カテゴリー「映画(中華圏)」の370件の記事

『一個人的武林(カンフー・ジャングル)』

 またまた、大変ごぶさたしてしまいました。
 9月に行った香港報告もいろいろ残っているのですが、その後、仕事したり、仕事したり、大阪行ったり、先週はカンボジアに行ったりしていました。
 書くことはたくさんあるのに、なかなか書けません。

 久しぶりに映画館に行ったので、やっと書きます。

 宇宙最強、ドニーさんことドニー・イェンの新作。
 香港版予告編。

 まさか、これが札幌公開されると思っていなかったので大変嬉しい。
 札幌公開は2週間のみ、そのうち1週間はいなかったので、最終日最終回に走っていって間に合ったのでした。
 間に合ってよかった〜。

 お話は、いわば、「カンフー達人連続殺人事件」。
 冒頭、「人を殺した」と警察に出頭するドニーさん。赤柱(スタンレー)の刑務所に収監されるのだが、テレビで報じられた殺人事件を知り、それまで3年間模範囚だったのが、いきなり大暴れして、担当刑事と会わせろ!と主張する。
 担当刑事はチャーリー・ヤン。年を経てもきれいだなあ。チームリーダーとしては力量がちょっとアレかしらと思ったけど、それも設定のうちなんだろうか。そんな逆探知してサウナ行ったって、そのままいるわけないじゃん、とか。
 連続殺人の被害者はそれぞれの武道の達人であると主張し、その予言が当たり、とにかく、捜査に協力することになって、監視下におかれるもののドニーさんは釈放される。
 その後も達人殺人は続き、ついには、犯人は当然ドニーさんと対決するわけです。

 香港人による香港のカンフー映画。監督は『孫文の義士団』の劉徳森。今回は、現代の香港がこれでもかこれでもかと地名つきで出る。
 しばらくカンボジアに行っていて頭がそちらに行っていたのだが、やっぱり香港には引っ張られる。地名が出るたびに身を乗り出してしまい、地名がなくても場所がわかるところもあり(最後のあのへんとか)、大澳ってまだ水上家屋が残っているのか、行ってみよう(まだ行ったことがない)と思ったり。
 行宇さん!ルイス・ファン!あ、孟海!きゃーデレク・チャン(その人は片腕で100人以上倒すんだぞ)!あれーアンドリュー・ラウ監督?! そのテレビに映っているのは劉家良師父だ、あー酔拳も映っているよ、なんだか見たことのある顔がたくさんいるよ!…と思っていたらば。

 エンドロールでご飯が何杯でも食べられた。

 すべて、ポスターもテレビも含めてぜーんぶ紹介されます。香港アクション映画への賛辞とともに。劇中は人が少ないのをいいことに手を振り続けていたのだが、エンドロールは音が出ないように拍手しっぱなしであった。
 金培達先生とかレイモンド・チョウとかも出ていて「文士劇かよ!」とも思ったけど。ああ、あのエンドロールは何回でも見たいぞ。
 最後の決戦はそんなところですか、どうやって撮影しているのか(公式動画でメイキングが上がっているようなのだが、そこのところはまだ見つけられていない)、そのメイキングつきの日本版ソフト、出るよね?
 …と期待しつつ、満足しながら帰ったのだった。
 ぎりぎりで観られてよかったな。

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『風暴 ファイヤー・ストーム』

 たいへん長らくご無沙汰してしまいました。
 おそらく、無更新最長記録。心配してくださった方もいらして、ありがたいことです。なんとか無事生きております。
 週末など休めるときは休んでいたし、映画も家で見てはいたのだが、ここ数ヶ月睡眠最優先生活になってしまい(22時過ぎると起きているのが極めて辛い)、更新が滞ってしまいました。
 ツイッターもほとんど見ていなかったので、ネットって一度離れると戻ってきにくいのだなあと思う。

 先週、wowowで「火事映画特集」があって、1本目『救火英雄(ファイヤー・レスキュー)』2本目『逃出生天(「インフェルノ 大火災脱出」)』ときたので、これは3本目はどうしたって『十萬火急(ファイヤーライン)』だろう!と思ったら『バックドラフト』だったので、がっくり。

 『風暴 ファイヤー・ストーム』は、香港で上映しているときに見ようと思えば見られたのだが時間がとれず、日本版ソフトも買ったのに開けておらず、結局wowowで初見。まあ、テレビでやってくださるのはありがたいことである。

