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1962年の香港ロケ作品『社長洋行記』

 まだ、香港話は続くのだが、ちょっと割り込み。
 前から見たいと思っていたのが、やっと見ることができた。1月14日発売。

 予告編。

 貼り薬「サクランパス」を作る会社の社長:森重久弥、営業部長:加藤大介、秘書課長:小林桂樹が香港に行く話である。
 1962年公開なので、その前の、ざっと50年以上前の香港が見られる。
 今はなきパンナムに乗り、着陸するのは懐かしの啓徳空港(ただし空港の中はセットだと思われる)!山に建物がない!
 街頭のシーンなど、思わず「おおおおお!」と声が出た。ペニンシュラは昔からあったんだなあ。他はずいぶん変わっちゃったけど。クイーンズロードかなとか、おそらくピークの下あたりかなとか、香港公園かなとか、想像がつくところもあるけど、ロケ地どのへんなんだろ。道の両側は建物が低くて様式がそろっている。街をもっと映してほしかったなあ(そういう映画ではないことはわかっているけど)。
(【追記】当時の香港を映した動画を発見。詳しくはこちらに)
 ゲストスターは尤敏。美しい。
 だがしかし、いろいろ驚くことも多い、
 森繁、冒頭で「我が社の品位」と言っているのに。タイトルは「Three Gentleman from Tokyo」なのに。特に三木のり平が覚えていた英語、あれはなんだ。行かなくてよかったよ。まあ、考えてみれば、昔の台湾もおっさんどもが「遊び」に出かけるイメージがあった気がする。香港で森繁が新珠三千代を悪びれもせず誘っていたし。ああ時代が変わってよかったことだと心から思う。
 現地の言葉として話されるのが広東語ではなく北京語で残念だった。
 あと、香港狭すぎ。知り合いに会いすぎ。
 それにしても、50年前は、1ドルが360円で、香港に行くとなったら送別会の嵐で総出でお見送り。気軽に遊びに行くなんてできない雰囲気。加藤大介は水筒で熱燗持参、奥さんが持たせてくれたお重の中身はくさやにらっきょうに沢庵(笑うところなんだろう)。海外旅行が一般的になったのは最近のことなのだなあ。ああ、50年後でよかった。ありがたいことである。

 最後は「えっここで?」と思ったら続編があるのね。
 2月10日発売とのこと。

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