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『ゼロ・グラビティ』

 なかなかハードな日が続いているのだが、連休をいいことに観に行った。これはスクリーン、それもIMAX字幕版で見なければならないと思ったからである。
 なんでそう思ったかというと、以前IMAXで『ハッブル』を観てごうごう泣いたから。宇宙空間を体験するのなら、そりゃIMAXであろう。
 ええ、もういやというほど堪能しました。ちなみに邦題は『ゼロ・グラビティ』だけど、原題は『Gravity』。映画館を出て現実に戻ると、重力と空気のありがたみがひしひしと感じられるのであった。
 
 予告編。

 ハッブル!の修理をするスペースシャトル「エクスプローラー」(新造船である!)。いきなり「お腹をみせるスペースシャトル(こちらの記事などを参照)」が登場して見ているこちらは内心大喜びである。修理に当たっているのはミッションスペシャリストのライアン・ストーン博士(サンドラ・ブロック)。だがしかし、ロシアが破壊した衛星の破片がスペースデブリとなって襲来し、宇宙に投げ出される。宇宙遊泳時間の記録を狙っていたフライトスペシャリスト(でよかったっけか)のマット・コワルスキー中尉(ジョージ・クルーニー)によって助けられはしたものの、他の衛星が玉突き式に巻き添えになり通信が途絶、無重力・酸素なしの軌道上で一難去ってまた一難去ってまた一難…(ざっと数えてみたら20以上あった)それはそれは大変なことになるのであった。
 ジョージ・クルーニーが吊り橋効果も裸足で逃げ出すかっこよさ。NASAのミッション・コントロールの声は実は『アポロ13』のジーン・クランツことエド・ハリス!きっと「失敗というオプションはない!」などと切歯扼腕していたのではないかと思う。サンドラ・ブロックはちょっと『エイリアン』のリプリーのようだった(特に服装)。過去に辛いことがあり死にたくなるほど大変な現実に直面しつつ復活していくという役どころなのが、徹頭徹尾戦っていたリプリーとは違うのだが。これは同時に何によって救われるかという話でもあるし。
 NASAについては特にクレジットされていないようなのだが、終始映し出される地球は昼も夜もとてもリアルで美しい。場所が特定できたのは夜のナイル川流域とシナイ半島ぐらいだったのだが、本当にスペースシャトルやISSからはあんなふうに見えるんだろうなあ。
 それだけに、もう途方もなく怖い。高所恐怖症の人は宇宙飛行士は無理だと思う。無重力で上も下もない感じもよくわかって具合悪くなりそう。足の裏が何度もきゅっとなるし息つめちゃうし。小さい子供づれのお母さんが来ていたのだが、子供のトラウマにならないことを他人事ながら祈る。
 アルフォンソ・キュアロン監督はメキシコ人で、『パシフィック・リム』のギレルモ・デル・トロ監督とお友達らしい。徹底してやる気質なのか、メキシコ人。
 スペースデブリがまとまって来ると宇宙ステーションの人々は避難するのか、とか、中国はISSには加わらなかったのだなあとか、アメリカ人が大事なときに漢字が読めないというのは絶望的な気持ちがするものだろうなあとか、ああハッブルがシャトルがISSが…とか、いろいろ考えた。軌道上にシャトルがいてISSもあるのにスパイ衛星を爆破しちゃいかんだろ、ロシア。
 現在ISSで船長をされている若田さんの仕事は大変である。無事にミッションを務め上げられることを願うばかり。
 自分だったら、握力がなくて掴まり損なったあげく二酸化炭素でぼおっとしてアウトだろうなあ。人生いろいろ大変だけれども、地上60万キロの軌道上に比べれば空気も重力もあるだけましかも。

 公式サイトはこちら

【追記】「スピンオフ」があった。脚本担当のジョナス・キュアロン(監督の息子さん)によるもの。本編を見た人なら「ああ」と思うと思う。本編のあとで見た方がいいかも。

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