カテゴリー「イタリア」の26件の記事

「テルマエ・ロマエ」映画版

 連休前にレイトショーに行ってきました。

 春巻さんに原作であるマンガを教えていただいて以来、掲載誌『コミック・ビーム』の連載は欠かさず立ち読みし(すみません…おまけが付くときは買ってました。手拭いとか)、コミックスも漏れなく買い、コミックスのマンガの合間に載っていたエッセイも面白かったので、作者のヤマザキマリさんのエッセイも漏れなく買っている。

 

 最近だと、このへん。
 ヤマザキさんは札幌に住んでいらしたことがあって、行動範囲を考えると絶対どこかですれちがっていたと思うし、テレビのレポーター時代も見ていた気がする。
 上のエッセイを読むと、「テルマエ」の萌芽は昔からあったんだろうなあと思いつつ、しかし、こんなにブレイクして本人が一番びっくりしてるんじゃないだろうか、とか、大変だろうなあなどと思う。それでも天狗にならないお人柄が好ましい。

 映画に関しては、わたくしは意地悪な客であった。
 原作は全部読んでいるし、だいたい、この手の企画は原作より見劣りしてがっかりということが多いし。監督さんは、悪くないと思うのだけれども、「のだめ」のパリ編は赤毛もののコメディにしちゃいけなかったと思うんだよね(日本編のドラマ版は再現率がすごかったと思うけど、パリ編は断じてコメディではないと思うの)。FJテレビが絡んでるし。イタリアロケで、イタリア人のエキストラに混じって主要キャストは日本人かあと思ったし。上戸彩はどうかと思ったし(予告編を見て、実はかなり見たくなくなった)。
 でも、ブログで原作者のヤマザキさんは感動していたし、原作者が満足しているならいいか、それに何よりチネチッタロケが見たい、と思ったわけです。

 予告編。

 で、見た感想だけども。
 始まるや否や、頭の中の原作本をすごい勢いで繰りながら見ることになってしまったわけですが。
 うん、がんばったと思う。
 原作がまだ完結していないので、オチをつけるためにはどうしても筋を変えなければならず、短編連作を長編にまとめなければならないのでエピソードをどうするんだろうと思っていたけど、がんばってまとめたと思う。そこでそのエピソードを入れるかと思ったのもあった(あれテレビで放映するんだよな。いいのかな)。温泉卵をそこに持ってくるかとか。
 上戸彩も思ったよりは悪くなかった。「赤壁」の林志玲クラスを覚悟していたので、あれよりは。「ローマの危機すくうため〜」はないけどね。
 ローマのフルーツ牛乳に書かれた稚拙な牛の絵とか「まねっこケロリン」とか、原作にはないディテールには笑った。あと、ローマの場面はイタリア人エキストラの台詞が日本語吹き替えで、日本の場面だけルシウスがラテン語を喋るということになっていて、じゃあこれからどうすんだよ、と思ったら画面の片隅に「BILINGUAL」の表示が出るとか。
 ハドリアヌス帝のお風呂も映画の方がよかったと思う。クラゲの水槽もセンスよかったし。奴隷のお仕事が見られたのもよかった。まあ、実際はふいごがあったろうし、壁画はエジプト風よりローマ風がよかったけどな。
 でもね、ルシウスはね、平たい顔族に教えを請うために水に飛び込んじゃうような人じゃないと思う。あそこだけは間違ってる。マルクスもあんな奴じゃないぞ。
 
 しかし何よりすばらしかったのは、チネチッタのセットです。「ROME」と同じセットだ〜。ポンペイウスの結婚式のバックに映ってたのとおんなじ。路地も。「ROME」はテレビだったのだけれども。これはスクリーンなので隅々まで見られる。チネチッタのシーンは背景ばっかり見ていた。
 ローマには一度だけ行ったことがあって、どこが好きといってフォロ・ロマーノほど好きな場所はなく、最良の記憶は、フォロ・ロマーノの石(神殿の軒下から落ちたやつ)に座って夕方まで2時間ぐらいぼーっと座っていたことなのだけれども、