 日本版ソフトの予告編(劇場公開はされたっけ)。

 刑務所から出てきた林家棟が大変なことになり、最後には中環あたりも大変なことになる映画だった。
 なんだかストーリーが頭に入ってこなくて、「街もの」香港映画および銭嘉樂にいちゃんのカーアクションを堪能する映画として見てしまう。
 あのカラフルなビル、土瓜湾でロケしたんじゃないだろうか。
 中環があんなふうになるなんて、CGってすごいわー、『トランスフォーマー』なんか目じゃないわと思う。
 フー・ジュン(相変わらずいい声だ)とテレンス・インに、もっと活躍してほしかったなあ。

 実は、明日から、久々に香港なので、更新できたらしたいと思います。仕事だけど。おまけに、グループで行くので気がつくとツアコンやってるけど。

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カンボジアのテレビと映画

 カンボジアのテレビの娯楽チャンネルは、夜はカラオケが多かったのだが(記事はこちらこちらに)、ドラマや映画もやっていた。
 すべてクメール語吹き替え。
 しかし、けっこう中国のドラマが多かった。なぜわかったかというと、中国語の字幕がそのまんま残っているからである。気にしないのか、カンボジア人。しなさそうだな。
 字幕が英語と中国語併記のは香港のドラマの可能性もあるのだが、知らないものばかりで、よくわからなかった。ヤムヤムことサイモン・ヤムがクメール語を喋っていたサスペンス風ドラマもあったのだが、字幕からみて大陸のものではないかと思う。
 インド映画らしきものもあって、なんとなくヒンドゥー映画ではなく、もっと南のもののような感じだったのだが、知らない映画だったうえ、クメール語吹き替えなのでわからず。

 さて、今回、このMVを見て、はたと思ったことがあった。
 カンボジア人はチャウ・シンチーが好きなのではないか?
 そう思ったのは、髭の女子が『少林サッカー』のセシリアっぽかったせいもあるのだが、太ったお兄ちゃんはデレク・クォクのようだし。雰囲気が無厘頭(「何も考えていない」というような意味。かつてチャウ・シンチーの映画でよく言われていた)だ。
 それで探してみたら、やっぱりシンチーがクメール語で喋ってました。「Tenfi」って、おそらく、カンボジアでのシンチーの愛称なのではないか。動画がたくさんある。やっぱり、こういうのが好きなのか。

 実は、カンボジアオリジナルの現代映画もかなりあるようで。

 冒頭の畑の中でバイクに乗っている雰囲気がカンボジアの青春もの?と思ったら、どうもゴーストものらしい。


 
 「Khmer Ghost Funny Movie」だそうだ。50万回以上再生。
 この、80年代のくだらなめの香港映画とインド映画を混ぜたような雰囲気、きらいじゃないのだが、別に字幕がなくても、往年のインド映画のVCDを字幕なしで見ていたことを思えば苦にならないのだが。
 繁忙期で全部見る時間がないのが残念である。

 最初の5分で「何だこれは?!」と思ったのだが、関連動画をよくよく見ると、クメール正月の午後2時ぐらいからテレビで一斉にお正月番組が放送されるようで、これの3分過ぎからを見て、顔が三つある神様(の首)はお正月に関係があるらしいということがわかったのだった。

 「Angkor Sankranta Angels Exchange Ceremony」だそうである。バイヨンの前でやっているんじゃないかと思う。
 そして、やっぱり後半は歌になり、みんな踊っているのだった。

 Non-Stop Karaoke は作業用BGVにしているのだが、おかげで、youtubeの「あなたへのおすすめ」がクメール語で埋まってしまっている今日このごろ。

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日本公開熱烈希望『無涯: 杜琪峯的電影世界』

 実は、ただいま香港に来ております。
 11月からずっと体調が思わしくなく、仕事を休んだり減らしたりしていたのだが、主治医からお許しをもらい来たのであった。
 1本目に観た映画がこれ。間に合ってよかった。とても観たかったの。
 電影中心で鑑賞。なんと終了後に監督のティーチインがあった。
 ツイッターでがーっと流したのだが、ブログにも書くことにする。
 なぜなら、今回は訳あってパソコンを持ってきたから。

