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2013年10月

遅まきながら川勝正幸を知る

 実は名前も書いたものも(企画したものも)ずっと目にしていたのに今まであまり認識していなかったのだが、『ポップの現場から』を読むに至って、やっとちゃんと認識するに到った。
 この本です。

 川勝正幸氏は「ポップ・カルチャーを中心に活動を続けたエディター/ライター」である。2012年1月31日未明に自宅の火災で亡くなった。享年55。
 創刊以来25年連載を続けていたという『TVブロス』はずっと購読しているので、コラムは読んでいたはずなのである。ナンシー関七回忌の菊池成孔との対談「ナンシー関はテレビの守護神だった」も絶対読んでいる。というか「ナンシー関大ハンコ展」の実行委員だったんですか!ナンシーからのカラオケの誘いを3回続けて断ったら「自分たちと遊ぶのが嫌なのかカラオケが嫌なのか」聞かれて後者だと答え「ならいい」と勘弁してもらえたらしい。
 とにかく音楽・映画・ドラマ・演劇その他のポップカルチャーについて膨大な知識と愛情を持ち、いいと思ったものには惜しみなく肩入れしデビュー前のバンドにも惜しみなく力を貸し、クレイジーケンバンドを世に知らしめ、勝新太郎が好きで(だからプロダクションの名前が川勝プロダクション)デイヴィッド・リンチが好きではっぴいえんどが好きで、礼儀正しく腰が低く、人望があること限りなく、没後『TVブロス』連載のコラム「Too old to ROCK'N' ROLL Too Young to DIE」のあとを受ける形で同じタイトルで錚々たるメンバーが綴ったコラムは約1年続いた。
 実は名前を意識したのは、その追悼コラムを読んでからである。
 『あまちゃんファンブック』の対談で湯浅学さんが「琥珀の勉さんは川勝さんだ」と発言していたのだが、本当に、この人は勉さんのモデルだったのではないかと思う。顔も似ているし。著書の中で大人計画への言及があったので、クドカンとも絶対親交があったはずだし。小泉今日子とも深く関わりがあった人だし。(『ポップ中毒者の手記(約10年分)』巻末の小泉今日子インタビューによる)。そう思うと、「リアス」のカウンターで春子さんを見る勉さんの見方が変わってしまう。
 『ポップの現場から』のTVブロス編集部の後書きも、ものすごく愛情が籠もっていて、また、しりあがり寿のイラストが(追悼文はひとっことも書いていないけれども)いいのね。特に奥付のイラストは泣ける。
 なんで今まで気がつかなかったのだろうと(目にしていたのに!)不明を恥じつつ、書かれたものを改めてちびちびと読み始めているのだった。
 こういう人になれるといいなと思う。

 で、最後にひとつどうしても。1994年3月26日号掲載のコラムにですね、アメリカのクライテリオン社から出た『狼/男たちの挽歌最終章』レーザーディスクのことが書いてあるのだが、「ボツ場面、予告編などはまだしも学生時代の映画(非アクション。大林宣彦監督風)まで収録されているのには、泣き」って何ですか。それ。見たい。

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聯華茶餐廳

 まだ繁忙期ですが、ちょこっと更新。

 正街にある古い茶餐廳である。
 openriceの記事はこちら
 古い茶餐廳ではあるのだが、実はいままで行ったことがなく(正街が「心のご近所」だったときは気がついていなかった)、是非行きたいと思っていた。今回、ついに行くことができた。

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 2階のある古いタイプの茶餐廳である。

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 2階はあまり広くはないのだが。

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 こんなお方が!

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 しかも2匹!