20120502rome

 そのときの1枚。
 ああ、こんな感じだったのか、ロストレ(演台)ってこんなだったのか。あの建物はこうだったのか、と涙が出そうでした。「ROME」の撮影後に火事になったと聞いたのだが、無事なようでよかった。チネチッタかどうかわからないけど、ローマの浴場も見られてよかったなあ。
 エンドクレジットの「マンガ協力」に三宅乱丈さんの名前があったのも嬉しかった。劇中マンガをかいていたのはヤマザキさんの手だったんだろうか。雑誌の編集部はコミックビームのだったんだろうか。あのショールームはヤマザキさんと奥村編集長が実際に取材に行ったところではないかな(ワンダーウェーブ洗浄が出るとは)。
 あと、阿部寛をはじめ、ローマ人役の日本人は、やっぱり濃かったと思う(特に市村正親)。チネチッタでイタリア人にまみれていても、あまり違和感なかったもんね。上戸彩は「平たい!」と思ったけど。
 阿部ちゃんはやっぱりいい男で、これは是非イタリア語に吹き替えてイタリア人にも見ていただきたいと思ったのだった。さりげなく(いや露骨にか)日本を褒め称えているしな。ローマ人の末裔に日本のお風呂を見ていただきたい。日本語教育の教材にも使えるかもだ。
【2012年5月12日追記】
 原作者のヤマザキマリさんのtwitterによると、イタリア全土での公開が決定したとのこと。イタリア人の反応をぜひ見てみたい。

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Secrets of the Lost Empire: Roman Bath

 ほんとは「はやぶさ君のおつかい成功」のことを書きたいのだが(【追記】こちらに書きました)、ちょっと立て込んでいるので、拾いもの。

 Secrets of the Lost Empire: Roman Bath

 たぶんテレビ番組だと思うのだが、おもしろそうすぎる。再現ローマ風呂。関連画像(クリックすると右側に出る)にも色々おもしろそうなものが。
 実は、今『コミックビーム』に連載中の「テルマエ・ロマエ」で、ルシウス技師があんまりおいしそうにラーメンを食べるので、つられてラーメンを食べてしまったのだった。遅いのに。「タンポポ」ではそんなにラーメンは食べたくならないのだが、「南極料理人」とコレは釣られたなあ。

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『イタリア家族 風林火山』

 無事締切を乗り越え、ちょっとゲル化していた。しかし、明日は東京日帰り出張なので、早く帰って洗濯とか。東京は31度らしいのだが、札幌も本日31度。勘弁してください。
 早く帰ってくると何をしていいものやらわからないという感じなのだが、とりあえずコレを買う。

 『テルマエ・ロマエ』で一躍大ブレイク(マンガ大賞に手塚治虫賞だもんねえ)したヤマザキマリさんの新刊。『モーレツ!イタリア家族』の続編である。
 相変わらず強烈な家族の話なのだが、漫画家になったいきさつとか、『モーレツ!イタリア家族』のできたいきさつとか、ご夫君とのなれそめとか、いろいろと興味深い。ある意味、ご夫君のベッピーノさんは、とってもイタリア人だと思う。そのパッションが。バレンタインデーにヌテッラを塗ったパンを妻に差し出して殴り倒される(?)お舅さんも素敵だが、北海道民として馬鹿受けしたのは、北海道に住むお母様が、クリスマスに「一家にひとつはあるべきものだと思って」贈ったモノ。小さいのはあってもいいような気がするのだが、大きいのは困るのではないかなあ。たしかに、あったほうがいいかなあ。
 実は、ヤマザキマリさんは北海道のご出身で、もしかして同じ高校かと思ったのだが『モーレツ〜』を読み直してみたら違ったもらしい(制服が)。でも、どこかですれ違っていたような気がしてならない。テレビレポーターをやっていたのも見たかも。同じ日にコーナーを持っていた霊媒姉妹って「KさんJさん」だよね(道民にしかわからないネタで申し訳ない)。
 イタリア人は怪談を聞くと笑うのか。人の話を聞いていないというのはとってもよくわかるのだが。ローマに行ったとき、あることがきっかけで、ホテルのフロントの兄ちゃんに会うたびに30分以上しゃべり倒されるようになったことがあるのよ。「昔、アメリカで働いていたときに中国人の同僚がいてさ、いやー優秀だよねー」「私日本人だから」「どっちも似たようなものだよ」って、イタリア人…。