 予告編。

 冒頭のクレジットをみると、香港演芸学院の学位制作作品らしい。
 監督は若いイケメン。ティーチインには2人来ていて、お一人が広東語、お一人が普通語で、広東語は全くわからず、普通語もそれほどわからず、猫に小判とはこのことであった。

 タイトルの英訳は「Boundless」。インタビューと作品を通じてトー先生の映画が語られていくという作り。
 インタビューされていたのは、トー先生ことジョニー・トー監督はじめ、ワイ・カーファイ、ヤウ・ナイホイ、鄭兆強、ソイ・チェン、シルビア・チェン(肩書きは映画監督)、ラウ・チンワン、林雪、ルイス・クー、アンディ・ラウ、サミー・チェン、サイモン・ヤムなど(順不同)。
 取り上げられた映画は、『高海抜之恋Ⅱ』『毒戦』『奪命金』『盲探』『大事件』『孤男孤女』『やりび』『PTU』『放。逐』『十萬火急』『文雀』『柔道龍虎房』『黒社会1・2』など(順不同)。
 もう情報量が多くて、字幕を読んでいると画面が見られず大変だった。
 もう一度観たい。
 内容は、プロムナードからの夜景から始まり、大陸での撮影から「プロフェッショナリズム」の話、トー先生の仕事の仕方の話、「フレッシュウェーブで若手を育てる話」「香港における香港映画の意義そして香港の未来」のような流れ。
 『十萬火急』では現場の足元にガソリンが来て大変なのにトー先生はモニターを見ながら葉巻を吸っていたとか、大陸で撮影しているとき林雪が「台本はいつ来るのか」と大陸の俳優から聞かれっぱなしだったとか、笑うところもあったけど、大部分はシリアスな話。
 『PTU』の階段を懐中電灯の光が上がっていくシーンは台詞があったのを全部カットしたとか、『大事件』冒頭の長回しでの緊張は大変なものであったとか(そうでしょうとも!)、『孤男孤女』はサミーの演技によって台本がどんどん書き換えられたとか、『放。逐』はほとんど台詞が決まっていなかったとか。
 それにしても、『盲探』のときには払うお金がなかったというのには驚いた。
 『やりび』のジャスコのシーンは4時間で撮らなければならず、ひとつの画面に多くの人物を収める、人物の配置などに工夫がこらされたとか。
 何が嬉しかったといって、『やりび』と『PTU』が一部とはいえスクリーン(それも香港の)で見られたことです。
 フレッシュウェーブの意義については夕張のトークイベントでも言っていたけど、香港での映画の意義は単なる娯楽ではなく、未来のために必要であるということが強調されているように思われた。
 それで「中環のフェリーピアの取り壊しは悲しかった。香港政府は人々のために何をしているのだ」という発言があって、『黒社会』の話になるのですが。
 『黒社会』は、選挙が偽物になっていく話で、特に「2」は中国の介入で香港を象徴するルイスの運命が大きく変わっていく話で、ルイスの見下ろす田畑が初めと終わりで全く意味が変わっているということが語られて、2012年の大遊行の映像が挿入されるわけです。
 なぜ2012年かというと映画が2012年に作られたからだけど。
 ついこの間まで、ついすぐそこで何があったか、それは終わったわけではなく、今もこれからも続くことを考えると、もう、泣けて泣けて泣けて。
 もし、この映画が今年作られていたら全く違う映像が使われたはず。
 最後に、トー先生は映画を作る仕事ができることは幸せだと言っていた。それは、映画にできることと香港の未来を信じているからだと思う。
 次に作る映画はどんなだろう。
 香港で、この時にこの映画を見られたのは幸せだった。
 でも、ちゃんと全部わかりたいし、日本でもたくさんの人が見るべきである。
 どうかどうか、日本でも公開していただけないだろうか。
 関係者のみなさま、どうぞよろしくお願いいたします。心から。

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『救火英雄(ファイヤー・レスキュー)』をディノスシネマズ札幌で観る

 ディノスシネマズ札幌さんは、札幌における香港映画の牙城のような映画館であって、以前にも「春のドニー祭り」を開催してくれたり、今回も、1週間ずつではあったけれども『掃毒』もこれも公開してくださったので、札幌市民は日本語字幕つきでスクリーンで見ることが出来たのであった。いつもありがとうございます。感謝の意を込めてタイトルに入れさせていただきました。

