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2013年6月

「10人の泥棒たち」(九龍城の緑の唐楼を惜しむ)

 字幕版を見るなら今日しかないことに上映1時間半前に気づいて走って行った。間に合ってよかったよかった。

 日本版予告編。吹き替え重視なのね。

 韓国映画である。
 韓国の泥棒チームがマカオでダイヤを盗むという大仕事を受け、香港の泥棒チームと一緒に仕事をすることになるという話。10人の内訳は、韓国チーム4人、香港チーム4人、元締めの韓国人マカオ・パク(キム・ユンソク)、マカオ・パクと因縁のある女性ペプシ(キム・ヘス)。香港チームのメンバーは、チャン(ヤムヤムことサイモン・ヤム)、ジュリー(アンジェリカ・リー)、ジョニー(デレク・ツァン)、中国語(普通話)ができる韓国人という設定のアンドリュー(オ・ダルス)。主要舞台は香港とマカオである。
 冒頭、韓国チームが美術品窃盗を行うところから始まり、アクションその他なかなかがんばっていたのだが、惜しむらくは、話が盛り込みすぎで散らばってしまい、何が本筋かが見えにくくなってしまった。最初は、韓国チーム中心でイェニコール(チョン・ジヒョン)が主役、華麗な泥棒技を見せるのかと思っていたのだが、どうにもイェニコールには感情移入できず。マカオ・パクとペプシの因縁の話なのか、恋愛話なのか、謎の中国人ウェン・ホンとの確執なのか、ダイヤの行方が中心なのか、香港警察も書きたいのかがはっきりせず。どれもありにしたいにしても、話の筋はもうちょっときっちり通した方がいいと思うぞ。最終的にはマカオ・パクとペプシが主役らしく、話は最初の伏線を回収しつつ落ち着くのだが、もっとコンパクトにまとめられたと思う。
 もちろん、いいところもいろいろあって、たとえば、言語状況がとても面白かった。使用言語が韓国語と普通語と広東語と日本語が混じっていて、韓国チームと香港チームは基本的に言語を共有しておらず、マカオ・パクとアンドリューは普通語ができるので香港チームとは普通語でコミュニケーションしているのだが、香港チームの内輪の話は広東語で、相手にわからないよう広東語で話すシーンがあるとか、お互いの言語がわからないと共通言語は日本語になっちゃうとか(ヤムヤムが日本語を喋る)。まあ片言だろうと何だろうと大切なのは通じることだ。言葉って大事だなあ。
 公式サイトを見ると、吹き替え上映をフィーチャーしているようなのだが、吹き替えたら、これ、どうするんだろ。言語が違うことで表現されているところがかなりあるので、吹き替えると困るんじゃないだろうか。

 実は、何よりも魅力的だったのは香港の風景であった。
 香港とマカオの場面では、もっぱら背景ばっかり見ていて、ヤムヤムがでてきたときも、初っぱなに香港が映ったときも思わず画面に手を振ってしまったのだが、香港のメインのロケ地が、「心のご近所」であるところの

  九龍城!

 なんである。
 背景の唐楼に高層建築が混じっているのが九龍城のようだとは思ったのだが、ロケ地がわかってしまった。
 外を写すシーンで、

2013012920101224

 ここのネオンがしょっちゅう映っているのである。
 こちらの記事に書いたのだが、もうなくなってしまった龍寶酒楼。啓徳空港ありしころは上空を飛行機が通り過ぎる写真によく出ていた場所。
 バルコニーや屋上の装飾から考えて、ロケ地はおそらく

20130129hongkong1_20101226

 ここだと思う。
 獅子石道の角のところにあった緑色の古い唐楼。とても好きな建物だった。上の記事にも書いたように、この建物も既に亡い。
 龍寶酒楼のネオンがついているということは、撮影はかなり前なのだが、いつ撮ったのだろう。室内はセットかもしれないけど、かなり香港らしい内装だったので、あの建物だったらいいな。
 もうなくなってしまったけれど、フィルムに姿を留めることができてよかった。涙が出そうになりました。