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「天使と悪魔」

 久々の映画記事。
 いえ、あまり頭を使わない仕事をしながら、ながらで見たのですが。仕事飽きた(とは言っていられないのけれど)。
 これ、原作は読んでいないのだが、たしか売れたんだよね。しかし、「ダ・ヴィンチ・コード」を見た経験から、どうにもトンデモ映画だという先入観が抜けきれず、見たらやっぱりトンデモ映画だと思い、一切期待せず見たせいか、笑いながら見てしまった。コンクラーベで白い煙の出る顛末とか。ユアン・マクレガーはきっといい役だったんだろうなあ。ヘリコプターが操縦できる司祭なんて、ある意味オビ・ワンのようだ。すみません、ラングドン教授はどうでもよかったです。お好きな方、ごめんなさい。

 予告編。
 欧州原子核研究機構から研究員が密かに製造した反物質が盗まれる。一方、ヴァチカンでは、ローマ教皇が死去。次の教皇を選ぶコンクラーベ(根競べに似てるけど違う)が行われるが、教皇候補の枢機卿が次々と誘拐され、殺害される。犯人はイルミナティらしい。そこで、トム・ハンクス演じるラングドンが呼ばれるのだが…という話だと思う。
 別にカトリックの信者ではなく、学校でカトリックの教育を受けただけなんだけど、これって、不届きなんじゃね?と思って見ていた。反物質をそんなところで爆発させるのはかえってまずいんじゃないか、とか。あと、どこまでがロケで、どこがセットで、どこがCGなんだろうとか。スイスの欧州原子核研究機構の加速装置とか。
 ロケ地巡りとしては、ローマで自分が行ったところが軒並み出ていて楽しかった。サンタンジェロ城は前を通っただけだけど、パンテオンにも(修理中だったけど)、サンタ・マリア・デル・ポポロ(カラヴァッジオが描いた磔にされるペテロの絵がある)も、ベルニーニの噴水も、「聖テレジアの法悦」があるサンタ・マリア・デラ・ヴィットーリアにも(ミサに出た)、もちろんヴァチカンにも行ったっけなあ(このカテゴリの最初の方ににちょっとだけ書いてある)。観光地めぐり映画としてはいいかも、と思ったら、The Official Angels and Demons Tourというサイトがあって笑った。もしかして、ローマ観光局とタイアップしてたのか?
 コンクラーベの行われるシスティナ礼拝堂は、壁画(ボッティチェッリの絵がさりげなくあったり)は布で覆われていて、最後にミケランジェロの天井画がちらっと出てきただけだったので、セットだと思うんだけど。枢機卿が山盛り出てきたのは楽しかったけどね。ヴァチカンの地下のお墓(歴代教皇が葬られている)、人が多そうだったので行かなかったのだが、やっぱり行っておけばよかったなあ。
 しかし、教会の中でそんなことをするのは不届き千万とか、教皇が亡くなったときの群衆って、ヨハネ・パウロ2世のときの映像を使ったんだろうか、とか、ヴァチカンはどこまでロケを許可したんだろう、とか、いろいろ気になる。

