淘大花園で「一代宗師」を観た
本来は2012年12月に公開予定で前回の香港行きの目的はこれを見ることでもあったのだが、公開が1月に延び、これは香港では見られないだろうと思っていたら、なんとまだ影藝で上映されており、見ることができた。結局12月にみるつもりだった映画は全部見られた。香港映画の神様ありがとう。
たぶん大陸版の予告編。
どうしても予告編を貼りたかったのは、1カット1カットが本当に美しかったから。タイトルバックの水の模様から冒頭の戦いシーンへの流れで最早うっとり。
葉問は実在の人物でその生涯について大筋は変えられないだろうし既に3本映画が作られているので(このあと秋生さん主演のが控えているし)、どう料理するかが腕の見せどころなわけだが、王家衛の美徳は画面の美しさだと思う。
ストーリー的には、師匠の娘であるチャン・ツイイーちゃんとその敵討ち、特務機関(だと思う)の張震との関わりが特徴。
美しさにうっとりしてストーリーの記憶が朧気なのだが。
驚いたのは、トニーさんがちゃんと功夫をやってる!ということ。
しかし、トニーさんは苦労したらしい。
たぶん台湾の特報。
このほかに、梁朝偉篇、王家衛篇、張震篇などもあり。
ツイイーちゃんはダンスをやっていたので動きが美しいのは納得。
張震は出てきた瞬間うっとり(でもあの床屋に行くのは怖い)。
たしか「グランド・マスター」のタイトルで日本公開が決まっていたと思うので、またスクリーンで日本語字幕で見られるのを楽しみに待ちたい(【追記】見ました。感想はこちらに)。

ところで、香港で唯一「一代宗師」を上映していた影藝という映画館は、九龍湾駅に近い淘大花園という団地の1階にある。スクリーンが大きくて、お客さんは少ないながらエンドクレジットを最後まで見るような人が多くてよかった。
しかし、それより何よりこの淘大花園は、今からちょうど10年前にSARSで大変だったところである。排水管を通って感染したと記憶しているのだが感染者が続出し、住民は隔離され郊外のキャンプ場に一時的に移住させられた。
淘大花園の名前はそのニュースで知ってはいたものの実際に来たのは初めてで、しみじみ10年前を思い起こしたのだった。
| 固定リンク
この記事へのコメントは終了しました。

コメント