【追記】
 メイキング動画を発見。やっぱりあの建物だ(泣)。

 メイキングとしてではなく香港動画として見てしまう。
 住民が退去してから撮ったのだろうか。
 残しておいてほしかった、と心から思う。

【2013年10月さらに追記】
 背景の香港を見たいがためだけにブルーレイを買ってしまった。最後に出てくるホテルはホンハムのハーバープラザだったのか。觀塘か九龍城のフェリーピアとその前のバスターミナルも出てた。
 何より、あの唐楼がきれいな映像で見られたのがよかった。
 特典映像には上の動画は入っていなかったけど、悔いはござらん。

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「あまちゃん」後半戦に

 一週間のご無沙汰でした。
 繁忙期ではなく、やろうと思えばしようと思うことはできるのだが、眩暈が一進一退、精密検査中で検査の結果が出るのは来月、とりあえず薬は飲んでいるのだが「この症状はストレスなんだよねえ…」と言われてしまった今日このごろ。早寝早起き早帰りしているので、けっこう休んでます。これ以上休めませんて。
 そんな毎日の楽しみは、御多分に漏れず「あまちゃん」である。
 こちらにもちょっと書いたのだが、いやーうまいわ、宮藤官九郎。
 先週で前半の北三陸編が終わり、もっぱら爆笑しながら見ていたのだが、最後は泣いた。脇役が、宮本信子、小泉今日子、杉本哲太、吹越満、木野花、渡辺えり子、美保純など水も漏らさぬ鉄壁の布陣。小池徹平はストーブさん呼ばわりだし。1984年と2009年が交互に出てきて「テレビの前にカセットテープレコーダーを置いて録音する(ライン入力なし)」とか「わかるやつだけわかればいい」ネタが満載だし。ゲームネタとか気がついていない小ネタもけっこうありそうだし(どこかでまとめてくれないだろうか)。
 そうなんだよ、ご家庭にはビデオなんてものはなかったんだよ。Blu-rayなんて夢想だにしなかった。「宇宙戦艦ヤマト2199」などもやっているので、遠い昔を思い出して遠い目になるし。思えば遠くに来たものだ。
 ある年齢層にはど真ん中のネタを満載にしつつ、実は、小泉今日子と薬師丸ひろ子だけが存在しないパラレル・ワールドものでもあるんだけどね。
 今週からは、惜しむ声を振り切り東京編に突入。
 やたら人数の多いアイドルには全くうといのでどうなることやらと思っていたのだが、昨日今日のアイドル事務所の奈落編は、わざと「うわあああ」と思わせているんだろうなあ。
 今日は、

20130625bensan2

 「増殖する勉さん」で不覚にも爆笑。
 中の人は強面なのに…。

 ちなみに、いままでで最も笑ったのは、

20130625hanamakisan

 花巻さんの「レディオ・ガガ」。
 あったまったのか、客席。見たかったなあ。
 しかも、このあとアキちゃんが「ありがとう、フレディ」って言うし。NHKの朝の連続ドラマなのに。
 ツイッターで回ってきた写真を更にリツイートしたところ、それがさらに回ってメンション欄が花巻さんのフレディでいっぱいになりました。

 幸い、後半になってもオープニングは変わらなかったので(一部「変わる」という噂があった)、毎日「北三陸に帰りたいなあ」と思いながら見るんだろうと思う(たぶん作る側の思うつぼ)。

 公式サイトのリンクを張ろうと思ったら、「潮騒のメモリー」のカラオケページができているのを発見(ちゃんと2番まである)。北三陸市観光協会のサイトといい、芸が細かすぎるぞ>NHK。

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『インド待ち』(アジャイ君は高田純次じゃない)

 どうにも目が回るので改めて検査に行った先の待ち時間の合間に読んだ。

 