 ああ、旅行行きたいな。7月末には行けるはずなのだが、そのためには、今やっている仕事を水曜までに上げなければならないのだった。さて、やるか。

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ヤマネの飼育壺ふたたび

 こんな本を図書館で借りてきた。

 なぜ借りてきたかというと、「ヤマネの飼育壺」のことが知りたかったから。読み進めていくと、97ページにありました。ちなみに、この本には、他にもいろいろと面白いことが書いてあります。キケロって、やっぱり右往左往していたのかしら。「Rome」や「テルマエ・ロマエ」に出てくる皆さんの食べ物ってこんなだったのかしら、とか。
 で、ヤマネですが、すべすべにして登れないようにした漆喰の塀の中に、どんぐりの木を植えて飼育するんだそうだ。そして、出荷前に飼育壺に入れ、どんぐりとハシバミと栗の実を与えてしっかりと蓋をし、暗闇の中でまるまると太らせるとのこと。飼育壺を屋敷の中に置いたこともあったらしい。
 図版が出ていたけど、ポンペイ展にあったのとは違う感じ。
 あれは、どうも、家の中に置いてあったような気がするんだよなあ。飼育場に並べてあっても不思議じゃないけど。

 ヤマネは食欲旺盛らしく、動画がありました。

 それにしても、どうやって食べたんだろう、ヤマネ。
 太らせても、食べるところが少なそうだ。リスみたいにシチューにしたのかなあ。
 (念のため書いておくと、こんなカワイイものを食べるなんて…とは思わないことにしています。他所様の文化には文句はつけない)。

【追記】
 その後、上記の本を読み進めたところ、ヤマネは「はちみつとケシの実をまぶして焼く」らしいことがわかりました。

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「Rome」何度目か

 今回の繁忙期のお供は「Rome」だった。
 「Rome」については、こちらこちらこちらで書いたことがあるのだが、今回は、特に後半をちびちびと寝る前に。
 後半は、カエサルが殺されてからの話で、策謀につぐ策謀と腹芸の数々、女たちのサバイバルもすさまじく、繁忙期など何するものぞ!という気持ちになる。
 改めて見直してみると、最後の2話はすごかったなあ。
 ヴォレヌス隊長が、それまでのぐだぐだっぷりを全て回収するかのごとくまっとうだし。というか、「Rome」って、ある意味隊長の成長物語でもあったんだよね。アヴェンティヌスの組合のあたりも最初はいらいらしたけど、だんだん臨機応変な対応ができるようになっていったし。それまではずっと「命令だから」「しなければならないから」やっていたように見えたのが、自分で決断ができるようになったのだと思う。
 心情を吐露するのも、それまでにはあまりなくて、たとえば、カエサリオンに「父上のことを話す」ところ、「戦いが激しくなり、他の者が皆しりごみするようなところにこそ、いて欲しい」とか。それって真の父上であるプッロのことなんだけど、隊長はプッロが好きだったんだなあ、とか、アントニウスに「あなたは病んでいます(中略)私にも経験が」と言うところ、最後に「帰りたい」というところ、ああ、隊長、成長したのね、と目頭が熱くなる。エジプトでプッロと再会するところも好きだ。
 隊長にはプッロがいて、アントニウスには隊長がいて、オクタビアヌスにはプッロがいて、本当によかったねえ。プッロには、およそ自意識というものがないように見えるので、いつでも幸せそうだけども。ある意味、彼は幸せのお手本だよなあ。
 エジプトでアントニウスに拒絶され「うえーん」と泣いてしまい、しかし、最後に「あなた(リヴィア)のような腹黒い小娘には先は歩かせません」と復活するアティア様はやっぱり好きだ。いろいろやらかしたけど、腹黒くはなかったもんね。

 話はちょっと変わるのだが、「カジノ・ロワイヤル」(これまでの「007もの」の中では一番好きかも)を見ていたら、このMの秘書はどこかで見たことがある…あ、あんたはブルートゥスじゃないの。現代イギリスに転生したのか、君は、と思った。隊長はシアトルの外科医に転生したけどね(違)。
 転生といえば、隊長とアントニウスは、現代に転生して、もっと仲良しになったらしい。動画を見つけて驚いた。