 あまり構ってほしくなさそうだったので、遠くから楽しく眺めさせていただくにとどまったのだが、2階は貸切状態だったので、猫さんを眺めつつ、奶茶で長いことまったりしてしまったのだった。
 また行こうっと。

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『車手(モーターウェイ)』

 香港でDVDを買い損なった…と思っていたら、wowowで放送され、DVDも発売され、劇場公開もされた(札幌ではされなかったと思う)。
 DVDも買ったけれど(なぜなら、売り上げ実績がないと香港映画のソフトが発売されなくなるという強迫観念があるのと、この手のソフトはあっという間に品切れになり、あとから中古市場で馬鹿高くなってしまうことがあるから)、ブルーレイに録画したのをやっと見た。
 主演:ショーン・ユー(余文樂)と秋生さんことアンソニー・ウォン(黄秋生)、監督:ソイ・チェン、制作:ジョニー・トー先生。日本のテレビに銀河映像のびゅーんというロゴマークが映るのはとても嬉しい。
 ショーンと秋生さんという組み合わせから、最初は『無間道2』を連想したのだが、むしろ近いのは『頭文字D』だった。
 ショーンと秋生さんは東九龍警署の警官。主な任務は交通関連で、覆面パトカーでスピード違反を追跡したりしている。2人は相棒で秋生さんはもうすぐ定年退職。秋生さんはけががもとで思うように運転できないようで、運転するのは専らショーンなのだが若気の至りでいろいろやらかしている。一方、秋生さんと因縁のある大陸の犯罪者が密かに香港に潜入するのだが…というお話。
 スピード違反で捕まえたものの逃げられてしまった車を非番のときに追跡して報復するというのは、警官としてどうなのショーン。というか、どうみても今も昔も走り屋で、秋生さんもか実はかつては凄腕で、結局はショーンを教え導くことになり、このあたりが『頭文字D』風味である。
 白バイの人はバイク乗りが多いという話は聞いたことがあるのだが、元走り屋が交通課勤務というのはよくあることなのだろうか。
 エンジン8000回転・時速2キロでスピンターンして、ものすごく狭い角を曲がるというのが決め技のようなのだが、秋生さんがスターウォーズエピソード4におけるオビワン・ケノービのようであった。
 ともあれ、劇中、車が香港をびゅんびゅん走ります。
 期せずして、これは香港「街もの」映画になっているのであった。
 冒頭出てくるのは、どう見ても觀塘道で、とても嬉しい。日本語字幕にも香港の地名ががんがん登場し、『香港地方街道指南』を広げながら観ることになった。東九龍警署という設定なので、前半の舞台は觀塘とかあのへん。犯人は、油塘の四山道から偉業街(名前が出てきてガッツポーズ)に抜けて逃走。偉業街は茶果嶺道の続きなんだなあ。終盤は、皇后大道、徳輔道、干諾道が舞台。
 こんなふうに撮影していたらしい。

 アクション監督は銭嘉樂。
 ちなみに、ショーンと秋生さんの上司は林家棟、トップはジョシー・ホーで「干諾道の信号を全部青に!」などと指令を出している。
 最後には、若気の至りだったショーンも成長し、バックは香港島を一望できる西九龍公路(たぶん)。成長もので街もので、よい映画である。

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正街で紅Aを買う

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 こういう店では買い物をしたい。
 なぜなら、かつて、牛角頭下邨で瀬戸物を買ったときから、日常使いの物を買うなら地元住民が多い場所の古い店に限ると思うようになったからである。

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 遠くから見ると、こんな店。

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 紅Aのバケツを買いました。ほしかったの。
 紅Aは香港名牌のひとつ。サイトはこちら。正式名はStar Industrial Co. Ltd. なんだな。

 飛行機では、手荷物にして持って帰った。
 前に鍋を買ったときのように税関のお兄さんに驚いてほしかったのだが、今回のお兄さんは、いたって冷静に何も言わず通してくれたので、ちょっと残念。

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華姐清湯腩

 正街界隈で遅いお昼を食べることにした。

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 左下の赤い字の看板。華姐清湯腩。openriceの記事はこちら