 文庫にもkindleにもなっていないんだな(図書館で借りたのである)。

 2001年に発行された本で、「ムトゥ」がヒットしたのを背景に、テレビ番組を制作する目的で「Shall we dance ?」を引っさげてインドに渡り、ムンバイ・プネー・チェンナイ・ハイデラバードをまわり、撮影所を見学したり、映画学校に行ったり、現地で上映会をしたり、映画関係者にインタビューしたり。とても豪華な旅程である。ゴヴィンダとシェルパ・シェッティーにインタビューしているのが羨ましすぎる。また、ちょうど、「Hum Dil De Chuke Sanam(ミモラ 心のままに)」と「パダヤッパ」が公開されていたときで、現地の劇場で見ていて、これまた羨ましい。
 内容的にも、ゴヴィンダとシェルパ・シェッティーはとてもいい人らしいとか、アイシェに対する評価はやっぱり分かれるのかとか、歌と踊りはインド映画の魂なのかとか、映画学校の学生が「色気」「笑い」「哀れ」「怒り」「勇ましさ」「恐れ」「憎しみ」「驚き」「安らぎ」の9つの感情(マサラ・ムービーには全てが含まれるとされる)を瞬時に演じ分けるとか、インドの家庭では映画の感想をめぐって激論が巻き起こるとか、いろいろ興味深かった。
 だがしかし、えーっ!と思ったこともあって。

 ひとつは、巻頭の写真ページのキャプションが、「インド映画をとりまく変な人たち」「なんか変なインドの食べ物たち」と、「インド」=「変」というイメージで作っているふうがあること(これは著者である周防正之監督の責任ではないかもしれないけど)。
 もうひとつは、「ムトゥ」を見ているせいか、「マサラ映画」=「ムトゥ」というイメージがあるようで、会ったインド映画人に「ムトゥ」を見たかと聞いているのはしかたないとしても(回答はほとんど「ない」とか「あれはタミル映画だから」というもの)、「Hum Dil De Chuke Sanam」について、「自分の知っているインド映画(=ムトゥ)のようではない」と判断しているように見えること。「インドの土着的荒唐無稽さをハリウッド的な洗練が薄めてしまって、インド映画ならではの面白みが減ってしまったのではないか」(39ページ)などと書いてある。その前にはタミル映画とヒンディ映画は違うということを書いているのに。
 思い出したのは、「3 idiots(きっと、うまくいく)」が香港で公開された頃に、香港映画のほうではある程度名の知られた評論家が「有名なスターが出ていない」「インド映画らしくない」とコメントして一部で顰蹙を買っていたこと。大スターであるアーミル・カーンもカリーナ・カプールも出ているのに。ある意味、あれほどインド映画らしい映画はないのに。インド映画は基本的に進取の気風に富んでいると思う。
 おそらく、その方も「ムトゥ」が念頭にあったのではと思うのだが、1本見たぐらいで典型がわかったような書き方をするのはどうかと思うし、素人じゃない人がお金をもらって書いている文章なんだから、狭い主観的な印象を書くのはそれはまずいでしょう。日本映画を1本見ただけの外国人評論家に日本映画がわかったようなことを書かれたら、いい気持ちはしないと思うし。タミル映画とヒンディ映画はずいぶん違うし。
 自分の見たものだけを基準に語られても、と思う。
 特に周防さんはプロの監督なんだから、それなりの見解が聞きたかった。

 しかし、一番はそれではない。

 「Hum Dil De Chuke Sanam」を劇場で見たのはいいのだが、
 アジャイ・デーブガン(好き)を
 こともあろうに

  高田純次に似ている

 と書いてある!えええええええええ。

 これはアジャイ君が出ている歌舞音曲シーンですが、言うに事欠いて

20130619takadajunji

 高田純次!

 いえ、高田純次は好きですよ。イメージ検索してみたら、いい男じゃんとも思ったよ、でも、アジャイ君が高田純次はない。

20130619ajay_devgan

 たぶん、そのころの写真だけど、この顔のどこが高田純次だ?!

