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2013年2月

『アクション映画バカ一代』

 調子が悪く医者に行ったところ「疲れてるんだねえ」ということで薬を出される。元気の出る本を読もう。ということでコレだ。

 

 谷垣健治くんの新刊である。『映画秘宝』の連載に大幅加筆したもの。連載はときどきは読んでいたのだが全部は読んでいなかった。
 現在は香港映画でも日本映画でもアクション監督として大活躍している健治くんであるが、どのようないきさつでアクションの世界に入ったかから始まり、香港映画の裏話、健治くんが関わった日本映画の話と続く。
 やっぱり始まりはジャッキー映画か、そうかレンタルビデオが始まったのは80年代後半だったか、とか。高校3年で初めて香港に渡り「奇蹟」の撮影を一晩中見られたとは天の配剤だったねえ、とか。倉田アクションクラブの人は「鬼平犯科帳」に出たりショッカーだったりしたのか、とか。
 いきなり広東語で挨拶するウェズリー・スナイプスはいい奴、とか、チン・シウトンが弱気にオファーの電話をかけてきた「英雄」で久々に中華圏映画に復帰し「ブレイド2」で勢いづいたドニーさんが香港映画に復帰したのが「ツインズ・エフェクト」なのかとか、やらなければならないとはいえ、サモ・ハンを殴る蹴るはそりゃ度胸がいるだろうとか、「SPL」での合計年齢93才対決は「葉問2」でも実現したねえとか、「武侠」のジミーさんの役は当初は周潤發だったとか(あまり怖くないって)北野武やチェ・ミンシクも候補にあがっていたとか、「精武風雲 陳真(レジェンド・オブ・フィスト)」があんなことになったのはひとえに大陸の検閲のせいであるとか、倉田保昭先生と千葉真一先生合計年齢125才が対決した「決戦!!封魔龍虎伝」は見なければなるまいなとか。
 特にツボにはまったのがドニーさんの「英雄本色で並べ!」である。慣用句になってるのか。
 
20130228a_better_tomorrow
 
 こういうことだそうです。

 とりあえず、一読するや「ブレイド2」「SPL」「導火線」「精武風雲 陳真」「葉問」「葉問2」「武侠」などを見直したくなることうけあい。
 しばらくインド映画に走っていたが、やっぱり香港映画もいいよねえ。
 ところで、「特殊身分」はいつ公開されるんだろ。

 ついでですが拾いもののドニーさんインタビュー。

 たぶん公式動画だと思う。これで北京語の聞き取り練習をしよう。

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イルファン主演シャールク共演の「Billu」(2009)

 「Life of pi / ライフ・オブ・パイ」をIMAX3Dで見てきたので、引き続きおうちでイルファン祭りを続行。
 「Billu」は主演!イルファン・カーンである。
 イルファンは基本的に踊らないのだが、歌舞音曲シーンもたんとあり、そちらの主役はシャールク・カーンといっても過言ではない。ちゃんと配役があっての出演なのだが、歌舞音曲シーンはシャールクのアイテムソングのようである。

 こんな感じ。アイテムガールは「Om Shanti Om」ヒロイン役のディピカちゃん。豪華だ。

 「Billu」はイルファン演じる主役の名前。職業は床屋である。実は映画のタイトルは当初「Billu Barbar 」だったのだが、差別的な色合いがあるとかで変更になった。どうもインド社会での床屋の地位は低いらしい。イルファン演じるBilluも例外ではなく、ぼろぼろの店のためにお金を借りようとしても貸してもらえず、学費を払えず子供は学校に行けなくなり、電気が止められて家で子供はオイルランプで勉強しているというありさま。
 イルファンが住んでいるのはインドの田舎なのだが、突然、市場によそ者がやってきて物資の調達を命じる。シャールク演じる大スター、サヒール・カーン主演の映画のロケが行われることになったのである。
 
 そして、やってくるシャールク。役名はサヒールだけど、ほとんどシャールクそのまんま。

 制作がシャールクの会社「レッドチリ」だけあって、出演映画使い放題、何本わかるか当ててみましょう状態である。ボディーガードは「Om Shanti Om」にも出てきた本物のシャールクのボディーガードだ。映画監督役も「Dard-e-Disco」の親子監督の息子の方だと思うんだけど関係者なのかなあ。集まっているエキストラは本物のファンのみなさんであると確信する。