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 清湯にしようかどうか迷ったのだが、風邪っぽかったので酸辣浄雲呑にした。酸辣浄雲呑45ドル、油菜(菜心)15ドル。清湯浄雲呑は35ドル。
 おいしかったのだが辛めで鼻がずるずる。
 そうしたら、お店のお姉さんがティッシュをくれた。お姉さんありがとう。
 
 店の名前が「清湯」で看板メニューと思われたので、今度は清湯にしようと思いつつメニューを見ていたら、セットのドリンク(8ドル)が、

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 フマニヌ!?
 ファンタ、のことでした。カタカナって難しいわね。
 日本語のメニューを自力で作っているのは偉い。

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久々の「心のご近所」正街 2013年8月(その2)

 まだまだ続く繁忙期。でも、こちらの続き。
 
 久々の「心のご近所」正街は、

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 上の方でエスカレーターの工事がされていたり、

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 横町の古い建物の1階に、いきなりワインショップができていたり。
 地下鉄が開通した後のことを見越しているのだろうか。
 交通が便利になって街は変わるのだろうか。

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 あれは地下鉄駅の工事かなあ、ちがうかなあ。
 しかし、まだ古い建物はずいぶん残っていて、

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 正街と皇后大道西の角にある古い建物は健在だった。
 この角丸の建物、好きなんである。

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 徳輔道の古い騎楼の1階は洋服屋さんになっていた。

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 右側の建物です。
 このあたり、古い街並みが残っていくとよいのだけれど。

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久々の「心のご近所」正街 2013年8月

 正街は香港島の西にある。イギリスが上陸して最初に街ができた地域らしい。
 何年か定宿がアイランド・パシフィックだったことがあり、「心のご近所」だった。もう10年以上前になる。皇后大道西や徳輔道やその間の道を上環やその向こうまでわしわし歩いた。とても好きな地域である。
 觀塘から101のバスに乗って、久々に来た。なぜなら、地下鉄駅ができると聞いていたので、どうなったか気になっていたのである。ずっと来たいと思っていたのだが、なかなか来られなかったの。

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 皇后大道から正街へ出て、見上げたところ。すんごい坂です。まっすぐ行くと香港大学に行ける。この坂を上って、香港大学の博物館にも随分行った。
 街市の間に空中歩道ができたのだなあ。

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 坂を見下ろすと海が見える。まっすぐ降りた右側にアイランド・パシフィックがある。

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 正街と交差する道には、小さくて古い建物がびっしりなのだが。

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 第二街の片側が新しいマンションになっていて仰天する。
 小さい工場があったりして、いい通りだったんだけどなあ。

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 高街には古い建物が残っている。たしか政府の建物のはず。
 ずいぶん映画のロケに使われていて、この坂道では、『玻璃之城』で黎明とスー・チーが自転車に乗っていた。
 この向かい側(写真の左端)の木はご神木みたいになっていて、お供えがされていたのだが、今回は確認できず。
 写真さらに左手は、「佐治五世記念公園(ジョージ5世記念公園)」なのだが、

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 思いっきり地下鉄の工事現場になっていて驚く。
 地図で見ると、地下鉄の駅は第三街から高街に斜めにまたがっている。
 香港でも古い街で、好きな界隈なので、あまり変わらないといいのだけれど。

 続きはこちらに。

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101のバスで正街まで

 ごぶさたしていました。繁忙期中です。しかし、香港話の続き。
 こちらの続きです。
 これまでのお話は、觀塘から101のバスに乗り、土瓜湾を通り、海底トンネルをくぐって、香港島に到るというものであった。
 行き先は、かつての「心のご近所」正街界隈である。

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 バスは、湾仔の狭い道を走り、

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 中環に向かう。

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 中環街市はこんなことになっている。

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 その後、バスは皇后大道に入る。
 香港らしい車がいっぱい。
 このあたりは、『十月圍城(孫文の義士団)』の舞台だったのではないか。

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 仏具屋さんがかたまっている界隈が無事でよかった。

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