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ポンペイ展

 先ほど東京から帰宅。眠い。
 なぜ遅く帰ってきたかというと、ここに行ったから。

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 横浜美術館に「ポンペイ展」を見にいったのだった。

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 実は、少し前に、こんな本を入手、

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 これがとても面白くて熟読していたのである。
 「テルマエ・ロマエ」とか「Rome」の世界なんですもの。ルシウス技師やルキウス隊長はこんな生活をしていたのか。

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 見た瞬間、脳裏に流れる「Rome」のオープニング。ポンペイの発掘成果って、かなり使われているんじゃないだろうか。「ポンペイ展」を見ている間中、頭の中に「Rome」のテーマ曲が流れていた。
 展示は、まず概要的な説明があり、石膏で型取りした遺体がひとつ(奴隷だったらしい。かわいそうに)。その後、彫像や、宗教、壁画、生活など、ナポリ国立考古学博物館かららしき展示物が続々と。
 今回実物を見てみると、たしかに壁画は当時の生活をほうふつとさせるのだけれども、これがヴェスビオス火山の噴火で埋まったんだなあ…などと考えてしまい、むしろ生活調度が興味深かった。おお、ストリジル(「テルマエ・ロマエ」に出てきた垢こすり)!とか。アスリート用の「ストリジル・香油壺・ひしゃく三点セット」もあった。
 圧巻だったのは、個人宅の浴室(高温浴室)の一部再現で、まず水をくんでタンクにいれ、それを金属パイプにボイラーで送り、水と混ぜてパイプで大理石の浴槽に送り、浴槽には追い炊き用の炉がついていて、さらに床下暖房用の穴が開いている。お客さん(日曜なのでけっこう混んでいた)からは「すげえ…」の声が多数。こちらの動画の3分すぎに見られます(Youtubeに上げてくれればよかったのに)。「テルマエ・ロマエ」のマルクスのお師匠さんのお風呂を思い出した。
 あとは、解放奴隷がご主人のために作ったらしい胸像にそんなものがついているのか、とか。「テルマエ・ロマエ」連載第1回がアレだったのは納得である。子供がたくさんいたけど、誰も騒いでなかったな。別の展示で、カップルの男子が「膝までなんてありえねー」とは言っていたけど。
 しかし、何と言っても一番は、「ヤマネの飼育壺」。
 ヤマネはローマ時代ごちそうだったらしいのだが(詳しくはrevarisaiaさんのこちらなどを)、直径・高さとも30センチぐらいの素焼きの壺で飼育していたらしいのですね。壺には10センチおきぐらいに空気穴があいていて、内側の壁に運動用の幅5センチぐらいの棚が何段かあり、一番上にえさ入れが2つついてました。この中でヤマネがきゅうきゅう言っていたのか、とか、何匹ぐらい入っていたんだろう、とか、台所に置いておいたんだろうか、とか、膨らむ想像力。
 生活中心の展示がもっと見たいなあ。
【追記】
 「ヤマネの飼育壺」についてはこちらにも書きました。

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『テルマエ・ロマエ』連載開始

 コミックビーム を初めて買った。
 なぜなら、表紙がコレだから。
 こちらに書いた「テルマエ・ロマエ」が連載開始なのである。

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 謹製描き下ろし『テルマエ・ロマエ』手ぬぐいつき。

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 ヴェスビオス火山とナポリ湾と松を広重風に描いたらしい。詳しくは、作者のヤマザキ・マリさんのブログ(こちらこちら)をどうぞ。
 今回のお話は、前作の最後で妻に去られてしまったルシウス技師のその後。やっぱり「Rome」のヴォレヌス隊長のようだ。奥さんは、もっと派手な、どっちかというとアティア様タイプだけど。ヤマザキ・マリさんは、当時のローマの日常生活を描きたいとのことで、今回は、お風呂の話ではないのだが(よく読むと、「ヴェスビオス火山のふもとの鉱泉」と温泉は出てきてた)、前回からのつなぎで、当時のローマに根強くあったものと日本との対比ということになるのだろうな。ルシウスさん、大明神にされていたけれども、次回からは、コピーパワーが戻ってくるらしい。