 大スターがやってきたとあって、町はえらい騒ぎになる。続々と人が集まり、サヒール・グッズを売る店やロケ地に行くバスやら、集まる人々を当て込んだ商売が興って、さながらシャールク特需。まあ、実際に田舎でロケしたら、こんなことあるかも、と思う。
 で、イルファンは困っていた。
 実は、イルファン演じるビルーはサヒールの幼なじみなのである。そのことは子どもたちにも話していたし、店にサヒールの写真を飾ったりもしていた。それで、子ども達は「サヒールおじさんはいつ家に来るの?」と聞くわ、子供の学校の先生は「学校の集まりにサヒールを呼んでくれたら学費をただにしますから是非!」とやってくるわ、街の有力者(おなじみオム・プーリー)はコネをつけようとビルーの床屋に椅子(その有力者が前に来たときに壊した)を無理矢理寄贈するわ、とにかくサヒールを呼べ!というプレッシャーが多方面からかかる。

 唯一シャールクが出てこずイルファンが主役の歌舞音曲シーンだけど、イルファンは踊らず、ひたすら困っております。

 とうとう連れてくる約束をさせられるのだが、かなわず。
 ちなみに、この曲、アイテムガールはカリーナ・カプールで、歌っているのはプレイバックシンガーの帝王(と思う)Sukhwinder Singhである。豪華だ。

 結局、ビルーは、なんにも悪いことはしていないのに周囲の勝手な期待のせいで嘘つき呼ばわりされ、訴えられる、自分の子供には無視されるなど踏んだり蹴ったり。さてどうなるのか…!というお話なのですが。
 まあ、ちゃんと話は落ち着くんですけどね。
 どうも後味が悪いのであった。イルファンとシャールクの共演もきわめて珍しいので見物ではあるのだが、これは大スターでないと成立しない話で大スター役としてはシャールク以上に適役はいないだろうからシャールクの出演には必然性はあるのだが。
 これが主演がイルファンでなかったら面白く見られるのかしら…と思ってシミュレーションしてみたのだが、アヌパム・ケールだと当たり前すぎるし、パレシュ・ラワールでもいい気がするけど年がいっている気もするし、実直そうに困っているイルファンの演技力あってという気もするのだが。周囲の勝手な期待、それはどうなのかと。見ていて辛すぎる。
 あんまり後味が悪いので、つい口直しに個人的インド映画オールタイムベストワン「Life in a Metro」を見てしまったのでした。
 
 公式メイキング動画がありました。

 「Billu」のIMDbはこちら

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プーチン、秋田県にシベリア猫をくれる

 今日は「にゃーにゃーにゃー(222)」で猫の日らしい。
 その今日になって知ったのだが、ロシアのプーチン大統領が猫をくれたんだそうだ。
 こちらでご紹介した秋田犬「ゆめ」ちゃんのお返しらしい。
 名前は「ミール」くん。

 うわー!もっふもふである。
 シベリア猫というだけあって寒冷地対応なのか。
 でかいけど、もうすぐ1才らしい。なんだ、そのおっとりぶりと、柔らかそうな前足と鳴き声は!
 やるな、プーチン。

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 秋田県庁のツイート画像だそうです。

 こちらは秋田犬「ゆめ」ちゃんの動画。
 佐竹知事、動物好きですね。

 で、ミールくんはどこで飼われるのだろう。
 まさか、秋田県庁に…ということはないだろうけど、幸せに暮らしてアイドルになってほしいものである。定期的に動画をアップしたりすると秋田県の人気も急上昇するのではないか。ブログでも可。
【追記】
 …と思ったらfacebookで絶賛画像公開中のようです。
 佐竹知事のコメント:「12日に家族みんなで、ミール君の1歳の誕生日のお祝いをしました。我が家に来てから2週間以上になり、生活にも慣れ、 毎日先輩猫達と仲良く、元気に暮らしています。日に日に可愛さが増しており、見ていると時間が経つのを忘れてしまいます。 近いうちに、動画を公開したいと考えておりますので、愛嬌のある仕草などを見ていただきたいと思います」
 いいなあ…

