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『 新装版 旅のグ(ちくま文庫)』

 風邪を引いてしまい、出張を取り下げて家で寝たり起きたり。
 しかし、嬉しいことがあったので記事にしてしまう。
 グレゴリ青山さんの本は全部買っていて、これも出てすぐ買っていたのだが、

 表紙に秘密があったのをこちらで教えていただいた。
 ひっそりDDLJの看板が描かれているのである。
 DDLJとは、Dilwale Dulhania Le Jayenge の略で1995年の大大ヒットヒンディー映画である。IMDbはこちら

 主演はシャールクとカージョル(私はお父ちゃんのアムリシュ・プリーが好き。顔怖いけど)。3時間を超える大恋愛映画である。看板のシーンはこれ(画面の文字は下のバーの白い吹き出しをクリックすると消えます)。
 邦題がついているので日本語字幕版があるのではないかと思う。しかし、今まかり通っている邦題はどうかと思うのであえて書かない。昔『旅行人』に出ていた「花嫁を連れて」のほうがいいと思う。
 『旅のグ』は、この『旅行人』連載であった。文庫は増補版。
 前にこちらで書いたのだが、グレゴリ青山さんと松岡環さんと『旅行人』は自分にとって大恩人であって、おそらく『旅行人』とグレゴリ青山さんなかりせばインド映画を知ることはなかったと思う。98年と99年に出た『旅行人』インド映画特集は今でも本棚の特等席にあり、98年のインド映画特集のコピーを握りしめて重慶マンションへ行ったのであった。買ったのはマードゥリーのベスト版とDDLJを筆頭とするVCD(当時はDVDはなかったのである)の数々。
 グレゴリさんのお書きになったものの中で一番好きなのは、『グ印亜細亜商會』掲載の「電信柱の画家の街」と『香港電影バラエティブック』(大好きな本だ)掲載の重慶マンションでブルース・リーに遭遇する話(『旅のうねうね』所収の「雨香港」)なのだが、インド映画関連だと、何と言っても『ひみつのグ印観光公司』。特に103-104ページはほとんど暗記しているので書かせてください。(  )内はそのコマに登場する俳優(似顔絵つき)です。

 ヒンディー映画の俳優の特徴は一言でいって
顔が濃い(アーミル・カーン、アクシャイ・クマール)
すごく濃い(ジャッキー・シュロフ、サンジャイ・ダット)
とんでもなく濃ゆい(アムリシュ・プリー、ラージ・バーバー)
名前までも濃い(あみたぶ・ばっちゃん、あじゃい・でーぶがん)
顔が濃いうえにでぶな俳優もいる(ゴヴィンダ、サニー・デオル)
そのくどい顔の俳優が
何かにとりつかれたかのように
いきなり踊り出すのである(Khal Nayak)。
そんなキョーレツ過ぎる 
ヒンディー映画俳優のNo.1が
グのときめきのニューアイドル
シャールク・カーンである。

 ああ、好きだわあ。
 本を見ると元々は1997年に書かれているのだが、15年経って、アーミルとシャールク主演の映画が劇場公開されるようになったのだなあ。

 で、何が嬉しかったといって、上記の秘密を教えていただいた際に、グレゴリさんにその一端を直接お伝えできたのでした。もっとお伝えしたいことがあったのだが、他人様のブログのコメント欄を使わせていただくわけにはいかないので、記事にした次第です。

 ついでに、せっかくの機会なので、DDLJと「ラジュー出世する」(同じ頃に日本公開されたシャールク・カーン主演の映画。NHK教育でも放映された)をどこかでDVD化してくださらないだろうか。
 

 公式動画がありました。これこれ。いい話なんだ。

【追記】
 その後、さらに嬉しいことがあったのであるが、他人様のブログのコメント欄なので自重して、ここで喜びを記すだけにしておきます。第1作からずっとファンだったので鼻血が出そうだ。ネットって素晴らしい。

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