「映画監督ジョニー・トー 香港ノワールに生きて」
前にゆうばりで見た「Jonnie Got His Gun !(ジョニー・トーは戦場に行った)」。と同じもの。
うまいこと東京出張で見られたので、万障繰り合わせて見てきました。シネマート六本木さんありがとう。シネマート六本木ではただいまレスリー祭りも開催中で、翌日「覇王別姫」も見に行った。東京はいいなあ。
日本版予告編があった。
これを見て初めて気がついたのだが、もしかして、エンドクレジットのあとトー先生とツイ・ハークとリンゴ・ラムがカンヌとおぼしきところで喋っていたのは、この特別付録だったのか。どうも見た覚えがなくて、なんで覚えていなかったんだろうと思ったのだった。
「鐵三角」の言い出しっぺはツイ・ハークだったとか、ツイ・ハークがきっちり設定を作ったので、後は楽だったとか、役柄を膨らませていったのは役者自身なのでリンゴ・ラムはそのへんの演出はしていないとか、トー先生に到っては前の2人がしっかり作っていたのでまとめただけで脚本も書いてないとか、制作費は編集や音響などを引いて3等分したけど使い方は三人三様とか、おもしろかった。
本編のほうは、前にも書いたのだが、夕張ではかなり字幕に問題があったのだが、今回は直っていてよかった。
前に見たのは2年前で、2年経って変わったこともある。何が変わったかというと、銀河映像のビルも見に行ったし、「奪命金」も見たし、他の映画でも繰り返し見たのもある。
見直してみると、モンマユー監督が撮ったとおぼしき香港の風景が覚えていたより多く差し挟まれていた。香港島側が多かったような。
2回目だと、前より少し内容は覚えているかも。
最初は「大事件」の話。ニックが「輝仔」とか呼ばれていたような。
中国冰室でインタビューされていた金髪の人は音響さんだったのだなあ。バックの警官姿の人はエキストラだろうか。また行きたくなったなあ、中国冰室。明後日行くかな(実は明日から弾丸香港なのであった)。
銀河映像ビルは、現物を見たので、また見られて嬉しかった。ビルから見える海は觀塘の南側なんだな。屋上のセットでヤムヤムが「このセットは明日銃撃戦でめちゃくちゃになる」というようなことを言っていたということは「放・逐」の撮影中だったんだなあ。「PTU」の階段のシーンでもあのビルは使われていたらしい。ちなみに、ヤムヤムのお兄さんは香港警察本部長補佐、お父様も警官とのことである。
「PTU」では光のコントラストをつけたかったとのことで、必然的に撮影は夜ということになったらしい。
「やりび」では、「ガンファイトも殺陣のようにアクションをきっちり決めて撮る」というようなことを言っていたような気がする。
「黒社会」は、返還の時にこれは歴史の1ページだと思ったとのこと。本当に、あのときしか撮れなかった特別な映画だと思う(ああジミー…)。香港市民600万人のうち30万人が三合会って本当ですか。
映画のエピソードの合間にトー先生のインタビューが差し挟まれるのだが、中国の絵画が好きで余白や雲の下にあるものを想像させるのがよいとのこと。そのよさを生かしているのがキン・フーで、キン・フーにも影響を受けているらしい。
昔はテレビで鍛えられたけれども、最近の若い人には鍛えられる場がないと言っていたのは、最後の3人インタビューのときだったかな。だから、ゆうばりのトークショーで言っていたように「フレッシュ・ウェーブ」に関わったりしているのだろうか。
2度見ると、またいろいろ新たな発見があって、これは是非とも日本語字幕版でDVDかブルーレイを発売してほしいと思う。
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コメント
きたきつねさん!
明日から弾丸香港ですか!?
じつは私も明後日から・・・うふふ。
東京に居ながら、なかなか観られなかったジョニートードキュメントをやっと見て、やはり絶対、中國冰室に行かねば!と思っていました(というか、最近は好きになりすぎて毎回絶対行っていますが・・)
あと、銀河映像ビルも行ってみるつもりでいました。
住所調べたら、昔仕事でいつも行っていた工場の事務所の近くでびっくり・・でもあの辺、日曜日だとさびしいですよね^^
では・・
中國冰室で会いましょう♪(笑)
投稿: Tama | 2013.03.20 17:30
お返事が遅くなりました。
22日に帰ってきたので、行き違いでした。残念。
中國冰室にはいらしたのでしょうか。
私は、今回は弾丸香港だったので旺角まで行っている余裕がありませんでした。行きたかったなー中國冰室。
銀河映像ビルのあたりは工場街なので、日曜日はほんとに人っ子ひとりいませんでしたが、銀河映像ビルにはおっちゃんが出入りしていました。誰かに会えるといいですね。
投稿: きたきつね | 2013.03.23 21:11