 さて、またもや長らくご無沙汰してしまったのだが、実は、今週、人生初の「診断書が出て自宅療養」ということになっているのでした。それほど深刻ではないはずで、感染症ではなく通院などもあって出かけているので、むりやり行った(帰るとぐったりするけど)。行きたかったんだよ、これ。

 日本版予告編。

 詳しくはこちらに書いたのだが、香港公開時に一度観ている。これは絶対映画館でみたほうがいい。香港火事映画の金字塔『十萬火急(ファイヤーライン)』(これはCGぬきで役者が身体を張っているところがまたすごい)もそうだけど。臨場感というか密閉感が全く違う。
 感想は当時とあまり変わらないのだが、日本語字幕があるのはありがたく、ニコことニコラス・ツェとショーン・ユーとアンディ・オンは同期で、冒頭の屯門の火事では連帯責任と言いつつショーンが罪をかぶってしまったのかなど、筋がよりよくわかった。
 当時『香港街道地方指南』で調べたのだが、舞台の龍鼓灘は新界の西端で発電所が2つあり、応援が来るのがきわめて難しい立地なんだよね。最後は香港は復旧していたんだけど、あそこがなくなったら香港の電力事情は大丈夫なんだろうか。地下鉄が全部止まって街灯が消えてバスが走れなくなったら尖沙咀あたりに集まっている皆さんはどうなってしまったんだろう。クリスマス時期は香港にいることが多いので、佐敦あたりに泊まっていればいいけど九龍城あたりでも歩いて帰るのは大変だよなあと他人事ではない。
 改めて見直してみると、消防士は本当に大変な仕事で、十萬火急(ファイヤーライン)』でも引用したりえさんの記事を思い出して涙する。やっぱり霊柩車は消防署を通って任務終了のベルを聞かせたんだろうか。最後の「消防士に捧ぐ」で密かに拍手した。
 ストーリーはわかっているので、ちょろちょろしちゃいかんよ子供!とか、そこでスイッチを入れてはいけませんってば所長!とか、そこで火を焚いちゃいけませんってば婆ちゃん!など、気がもめる。
 確認したのだが、お酢工場で家族を亡くしてお祀りするために火を焚いちゃって大火事の原因を作ったのは、やっぱり邵音音だった!アンドリュー・ラウ監督はどこにいるのかわからなかったのだが、帰ってから公式サイトを見たら、消防庁の長官だったのか。
 それにしても、消防士の布陣は何度見ても鉄壁で、胡軍!ヤムヤム!など出てくるたびに手を振る始末。本部長がリウ・カイチーだったのが個人的にはかなりツボだった。ヤムヤムも素敵だが、胡軍がやっぱり頼りがいがあってよい。ああいうキャリアは香港ではたぶん成立しないと思うんだけど。
 ニコはねー、やっぱり、ああ辛かったんだろうなあ…と、相変わらずヤムヤムとアンディ・オンと煙草を吸うシーンで涙してしまう。
 ああ、ニコよ、本当にいい俳優になったねえ…としみじみしてしまい、ニコ祭りかデレク・クォク祭りを開催したいのだが、体調がよくないとそんなに映画は見られないようで(けっこう体力使うんだなあ)しかも見られる映画はけっこう選ぶ必要があり、ああ時間はあるのにともどかしい療養中。

 もうひとつ、これはご時世としか言いようがないのだが、ジャッキーが出てくる「ポリスストーリーかよ」のくだりで、本当に複雑な気持ちになった。今回の香港の事態に際してジャッキーはいろいろと失言をやらかしており、また、警察と香港市民の関係も従来のようではなくなっていて(差人こと警官個人は悪い人ではないと思うけど、かつてのような信頼関係があるかというとなあ…)、1年足らずの間に香港が大きく変わってしまったことが胸に迫るのだった。

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『英雄本色(男たちの挽歌)2』(チョウ・ユンファまつり2)

 周潤發まつり第二弾は結局コレになった。
 いや、名作はなんといっても「1」なのはわかっているのですが。しかし、こぶしが回りに回って2回転半ぐらいしちゃった勢いが好きで。
 なんといっても、「十何年の努力も吹っ飛んだな。だが、後悔はしないし同情もいらん」から「ルンさん炎の復活」までが好きで好きで。
 …と思っていたら、まったく同じ意見の人が英語圏にいたらしい。