 もうひとつ、サンジャイ・ダット兄貴(とても好き)についても「高田純次に似ている」と書いていて、

20130619sanjaydutt

 この顔のどこがやねん!

 …と思ってしまい、一瞬、眩暈が吹っ飛んだのであった。
 最後まで書いたところで、もしかして、サルマンとアジャイ君を取り違えたのでは…?とも思ったのだが、それにしてもねえ。…いや、そのあと、ストーリーの説明をしていたから、やっぱり間違えていない。文中、ずっと「高田純次」呼ばわり。うーむ。

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「燃えよドラゴン」をスクリーンで観る

 「燃えよドラゴン」は、もしかすると生まれて初めてスクリーンで見た大人向けの映画だったかもしれない。まさか、再びスクリーンで観られるとは思わなかった。
 …ら、「新・午前十時の映画祭」でかかったのである。思わず走っていった。
 混んでました。
 客層は、香港映画好きとおぼしき方、「午前10時の映画祭」の常連なのかしらと思われる年配カップル、ボンタン姿のお兄ちゃんなど、さまざま。やっぱり見たいと思う人、多いんだなあ。
 ビデオやDVDでは何回も見ているのである。コマ送りで見て、バックに「知り合い」がいないか探したり。ハンの島の稽古シーンでユン・ピョウちゃんがとってもやる気なく型をやっているのを見つけたり。孟海もいたし。
 しかし、スクリーンで観るのって、やっぱり違うもんねえ。大きい広い暗い空間で、巻き戻したりしないで初めから終わりまで1回こっきり、他の人々と一緒に見るのは。
 あらためて見ると、ある意味、ブルース・リーの教えは染みついているところがあって、「Don't think, feeeel !」は思わず口を動かしてご唱和してしまうありさま。冒頭のサモ・ハン(細い!動きが軽い!)や、やる気のないユン・ピョウちゃん、地下牢のシーンでやられる役の若き日のジャッキー・チェン(気づいていないふうの他のお客様に「ジャッキーですよー!」と言いたかった)を待ち構え、他に誰かいないか戦いのシーンそっちのけで背景を探し(本末転倒である)、何より、昔の香港をスクリーンで堪能。あのサンパンのシーンは香港仔なんだなあ。ジャンボ・レストランらしきものがあったし。
 その他、今になってみるといろいろ気がつくところもあって、アナ・カプリ、子供の頃はきれいな人だというぐらいの印象だったのが、けっこう苦労して生き延びてきた人だよな(だがしかし…)とか、ブルース・リーは蛇を袋に入れて運んでいたのかコブラを!とか、ラストシーンの毛の生えた鉄の爪が印象的だったけど、あそこに刺さるまでのシークエンスはけっこう間抜けだとか、あの鏡の間はウォークイン・クローゼットだったのかもしかして、とか、全世界の少年に影響を与えたに相違ないヌンチャクのシーンは意外と短かったのだな、とか。
 あーおもしろかった。 
 「午前10時の映画祭」では「2001年宇宙の旅」に続き「慕情」が上映され、むかしの香港が再び堪能できるので、万障繰り合わせて行きたいと思う。主催者の方、ありがとうございます。がんばって行きますので、今後もぜひ続けてください。お願いします。
 

 公式予告編らしきものがありました。

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「一代宗師」日本語字幕版(「グランド・マスター」)