【2013年4月12日追記】
 ミール君のその後の動画がこちらに。熱く語る佐竹知事の動画へのリンクも。

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インド映画のアイテムソング

 昨晩、民放地上波で「スラムドッグ・ミリオネア」が放映された。「うちのイルファン・カーン」やアニル・カプールの姿が全国のお茶の間に放映されたかと思うと感慨深い。某実況掲示板では、イルファン・カーンは「ライフ・オブ・パイに出てた」、アニル・カプールは「24ファイナルシーズンの大統領」という認識であった。そして、アミターブ・バッチャン(まみれている主人公にサインしてるのは代役だけど)は「いい人!」という評価をもらっていた。
 インド俳優もお茶の間に浸透していくといいなあ。

 で、案の定エンドタイトルがカットされtwitterのタイムラインでは「えええええ〜!」という反応が。みなさん、インド映画は踊るものと思って踊る気まんまんだったらしい。なんと、まとめページもできてたうえに自分も混じってた。
 しかし、最近のインド映画は、昔ほど踊らなくなっている、というか、いきなり踊り出すことはあまりなくなった。インド映画の歌舞音曲シーンには「妄想場面」(恋に落ちて1曲、とか)、結婚式などの宴会場面、ステージで踊る場面、これらの現実の踊り場面の中でストーリーが進行していくもの(マードゥリーが上手い!「KEY SARA SARA」とか「Choli Ke Peeche」とか)、現実に妄想が混じるもの(「Kabhi Khushi Kabhie Gham(家族の四季 愛すれど遠く離れて)」の「Bole Chudiyan」でアミターブ・バッチャンが登場するところは目頭が熱くなります)などがあるのだが、最近は、アイテムソングが増えてきている気がする。
 アイテムソングとは、個人的には、そこにだけ特別出演の美女が出てきて踊る歌舞音曲場面(宴会シーンが多い)のような気がしていたのだが、ためしに検索してみたら、「インド映画のアイテムソングまとめ」ができていて驚いた(こちらは美女編、こちらはイケメン編)。

 実は、今日の仕事のBGVはTop Bollywood Item Songs 2012 | 2011 | 2010という動画だったのである。
 しみじみ思ったのは、インドの俳優さんは努力しているのだなあということだった。

 「House Full」より「Aapka Kya Hoga」。
 アルジュン・ランパールが踊っている!
 アルジュンは、もともとスーパーモデルで、今まではあまり踊っていなかったのだけどね。

 「Shanghai」ではイムラーン・ハシミも踊っている。

 そして、すごいと思うのはカトちゃんことカトリーナ・カイフ。

 映画賞授賞式で生で踊るカトちゃん。
 「Agneepath」の「Chikni Chameli」である(映画の方にはサンジャイ・ダット兄貴も映ってます)。すごいなあ。
 前はこんな感じで可愛かったんだけどね(これも好き)。
 このあたりから凄くなってきたかなあ。

 「Tees Maar Khan」から「Sheila Ki Jawani」。
 かなりダイエットしてイメチェンしたらしい。
 たしかカトちゃんはお母さんがイギリス人で初めはヒンディー語もそんなにできなかったし、もともとダンスをやっていたわけでもなかったような気がする。

 インド人だから最初から踊れるというわけではなく、実はものすごい努力のうえにボリウッド人気が成り立っているのだなあと思う。
 そりゃあ、世界中でヒットするでしょうとも。
 今年は日本でもたくさん公開されるので、インド映画のますますの発展を祈るのであった。

 そういえば、3月公開「Om Shanti Om(恋する輪廻 オーム・シャンティ・オーム)」のダルダディスコ!は、これはアイテムソングといっても過言ではあるまい。シャールク・カーンはこの曲のために3ヶ月かけて身体を作ったそうです。