 まさにここだ。燃える。漲る。
 ボンネットが飛びすぎでも別にかまわん。

 その前の「食べよう。あまいぞ」のくだりと、それを受けて後から出てくる、石天→發仔→レスリー→ティロン→ケン・ツァンとオレンジが渡っていく(最後はキンさんが「嫌いなんだ」と落とす)ところも好きだし、最後の討ち入り(だよね、あれは)のシーンで「火薬多すぎ」のところも好きだし、なんたって發仔が死なないし。「香港人は生命力強いなあ」と思ったものである(今も思う)。

 それにしても、英雄本色シリーズは「オリジナル・トレイラー」とか「トリビュート」とか銘打った動画がやたら多い気がする。わかるけど。

 やっぱり「1」は名作だなあ。
 そして、やっぱり、周潤發は『Sholey』のアミターブ・バッチャンみたいだと思う。おそろしくかっこよくて、これで人気が出てしまったという意味で。

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『縦横四海(狼たちの絆)』

 『銅雀台』で周潤發に見とれてしまい、チョウユンファまつりを開催せざるをえなくなった。
 とりあえず、ソフト蟻塚の上にあったコレを。

 1991年制作。
 たしか、肝臓障害で休んでいた發仔の復帰記念およびチェリー・チェン結婚引退記念およびカナダに移住してしまうレスリーこと張國榮の送別記念映画だったと思う。監督はジョン・ウー。
 發仔とレスリーとチェリーが3人組の凄腕美術品専門泥棒で、育ての親である『英雄本色(男たちの挽歌)』のキンさんことケン・ツァンの悪だくみに立ち向かっていく話なのだが、3人の組み合わせは『冒険者たち』のようであり、裏切りとか銃撃戦とかいろいろあるけど基本的には明るい話で、とても好きな映画だった。封切りでもビデオでもDVDでも見たなあ。
 見直してみると、みんな若い!發仔は、おちゃらけていることが多いので、たまに見せる真顔がそれはそれは素敵。チェリーもかわいい。
 何より、レスリーがねえ…初登場シーンはパリの橋の上ですかしているのだが、今みなおしてみると、涙が出てくるのであった。2003年4月1日に發仔はチェリーと食事をしているときに知らせを聞いてエイプリールフールの悪い冗談だと思ったということをどうしても思い出してしまう。

 おまけに、忘れていたけど、主題歌がこれだった。

 「風繼續吹」は、山口百恵の「さよならの向こう側」のカバー曲である。
 昨年の没後10年コンサート「繼續寵愛・十年・音樂會」のラストでゲストが大合唱し、会場である香港の紅館でも中継された日本の映画館でも、おそらく香港のテレビやネット中継でもファンが号泣した。

 今でも泣いてしまう。
 することがあったので、ながら見だったのだが、巻き戻し(って今は言わないってほんとですか)ながら2回かけてしまった。
 今でも大好きな映画だけれど昔と同じ気持ちでは見られない。
 發仔には、また香港映画で茶目っ気のある役をやってほしいなあ。
 次のチョウ・ユンファ祭りは、『英雄本色』か『大丈夫日記』か、それとも最近の重厚な役どころの映画か悩み中である。

【追記】
 本日2014年5月18日はチョウ・ユンファの59歳のお誕生日とのこと。
 生日快樂、發仔!

