか、大好きである。
この本は大阪のビルを載せているのだが、いいビルは札幌にも少し残っている。
BUND CAFEの入っている第二三谷ビルとか。丸井今井の本館とか。手で開けるエレベーターのあった齋藤ビルはまだ残っているだろうか。
概してこの手のビルは取り壊しの憂き目に遭いやすいのだが、願わくば末永く残ってほしいと思う。問題は香港だけではなかったのだなあ。
いつか、こんな建物をリノベートして住んでみたいなあ。
【追記】
ツイッターで教えていただきました。
Michael Wolfのサイトがこちらに。
すてきだー。
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