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心のご近所 土瓜湾 2012年12月

 しばらくインド話が続いたので、下書きしてあった香港話の続き。
 今回の香港の「心のご近所」は土瓜湾だった。

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 ホテルの前は小さな街市。

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 こちらにも書いたのだが、土瓜湾界隈では重建(再開発)が進みつつあり、古い建物は残っているけど、建物がなくなっているところも。

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 屋上には鉢植えが並んでいたり。

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 歩いて5分の呼吸飯店には結局入らなかった。

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 白宮冰室のシャッターは残ってた。

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 こちらにも書いたのだが、毎朝、北帝街でおっちゃんの搾ったオレンジジュースを買う。1ドル値上がりして、小瓶が15ドル、大瓶が25ドル。日曜日はお休み。

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ロシアに隕石落ちる

 少々遅くなったけど、記録のためにアップしておく。
 ロシアのウラル地方のチェリャビンスクに隕石が落ち、1000人以上がけが。けがの原因は、隕石そのものではなく、衝撃波でガラスが割れたことによるものらしい。

 地元のニュースだと思う。
 映像はほとんどYoutubeからで、NHKのニュースの動画もほとんどYoutube由来。関連動画もいっぱい。すごい時代だなあ。暗いので夕方かと思ったら朝の9時20分頃というのも、ほお、と思う。
 映像は、ものすごく光る系と爆音系に分かれる。

 衝撃波でガラスが割れるんだなあ。車の警報も鳴っている。
 当初は通過の際の衝撃波だと思ったのだが、何度か爆発音が聞こえるのと、落下跡が複数という報道があったので空中爆発したものと推察する。

 これは怪我人が出るだろう。

 これは落下跡だろうか。でかすぎる気も。
 【追記】これはトルクメニスタンかどこかの天然ガスが吹き出している穴であるとのこと。しかし、隕石の関連動画に出てきているということは、関連づけがされているのだろうか。
 もし落下跡だとすると、衝撃波の被害を見ると、そりゃ恐竜も絶滅するだろうと思う。考えてみると、隕石と被害の因果関係がはっきりしていて映像で記録が残ったのは有史以来ではなかろうか。

 こちらは本物っぽい。
 時間がたつと真偽がわかりにくい動画が増えているなあ。

 元の動画が見つからない(一番上の動画にちょっと映っている)のだが、団地の駐車場を上から固定カメラで撮っている動画に住人と犬が映っていて、爆音が響く直前に犬が音のするほうを見て、音がしてからは人から離れなくなっていた。犬も怖かったんだろうと思う。

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イルファン・カーンがお茶目なインドコメディ映画「Sunday」

 ここのところ起きていられず早寝が続いているのだが、いつもにも増してイルファン・カーン強化中(実は下書きしてあった)。

 2008年公開のコメディというかミステリーというか。
 主演は、強面刑事にアジャイ・デーヴガン、タクシー運転手アルシャド・ワルシー、声優役のアイーシャ・タキア(かわいい!)、そして、「うちの」イルファン・カーンが売れない俳優役。

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 顔がいっぱいついた神様の扮装をしているのがイルファンです。珍しくお茶目な役である。

 お茶目だ!
 関連動画のドラキュラの扮装も是非ご覧を。

 「Don」のパロディもやっている。
 強面がてんこ盛りでたいそう嬉しい。アジャイ・デーヴガンも好きなのよ、強面で。優男を選ぶか強面を選ぶかを問われたら強面一択。

 しかも、珍しく踊っているぞ!イルファン。
 動画はいずれもクリックすると拡大可です。erosentertainmentさん、いろいろな公式動画をありがとう。

 タイトルがなぜ「Sunday」かというと、アイーシャの記憶から、ある日曜日の記憶がすっぽりと抜け落ちているから。殺人事件の捜査をしているアジャイ君の捜査線上にアイーシャが浮上し、当の日曜日にアルシャドとイルファンはアイーシャと会っており、なんとかアイーシャの記憶を取り戻そうとするのである。
 題材はシリアスなのだが、トーンはコメディで、個人的にはイルファンとアイーシャの可愛さを愛でる映画。
 舞台がデリーで、デリーがふんだんに出てくるのも見どころ。冒頭、アジャイくんがチャンドニー・チョウクで犯罪者を追走するのは、香港映画に例えて言えば、アーロン・クォック(もっと適切な例があるかもしれん)が旺角で犯人を追いかけるようなサービス場面なのではないかと思う。