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『銅雀台(曹操暗殺 三国志外伝)』

 来週までなので、走って観に行った。
 札幌で公開されてよかったなあ。

 日本版予告編。

 こちらは香港版予告編。

 かなり違う。
 玉木宏くんがフィーチャーされていますな。クレジットの3番目だったし。
 いいなあ。發仔と共演したのか。
 ええ、これは、もう、ひたすら

   周潤發に見とれるための映画

と言っても過言ではないのであった。
 だって、三国志の超有名人である以上史実はわかっているわけだし。関羽が死んでからの話なので、亡くなる直前の話ではあるんだけどね。
 キャスティングの時点で誰もかなわないことは自明だし。
 ストーリーは大陸風のまったりとした運びだったので、悪いけどかなりどうでもよかった。『英雄』とか『黄金甲』みたいな感じ。あ、どちらもチャン・北京オリンピック・イーモウだわね。
 でも、『黄金甲』ほどきらきらしていなくて、衣装や背景の大道具・小道具はいい感じ。渦巻き模様が素敵だった。ちなみに、美術は種田陽平さんで音楽は梅林茂さん。あとは、冒頭の制作クレジットから、思いっきり大陸。
 發仔は、『大上海』のようなかっこいい路線ではなく、どちらかというと『黄金甲』のような偉そう路線の役だったけど、ほんとに素敵でした。ほとんど貸切状態だったのだが、うっとり一人占め。
 今さら言ってもせんないことではあるが、『赤壁(レッドクリフ)』に出ていたらどうなっていただろうなあ。曹操役で見たかったなあ。そうなら、あんな色ボケ役にはならなかったろうなあ。負ける感じがしなくなっちゃうけど。

 公式サイトはこちら

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『香港仔』とGIORDANOがコラボレーション中

 パン・ホーチョン監督の新作『香港仔』とGIORDANOが大々的にコラボレーションをしていた。

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 尖沙咀のジョルダーノの店内。お店のお兄ちゃんに「写真とってもいい?」と聞いたら、快くOKしてくれた。

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 Tシャツを3枚買うと、左のバッグが1つもらえるとのこと。

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 iSQUAREにもTシャツが大々的に陳列されている。
 うっかり宣伝に乗ってTシャツを買ってしまったのだった。

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『香港仔』

 香港で1本目に見た映画。5月8日公開だったのだが優先場に行けた。着いたその日にiSQUAREで鑑賞。iSQUAREでは大々的に宣伝中。

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 エスカレーター正面の巨大ポスター。

 予告編。

 香港に住む普通の人々の物語。
 ン・マンタのおっちゃん(元気で何より)は元アバディーンの漁師で今は拝み屋。ミリアム・ヨンは博物館の説明員。エリック・ツァンはお医者さん。ルイス・クーはハンサムな経済の人気講師。ジジ・リョンはモデル・女優なのだが年齢のせいで仕事が大変になっている。
 冒頭はそれぞれがばらばらに描かれているのだが、しばらくすると関係があることがわかる。予告編にもあるように、誰にも秘密や事情がある。
 年をとっていくことの話であり、容姿の話であり、死の話であり、死んだ母に疎まれていたと嘆く娘の話であり、美しくない娘が実の子ではないのではないかと疑う父親の話であり、浮気をしているよき夫の話であり、家族で楽しく食事をしたいだけなのにと嘆く父親の話であり、それでもマクドナルドやビュッフェに集う家族の話であり、発見された不発弾の話であり、陸に打ち上げられたクジラの話であり、陸に上がった漁師は死んだも同然だという話であり、人生の目的地の話である。ちなみに、エンドクレジットで流れるのは黄耀明の「目的地」という曲。劇中に出てくる「All Desitination(すべての目的地)」という道路の看板は銅鑼湾にあるらしいが、帰りのエアポート・エクスプレスから青衣の手前あたりでも見えた。
 ポスターや予告編に出てくる香港の街のミニチュアがときどき差し挟まれる。この街は夢にも出てきて、ミリアムが見る夢(予告編に出てくる)が怖い。カメレオンのグリーニーが巨大化するところは「ウルトラQのピーター(怪獣の名前)かよ!」と思いました。もしかして、パン・ホーチョン監督はウルトラシリーズがお好きですか。そういえば、ルイスがスターウォーズマニアというのは本人そのまんまなんだろうか。あのコレクションは私物か?
 コレクターショップで出てくるチャッピーが相変わらずいい役だった。ゲスト出演っぽいショーン・ユーもいい役だったね。エリックとっつぁんがあんなに普通の人の役なのは初めて見たような気がする…ということは、いつもは普通じゃない役だったんだな。呉家麗お姉様がすてきだった。あと、冒頭でデレク・クォク監督が出てきて(けっこう台詞がある)「監督、何やってるんですか!」と心で叫んでしまった。
 「香港仔」というタイトルは元々一家が住んでいた場所としての香港仔と香港の人々のダブルミーニングなのだろうなあ、と思っていたら、ジョルダーノとのコラボTシャツ(記事はこちら)にこんな文字があって「やっぱり」と思う。

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 とても好きな映画で、できればもう1回見たかったのだが、優先場は5月2日までで1回しか見られなかった。でも、見られてよかったな。ソフトが出たら買おうと思う。

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