 香港で見ることができた「一代宗師」、やっと日本語字幕版を見た。
 予告編(特報かなあ)。

 基本的な感想は変わらないのだが、このごろ何度も書いているように(いろいろな映画が日本語字幕で観られるのは本当にありがたいことである)、

  日本語字幕はいいわあ

 細かいところがよくわかるし。
 しかし、話がわかると突っ込んでしまうので。

 いくらなんでも、あんな寒そうな湖畔を葬列は通らないだろ、というのはさておき、まず第一に、宮師父はなぜ馬三を一番弟子にしたのであろうか。人間性を重視しているなら、アレは一番弟子にはしないだろう。見込みちがいか?見込みちがいといえば、「お前は女だから」と言いつつ八掛拳を教え、他の弟子に教えないのは、それは絶えてしまって当然であろう。だいたい、形意拳と八掛拳を統一したと言いつつ、なぜ別々に伝えるかなあ。それじゃ統一の意味はないだろ。ツイイーちゃんに教えるなら腹をくくって全部伝え跡を継がせるとか、もうちょっと考えてもよかったんじゃないんでしょうか、師父。
 ツイイーちゃんは、「臥虎蔵龍(グリーン・ディステニー)」以来どうも印象が悪いのであるが(あんたがいなければ發仔は死ななかったと思うし。なんで四の五の言わずにさっさと出奔しないか)、今回の役はよかったと思う。男前な役だった。あまり女女した役より男前なぐらいでバランスが丁度いいのかも。
 ツイイーちゃんや他の女性陣の中国服も綺麗だったなあ。なんで妓楼で勝負を…とは思ったが背景もきれいだったし。
 トニーさんはえらかったと思う。もともと功夫の人ではないという頭はあるのだが、それにしても、骨折2回とか雨のシーンのあと気管支炎で寝込んだとか聞くと、ほんとにほんとにご苦労さんである。でも、「流派なんてどうでもいい」と飄々としているにはトニーさんならでは、というか、これまでの作品を考えてみると監督の王家衛にとって、トニーさんはミューズなんだろうなあと思う。
 張震も王家衛にとって欠かせないのに違いなく、きっとたくさん場面がカットされたんだろうと思いつつ、白薔薇理髪店はもっと出してほしかった。所場代を取りに来たチンピラが取り立てながら泣いてしまい弟子入りするほど怖いところで、いやーこの面子がカミソリをもっていたら…と思うと客として行くのはやっぱり躊躇するけれども。この人達がいったいどのようないきさつで白薔薇理髪店を開くにいたったのかが是非見たい。スピンオフでもいい。

20130615grand_master

 「実は武館」とパンフレット(充実している)には書いてあった。

 トニーさんと張震とくれば、これは「ブエノスアイレス」で、もしレスリーがいたら…と思ってしまう。
 それにしても、王家衛は「功夫映画」を撮りたかったに相違なく、やっぱりブルース・リーが出てきて笑ってしまった。王家衛は、「功夫片」を撮れば「一代宗師」になり、「武侠片」を撮れば「東邪西毒」になるんだなあ。
 香港の茶館で葉問が地元の師父と勝負するのが故事なのかは知らないけど、やっぱり羅奔師父が出てきて笑った。サモ・ハンが出てきても全然不思議じゃなかった。
 最後に出てくる葉問のお師匠様は武術指導の袁和平だったよね。
 余裕があれば、もう一度ぐらいはスクリーンで観たい。

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マードゥリー大復帰作「Aaja Nachle」

 以前に比べて最近は更新していたのだが、締切と出張で1週間空いてしまった。今日は代休だったのだが、昼間は仕事をしたうえに何だか顔のあちこちがぴくぴくして気持ちが悪いので(記録のために書いておく)下書き記事をお蔵出し。
 実は、下書き記事はけっこうあって、断然多いのがインド映画の話。今日はブルーレイで「大上海」を見てしまっているのだが、前からアップしておきたかったのでコレにする。

 好きな1本。いい話である。
 そして、結婚して一旦は引退したマードゥリー・ディークシットの復帰作である。2007年公開。大フィーチャリング・マードゥリーなので、歌舞音曲シーンがとても充実している。
 マードゥリー、復帰して、いきなりコレ。すごいわ。

 アメリカでダンスを教えていたマードゥリーは、ダンスの恩師の死期を知り、娘を連れインドに帰ってくる。そして、住み慣れた街が再開発され、ダンスを学んだ「アジャンタ」(野外劇場、もしかすると古い寺院跡)が再開発されショッピングモールになってしまう(どこかで聞いた話だ。インドも香港も同じかよ)ことを知って不動産会社の社長に談判し、街の人々を集めてショーを上演し、成功すればアジャンタを救えることになったのだった。
 まず、自分が踊るマードゥリー。
 タイトルソングで「来ていっしょに踊ろう」という意味らしい。