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「Life of Pi (ライフ・オブ・パイ / トラと漂流した227日)」の主役はイルファン・カーンだと思う

 ただいま全国で上映中。
 見に行ったのは、ひとえに「うちのイルファン・カーン」が出ているからである。なぜなら、イルファンはインド映画においてもっとも好きな俳優だから。
 イルファン・カーンはインドの名優である。英米圏の映画に最も出ているインド俳優と言っていいと思う。最も有名なのは「スラムドッグ・ミリオネア」の強面刑事(しかしエンドタイトルではいい人そうに描いてある)であろう。「その名にちなんで」の主人公の父親役もとってもいい役だ(ちなみに妻役は今回主人公の母役だったタッブー。3月16日公開「Om Shanti Om」の「Dewangee Dewangee」の赤いサリーの美女です)。「マイティ・ハート」の頼りがいありまくりのパキスタンの軍人役ははまり役である(刑事や軍人の役がとっても多い)。「ダージリン急行」の子供をなくしたお父ちゃん役は台詞がひとつもないけどいい役だった。「New York, I love you(ニューヨーク、アイラブユー)」ではナタリー・ポートマンに惚れられる(当然だ)役。あ、まだ見ていないのだが「アメージング・スパイダーマン」の悪役もやってた(詳しくはこちらに)。
 インド映画にもたーくさん出ているが、個人的に一番好きなのは「Life in a Metro」。本家の「フォーン・ブース」よりずっといい「Knock Out」もイルファンの演技力があってこそ(共演のサンジャイ・ダット兄貴もいいけどね)。「ユージュアル・サスペクツ」翻案の「Chocolate」もいいです。イルファンのIMDbはこちら
 イルファンの声は特徴があって、高めでちょっとかすれ気味の癒し系なのだが、今回の「Life of Pi (パイの物語)」が始まるや否やこの声が聞こえて鼻血が出そうになった。オープニングタイトルではクレジットの2番目で名前が出るや音が出ないように大拍手、登場したところで思いっきりスクリーンに手を振ってしまった。
 
 予告編。

 ナレーションの声はイルファンです!
 この映画はイルファンの語りで進む。訪ねてきた小説家に自分の体験を語るのである。インドで経営していた動物園を畳んでカナダに移民することを決めた父親とともに家族も移住したのだが船が難破、主人公のパイは虎のリチャード・パーカーと共に227日間漂流するはめになる。
 イルファンが語っているということは主人公は生き延びたことがわかっているわけで、どのようにその体験が語られるかというのが肝。
 予告編には出てこないけど過去を語るイルファンはこんな感じ。髪長め。

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 申し遅れましたが監督はアン・リー。いつもなら最初に述べるのだが、当然好きな監督さんだけど、すみません、今回はイルファンが最優先です。
 何かのインタビューで「3Dだから撮った」とアン・リー監督が語っていたのを読んだ記憶があるのだが、3Dはどうも苦手なので2Dで見た。2Dでも、このあたりが立体的になるのだなあと想像はついた。鏡のように空を映す海や荒れ狂う海、いろいろな宗教にはまって神を信じる主人公、「トラ」との共存を撮りたかったのかなあ。
 なぜ主人公に髭が生えないんだろう?とか、シマウマやオランウータンやハイエナは骨までなくなったんだろうか?とか、ミーアキャットが土筆のようにたくさんいるとは生態系はどうなってるんだとか、いろいろ疑問はあるが、まあそういうことなんだろう。

 英語版の予告編(ナレーションなし)。IMDbはこちら
 トラはねー、一度もふもふしてみたいなあ(無理だとは思うけど)。
 本筋とは関係ないけど劇中のインド料理(イルファンが作る!ベジのカレー&チャパティや、お父さんの食べるラムカレー、お母さんの作るステンレスのお皿に乗ったカレーの数々)がとっても美味しそうだった。
 あの船は日本籍という設定なのだが、船名は「対馬丸」か何かの間違いだとは思うのだが、書類や救命胴衣の日本語がちゃんとしていてよかった。

