『香港ルーフトップ』
久々に本屋に行って、これを買いました。
ドイツ・香港で出版された本が邦訳されたのである。
ありがとう、パルコ出版。
何気なく最初に開いたページがこれだった。
拡大。
これは裕民坊の屋上である。
一度上ったことがある(記事はこちら)。
そのときはこんなだった(再掲)。
建物は何もない。
今回わかったのは、かつて、この屋上には、家が建っていて、人々が暮らしていたということ、自分が行ったときには、すでに彼らはどこかへ行ってしまっていたということだった。
この本には、写真、平面図と、住民のインタビューが載っている。
暮らしぶりは大変そうだが、他に行くところがない人、住み続けたい人もたくさんいる。
今、觀糖のこの地区は、重建(再開発)が進んでいるが、入札が流れてしまい、まもなく再入札であるという。
たとえば、土瓜湾にも、こんな建物がたくさんある。
そして、土瓜湾も重建が進行中だ(記事はこちら)。
外の人間の意見ではあるのだが、重建が進んできれいになってしまった香港と、屋上家屋が存在している香港、どちらが好きかと言われれば、圧倒的に後者である。住み続けたい人がいられなくなるのは、都市のあらまほしい姿ではないから。
なので、香港が、愛すべき都市でありつづけることを願うばかりなのだった。
【追記】
「屋上家屋」に住む人々をレポートした動画があった。
「香港の「屋上家屋」問題
End of the high life for Hong Kong's unwanted rooftop dwellers」
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