 しかし、踊りは見に来るけど、最初は冷たい街の人々。
 宣伝とオーディションに奔走するマードゥリー。

 街の人をだんだん巻き込んでいって、いろいろな人々が浮かび上がってくるのがいいんだよね。
 音楽劇の主役はコンコナ。相手役は「DON2」でサミール役だったクナル・カプールくん。歌うは、ラブソングの鉄板コンビ、シェリヤ・ゴーシャルとソヌ・ニガム。「Ek Tha Tigar(タイガー伝説のスパイ)」の髭の相棒ランビール・ショーレイも出てます。

 紆余曲折の末の大詰めの音楽劇は20分ある。1分50秒あたり、客席に「うちの」イルファン・カーンがいる。特別出演だけど、けっこう出番があるのよ。うふふ。ディベロッパー役だけど。

 共演はアクシャイ・カンナー。
 アクシャイ・カンナーといえば、初めて買ったマードゥリーのベストVCDのコレを見て、なんじゃこの人はと思ったものだ。

 ジェームズ・ディーンくずれというか。
 マードゥリーの衣装もなんだが。

 しかし、年を経て、いい役者さんになったと思う。
 初登場シーンで「ぼく、今、ピザ焼いたんだけどけど、食べない?」ときたもんだ。最後もいいんだよね。もっと映画に出るといいのになあ。

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「舟を編む」(映画版)

 原作『舟を編む』は内容も装丁も大好きな本である。
 映画版が終わりそうなので、慌てて行ってきた。

 予告編は前に貼ったので。
 特別映像「辞書ができるまで」。見ると泣ける。

 原作でごうごう泣いたので、泣くだろうとは思ったが、初めのほうで松本先生が理念を語るあたりから目頭が熱くなった。「神保町地獄の合宿」あたりから、やっぱり大泣き。香港人必携Tempoを握りしめながら見る。
 原作のエピソードは生かされたものもあり、変えられたものもあり、なくなったものもあり、新たに加えられたものもあり。
 「ぬめり感」は出て来てよかった。宮本君(ちょっと原作とイメージ違う)が出てきたときには「ぬめり感キター!」と思う。あまり尺は割かれていなかったけど。岸辺さんはあっというまに順応したし。「愛」の語義については出てこなかったけど、新たに松本先生とまじめくんが「BL」の用例採取をする場面があって爆笑した。よりによってその単語を。かぐやさんの「用例採取」をした独自エピソードも笑った。用例じゃないし。西岡はやっぱりいい奴だ。麗美ちゃんが原作よりたくさん出てきてよかったな。ファイルのエピソードはなくなって残念だけど。好きだったんだけどなあ。あと「愛猫」という言葉が△だったのに驚く。◎だろうそこは!『大渡海』には必ず載っていると確信するが。
 でも、エピソードの出入りがあるのは当然で、映画としてよくまとまっていたと思う。映画と本のもっとも大きな違いがあるのは映像があることで、そのよさが生かされていた。
 たとえば、本棚。スクリーンが大きいので編集部のバックの本棚をなめるように見てしまったのだが、いまひとつピントがあっておらず、よく見えなくてとても残念。休刊してしまった『月刊言語』(大修館)があるのはわかったんだけど。本の紙袋が三省堂だ…と思ったら、三省堂が特別協力していたのね。
 早雲荘1階のまじめ君専用書庫は心底羨ましい。ああいう古いアパートも好き。タケさんの部屋の家電製品が古いのもよかった。あの冷蔵庫、むかしうちにあったのと同じやつだ。
 CGも使っていると思うので、どこまでがリアルかはわからないのだが、実在するとして、玄武書房の建物はどこだろう。神保町かなあ。あと、あの居酒屋はセットか実在か。実在としたらどこか。バックの「ガンダーラ古代岩塩ピザ」がとても気になる。他のお品書きも熟読したい。→その後わかったのだが、神保町に実在する「酔の助」とのこと。行くぞ!
 社食メニューなど食べ物がおいしそうだと思ったら、フードコーディネータはやっぱり飯嶋奈美さん(「かもめ食堂」「南極料理人」などの人)だった。特にカレーが美味そう。
 出演熱烈希望のトラさんは、尻尾の太い、ぽってりしたたいそうよい猫だった。出番はあまり多くないけど。しかし、後から出てくるトラオさんが子猫になってしまい名前もトラジロウになってしまったのは残念だった。卓上の鮭を凝視しているところとか見たかったのになあ。
 このごろは見るドラマがNHKの朝の連続ドラマか大河ドラマだけになってしまい(その前はもっと見ていなかったのだが)、人物を見ると、善ちゃん(カーネーション)!桜子(純情きらり)!おばあさま(ひまわり)!と思う。みっちゃんはまあ水口(あまちゃん)でもみっちゃんだけど、蛇口(「あまちゃん」で天野アキちゃんが呼び間違えた)と言ってしまう。
 それにしても、松田龍平、振り向いたら優作になっていても驚かないと思うぐらいお父さん似。特に目のあたり。DNAおそるべし。
 早くブルーレイで背景を点検したり「トラさんはいい猫だねー」などと言いながら見たい。
 公式サイトはこちら
【追記】
 書き忘れました。パンフレットが128ページ!もあります。写真はもちろんのこと、キャスト・関係者インタビューにシナリオもついているうえに、トラさんにも1ページ割かれている。目次がついていないと内容が把握しきれない(もちろん目次つき)、映画のパンフレットの域を超えた大充実ぶり。買いです。実は後から評判を聞いて慌てて買いにいったのだが、買ってよかった。

