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「舟を編む」(映画版)

 原作『舟を編む』は内容も装丁も大好きな本である。
 映画版が終わりそうなので、慌てて行ってきた。

 予告編は前に貼ったので。
 特別映像「辞書ができるまで」。見ると泣ける。

 原作でごうごう泣いたので、泣くだろうとは思ったが、初めのほうで松本先生が理念を語るあたりから目頭が熱くなった。「神保町地獄の合宿」あたりから、やっぱり大泣き。香港人必携Tempoを握りしめながら見る。
 原作のエピソードは生かされたものもあり、変えられたものもあり、なくなったものもあり、新たに加えられたものもあり。
 「ぬめり感」は出て来てよかった。宮本君(ちょっと原作とイメージ違う)が出てきたときには「ぬめり感キター!」と思う。あまり尺は割かれていなかったけど。岸辺さんはあっというまに順応したし。「愛」の語義については出てこなかったけど、新たに松本先生とまじめくんが「BL」の用例採取をする場面があって爆笑した。よりによってその単語を。かぐやさんの「用例採取」をした独自エピソードも笑った。用例じゃないし。西岡はやっぱりいい奴だ。麗美ちゃんが原作よりたくさん出てきてよかったな。ファイルのエピソードはなくなって残念だけど。好きだったんだけどなあ。あと「愛猫」という言葉が△だったのに驚く。◎だろうそこは!『大渡海』には必ず載っていると確信するが。
 でも、エピソードの出入りがあるのは当然で、映画としてよくまとまっていたと思う。映画と本のもっとも大きな違いがあるのは映像があることで、そのよさが生かされていた。
 たとえば、本棚。スクリーンが大きいので編集部のバックの本棚をなめるように見てしまったのだが、いまひとつピントがあっておらず、よく見えなくてとても残念。休刊してしまった『月刊言語』(大修館)があるのはわかったんだけど。本の紙袋が三省堂だ…と思ったら、三省堂が特別協力していたのね。
 早雲荘1階のまじめ君専用書庫は心底羨ましい。ああいう古いアパートも好き。タケさんの部屋の家電製品が古いのもよかった。あの冷蔵庫、むかしうちにあったのと同じやつだ。
 CGも使っていると思うので、どこまでがリアルかはわからないのだが、実在するとして、玄武書房の建物はどこだろう。神保町かなあ。あと、あの居酒屋はセットか実在か。実在としたらどこか。バックの「ガンダーラ古代岩塩ピザ」がとても気になる。他のお品書きも熟読したい。→その後わかったのだが、神保町に実在する「酔の助」とのこと。行くぞ!
 社食メニューなど食べ物がおいしそうだと思ったら、フードコーディネータはやっぱり飯嶋奈美さん(「かもめ食堂」「南極料理人」などの人)だった。特にカレーが美味そう。
 出演熱烈希望のトラさんは、尻尾の太い、ぽってりしたたいそうよい猫だった。出番はあまり多くないけど。しかし、後から出てくるトラオさんが子猫になってしまい名前もトラジロウになってしまったのは残念だった。卓上の鮭を凝視しているところとか見たかったのになあ。
 このごろは見るドラマがNHKの朝の連続ドラマか大河ドラマだけになってしまい(その前はもっと見ていなかったのだが)、人物を見ると、善ちゃん(カーネーション)!桜子(純情きらり)!おばあさま(ひまわり)!と思う。みっちゃんはまあ水口(あまちゃん)でもみっちゃんだけど、蛇口(「あまちゃん」で天野アキちゃんが呼び間違えた)と言ってしまう。
 それにしても、松田龍平、振り向いたら優作になっていても驚かないと思うぐらいお父さん似。特に目のあたり。DNAおそるべし。
 早くブルーレイで背景を点検したり「トラさんはいい猫だねー」などと言いながら見たい。
 公式サイトはこちら
【追記】
 書き忘れました。パンフレットが128ページ!もあります。写真はもちろんのこと、キャスト・関係者インタビューにシナリオもついているうえに、トラさんにも1ページ割かれている。目次がついていないと内容が把握しきれない(もちろん目次つき)、映画のパンフレットの域を超えた大充実ぶり。買いです。実は後から評判を聞いて慌てて買いにいったのだが、買ってよかった。

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コメント

わぉ!わしも非常に観たいと思っていた映画です。
本も是非読みたいと思ってました。
作品名がいいですよね~
ところでわしも「愛猫」は◎だと思います(笑)

投稿: わしじゃ! | 2013.06.07 08:23

お返事が遅くなりました。
これは本当にいい話で、本も映画も、作っている人の本と作品に対する愛情がひしひしと伝わってきます。
おそらく、もう劇場ではやっていないところが多いんじゃないかと思いますが、まちがいなくDVDは出ます。原作もいいですよ〜!今度機会があれば。
「愛猫」は◎ですよね。「愛犬」はどうなのでしょ。

投稿: きたきつね | 2013.06.10 21:46

こんばんは。
遅ればせながら昨日JALの機内エンタテイメントで見ました。
原作を読んでいませんが、松本先生の言葉が心にしみました。
ブログは備忘録と思って続けていますが、曲がりなりにもネットに載せている以上不特定多数の人々が読むということを考えると、やはり言葉の使い方には行きすぎない程度には気をつけたいと思いました。
松田龍平くん、「あまちゃん」でも光ってますが、映画でも素敵でした。
DNAを感じます。

投稿: Kei | 2013.07.29 23:57

おお、機内でもやってるんですね。
これは原作も映画もとてもよいと思います。松本先生、加藤剛がぴったりでしたねえ。
松田龍平くんは、目下「あまちゃん」の水口に萌えているくちですが、さいしょは水口のことを「あ、まじめくんだ」と思ってました。薬師丸ひろ子と共演というのもしみじみします。

投稿: きたきつね | 2013.07.30 22:03

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