『The Lunchbox(美味情書)』を香港で観た!
うちのイルファン・カーンが主演で日本公開も決まっているインド映画『The Lunchbox』を香港で観ることができました。3月6日に始まっていて間に合わないと思っていたので、とてもとても嬉しい。
香港版ポスター。
香港版予告編♪
料理のシーンが多いような気がする。インド版の予告編も好きだけど、香港版のほうが好きかもしれない。
香港版は英語と繁体字の字幕がつくし。
こちらに書いたのだが、自分が持っている重慶版DVDはけっこうな割合で字幕がなくて、手紙で話がすすむこともあってストーリーがよくわからなかったのである。
だがしかし。
完全な中英字幕で!
大きいスクリーンで!
香港で!
うちのイルファン・カーンのインド映画主演作が観られて、ああ嬉しい。
けっして幸せではないサージャン(イルファンの役名)が、最初は仏頂面だったのが、徐々に徐々に嬉しそうな顔に変わっていくのが、とてもよい。さすが演技の上手いイルファンである。予告編にある「10年若返って見えますよ」のシーンは、もうかなーり嬉しそうなのね。あるニュースを聞いて、本気でイラのことを心配するところも上手い(その手紙の返事で、イラが「彼女は金の装身具を全部外したんだろうか」というのが実は伏線になっている)。
部下役のナワーズッディン・シディッキーも上手くてね。やっぱり孤独な役で、最初は逃げまくっているイルファンに「もういいです」とか言っちゃうんだけどね。当初は表面的ににこにこしているだけだったのが、だんだん本当に打ち解けてくるのがよかった。
サージャンの隣の席のおっさんのいぶかしげな顔もツボ。
イラはお弁当が入れ違っているのは初日に気づいたのだけれど、手紙を入れて返ってきた返事が「今日はしょっぱかった」だけだったので、おばさんの入れ知恵で唐辛子たっぷりにし、その結果イルファンはバナナを食べることになり(やっぱりバナナは辛さを和らげるのだな)、それで「バナナだけで昼食をすませる人がいる」ことに気がついたことがきっかけで、孤独な部下といっしょにお弁当を食べることになるんだなあ。
おばさんも実は大変な人生を送っている人であった。
サージャンもイラも、その後の幸を祈らずにはいられない。
ああ、日本でもスクリーンで観たい。心から。
それにしても『美味情書』っていいタイトルである。この映画は日本公開が決まっているのだが、邦題(なかなか覚えられない)よりずっといいと思う。
ちなみに、イルファン・カーンは中国語で「伊凡卡漢」と書くのであった。
【追記】
2014年8月16日に札幌で公開されました。記事はこちら。
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