 クレジットは二番目だけど実質的な主役はイルファンだと思う。イルファンの語りで話が進むし。この語りに説得力がなければ映画は成立しない。よくぞキャスティングしたと思う。
 全国の映画館でイルファンがアップになり声が流れまくっていると思うと嬉しくてたまらない。
 「Life of Pi」はアカデミー賞にノミネートされているので、「スラムドッグ・ミリオネア」に続き、イルファンが授賞式に来るといいな。録画しよっと(余談だが、何が悔やまれるといって「スラムドッグ・ミリオネア」が受賞したときの録画を消してしまったことである。客席とか作品賞でみんなでステージに上がったときとかたくさん映っていたのに)。

 この映画でイルファン・カーンを知った皆さま、大人になったパイ役でナレーションをやっているのはイルファン・カーンというインドの名優です。機会があったら、「その名にちなんで」「スラムドッグ・ミリオネア」「マイティ・ハート」「ニューヨーク、アイラブユー」「アメイジング・スパイダーマン」「ダージリン急行」はレンタルがあるので是非見てください。そして、機会があったらインド映画も是非是非見てほしい!と心から願うのであります。

【追記】イルファンのインタビュー動画(英語)発見。興味深い。

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ネットでアミターブ三昧をくわだてる

 3月15日に東京出張が入り、3月16日に日本公開の「Om Shanti Om(オーム・シャンティ・オーム)」(公式サイトはこちら)が見られそうなことが判明。喜びのあまり地道にPR活動をすることにする。

 といいつつ、自分のためのクリッピング。

 最近のプチマイブームは、古めのこてこてインド映画(70-90年代あたり)と戦後昭和の日本映画(風俗が描かれているものが好ましい)のだが、あいかわらず、アミターブ・バッチャンのプチマイブームも続いている。
 いかんせん、古めインド映画は長いので、無料で見られる公式動画をクリッピングしておく次第。

 「The Great Gambler」

 インド版「賭神」か?
 英語字幕つき。

 2011年と新しいけど「Ek Ajanabe」

 主演アミターブ!共演アルジュン・ランパール(3月16日公開「オーム・シャンティ・オーム」のムケーシュ)!ゲストにサンジャイ・ダット兄貴!いい具合に脂気の抜けた大バッチャンが素敵である。
 英語字幕つき。

 アミターブじゃないけど、見たかった「Disco Dancer」。
 1987年。

 見たかったんだよ、これ!
 こちらでも書いたミトゥンさんが踊ります。強面だけど、おかしみと味わいがあって好きなのよミトゥンさんも。

 太っ腹だわShamroo Movie

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土瓜湾の七喜粥食小館

 週末に書きためた記事その1。

 今回の香港では体調がいまひとつだったせいか食欲がなく、

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 ある日の夕食はこんな。
 (左上のマンゴーヨーグルトは翌日の朝ごはん)

 これではいかんと、ここに行きました。

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 土瓜湾の七喜粥食小館。
 openriceの記事では「七喜粥麵小廚」となっている。
 「奪命金」の終盤でリッチーが大変な目にあう建物。

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 艇仔粥と油菜(菜心)を食べました。
 上に写っているのは同じテーブルで相席になった人の料理。たくさん頼んで残ったのはお持ち帰りしていた。

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 ほとんど満席で近所の人が晩ご飯を食べに来ている感じ。
 メニューには支店と書いていないのだが(openriceはチェーン店扱い)、湾仔の七喜粥麵小廚と似ているメニュー。北角店のメニューはこんな感じ

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 道1本坂の上の美善同道。
 「意外」のリッチーの住所もこのへんかなあ。「奪命金」といい、このあたりはジョニー・トー映画でよく使われているのかも。

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クマりんがキュートな神様の「OMG Oh My God !」(プラブデーヴァつき)