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ラッドゥー(のようなもの)を作りました 2回目&3回目

 先週作ったラッドゥー(ラドゥーの方が正しい表記なんだろうか)を食べきってしまったので、またもや作りました。さらに作るための自分のメモ代わり。
 先回の反省は、バターが多いということだったので、バターを減らした。
 材料はこんな感じ。

 無塩バター 50gぐらい(200gの4分の1)
 ベスン(ひよこ豆の粉) 1カップ
 きび砂糖 半カップ
 アーモンド薄切り 30gぐらい
 カルダモン 12粒

 フライパンにバターを溶かしてベスンを炒める。

20130602food1

 ぽろぽろして、なかなかいい感じ。
 ついでに、ここでアーモンドを投入して炒めてみる。

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 ボールに移して、触れるようになるまで冷ます。
 この状態だと、握ると容易に固まる感じ。

 しかし、砂糖を投入したところ、かなり、さらさらになり、固まるかどうか危ぶまれる。ぎゅーっと握りしめるとなんとか塊になる感じ。おまけに甘過ぎ。
 結論としては「砂糖多すぎ」ということですね。
 落雁みたいに型に入れて固めるとよさそうではあった。

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 できあがり。相変わらず美味しそうには見えないけど。
 砂糖を入れる前は、もっと明るい色なので、この色はきび砂糖のせい。おそらく、インドの黄色いラドゥーは白い砂糖を使っているのではと推察する。
 次回は、もっと砂糖を減らしてみよう(今日中に作りそうな勢い)。

 自分はお菓子を作るタイプではなかったのだがなあ。

【追記】
 …と言いつつ、その日のうちに3回目を作りました。

20130603sweet

 左2回目作、右3回目作。
 3回目は砂糖をカレースプーン3杯に減らした。このぐらいか。
 ベスンが粉だと、どうしても「ぽってり」してしまうのだが、売っていたり「English Vinglish」で作っていたりするラドゥーはつぶつぶしているので、もしかすると、粉じゃなくて、もっと粗く砕いた豆を使っているのではないだろうか…炒って挽くか?

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