 インド映画は一度手をつけると癖になるのであった。
 これは重慶マンションDVD屋兄ちゃんのお勧め。
 2012年の作品。

 予告編。

 主人公はパレーシュ・ラワル。名優です。バンガロールで見た「Atithi Tum Kab Jaoge ?」の叔父さん役だった人。神様の像などを売っているのだが、神様などかけらも信じず、口が上手く、客をだまくらかして神像を高く売ったりしている。神を軽んじていたある日、地震が起こり、他はなんともないのに彼の店だけが倒壊。神の罰を恐れる周囲をよそに「保険があるから大丈夫」と保険屋に行ってみると、「神の行い」が免責事項に入っており(ほんとかよ、インド)、保険は下りず。彼は神を相手取って裁判を起こすのであった。神様本人は出てくるわけがないので聖職者相手なのだが、まったくひるまず。ニュースになり、周囲にののしられ、妻子も家出。
 そこになんと、本物の神様がやってくる。
 演じるのは、クマりんことアクシャイ・クマール。
 バイクに乗ってかっこよく登場。人々に追われる主人公を助け、スーツを着て家にやってくる。「この家は自分のものだから。ほら契約書もあるし」と言って。神様なのでやりたい放題。
 そして、裁判が進むうちに、神はどこにいるか、誰が神の近くにいるかが浮き彫りになっていくのだった。サイババばりのミトゥンさん、最高。予告編の白い服の人ね。「チャンドニーチョウク・トゥ・チャイナ」でクマりんの親方をやっていた。「Om Shanti Om」(3月16日に日本公開!邦題が「恋する輪廻」だけど許してやる。公式サイトはこちら)の「Deewangi Deewangi」の4:45あたりに出てくる態度のでかい青いシャツのおっちゃんです。好きだー。
 裁判所での神をめぐる論争が見どころだと思うのだが、英語字幕では限界があり、日本語字幕で見たいけど、これは無理だろうなあ。面白いんだけどなあ。

 アクシャイはお馬鹿さんの役が多い印象なのだが、この神様役はよかった。邪気がなくて浮世離れしているのがいいんだろうか。かっこいいし。
 街を見て歩く神様の図。

 歌舞音曲シーンはあまりないのだが、

 めちゃくちゃ豪華なお祭りソング。メイキングがこちらに。
 踊っているのはプラブデーヴァとソナクシ・シンハー。プラブデーヴァ(Prabhu Deva)は南インドのダンス名人で、古典舞踊のコンテストで思わずムーンウォークしてしまい失格になったとか、マイケルジャクソンに影響を与えたとか、いろいろ伝説がある。映画監督や振り付けもしている。たしか、ラジニの「パダヤッパ」にもゲストで出ていたと思う。検索すると動画がいっぱい出てくる。
 有名だと思われるのは、マードゥリーと踊ったコレ。

 2人ともうまいなあ。
 プラブデーヴァは、2月にヒンディー映画「ABCD(Any Body Can Dance )」に出演するらしいので、楽しみに待ちたいと思う。
 予告編。

 インド初の3D映画はダンスものなのだなあ。さすがである。
 主演がK.K.メノン(最も好きなインド映画と言っても過言ではない「Life in a Metro」に出ていたおっさん俳優。実はけっこう好き)というのも注目。K.K.メノン、踊るイメージじゃなかったのになあ。

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九龍城街市の猫 2012年12月

 最近、更新が続いているのは、早く帰って休むことにしたからなのだが、会議続きでさすがにへろへろ。せっかく早く帰ってきたにもかかわらず、未見のDVDを見続ける集中力がない。
 せめて動物でまったりしよう。

 九龍城街市に行ったら、2階テラスの猫確認がお約束。
 いるかな?

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 なに?

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 なんだよ。

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 どうしても上手く撮れなかったのだが、この子もいたー!

 3月に会った3きょうだい(たぶん)は健在であった。
 愛想が悪いのも相変わらずだ。

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 写真を撮ろうとやっきになっていたら、ベンチで新聞を読んでいたおっちゃんに笑われた。ここのテラスはまったりするのにいいんだよね。ベンチもあるし、風も通るし。緑も多いし。
 こちらにも書いたのだが、街市の周りは風情がある建物が多いので、永くこのままであってほしいと心から思う。
 それにしても、時間がなくて3階の樂園に行けず残念であった。

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