 アマゾンで、すでに雑誌が品切れで、中古が倍近い値段になっていて、びっくりした。札幌紀伊国屋本店でも売り切れていた模様。人気あるんだなあ。

 実は、今回のインド行きで、「ルシウス技師(というかヤマザキ・マリさん)、あなたは正しかった!」と思ったことが2つあった。
 ひとつは、シンガポールまで飛行機で戻ってトランジットホテルに転がり込んだときに、久々にすぐ熱いお湯の出る浴槽付きのお風呂に遭遇し、思わず、もうまったく何も考えずにバスタブにお湯を張って浸かってしまったこと。日本にいるときは、シャワーのことが多いんだけど、しばらくバスタブなしで、ホテルはお湯が出なかった(まあ平気だったけどね)こともあってか、もう脊髄反射のように風呂に浸かってしまったのである。風呂は偉大だ、必要だ。
 もうひとつは、バンガロールの街を歩いていて、いきなり知らない日本人(たぶん)に会ったとき。知っている人や仕事関係の人のときはそう思わなかったのだが、見た瞬間に、
 
  白い!平たい!!

 と、思った。日本人は紛れもなく「平たい顔族」である。欧米系の人は彫りが深いせいか違和感なかったんだけどね。こんなに平たいとは思いませんでした。

【追記】
 『テルマエ・ロマエ』、漫画大賞を受賞したとのこと。ヤマザキマリさん、おめでとうございます。

20100320romae

 札幌三省堂に平積みになっていました。「平たい顔族よ、ありがとう!!(そしてまた色々と宜しく頼む!)」とフルーツ牛乳の瓶を持ったルシウス技師が言ってます。大きい画像がこちらに。

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ローマの浴場

 最近の休息のおともは「ROME」。
 なぜなら、日本語吹き替えと英語に字幕のついたDVDが全話4000円足らずで入手できたから。

  

 この値段で、いいのかなあ。
 これがデフレってやつか。もしかして。
 ともあれ、英語版を日本語字幕で堪能。英語字幕に比べて、やっぱりよくわかるわあ。画像もきれいだし。

 そこへ、折しも、春巻さんに教えていただいたこの本を入手。ヤマザキマリさんの「テルマエ・ロマエ」第1巻。

 寝る前に「ROME」を見て、そのままお布団の中でコレを読んだせいもあり、大爆笑。ものすごくツボにはまる。
 五賢帝時代、真面目なローマの風呂専門技師ルシウス(ヴォレヌス隊長と同じ名前だ)が新しい風呂を作るべく悩みに悩んでいたところ、なぜか日本にタイムスリップ。その後、行き来ができるようになり、銭湯・温泉・露天風呂など日本人(「平たい顔族」)のさまざまなお風呂文化をローマに持ち帰って名声を博し、ついにはハドリアヌス帝の浴場まで作る栄誉にまで浴するものの、奥さんに愛想をつかされ家庭の危機に陥っている、というのが第1巻のお話。やっぱり隊長みたいだわ。
 日本の風呂文化に対するルシウス技師の反応がいい。浴衣をトーガのように着こなしちゃうところも素敵。東北のおっちゃんとローマ兵のおっちゃんが同じ顔をしているところも好きだ。百人隊長も出てくるし。トイレも出てくるし。
 合間にさしはさまれる「ローマ&風呂 わが愛」というコラムもすばらしい。作者のヤマザキマリさんが、イタリアも日本も風呂も心から愛していることがよくわかる。こちらがヤマザキさんのブログなのだが、現在ポルトガルにお住まいで、風呂がないので、かえってネタを思いつくのだそうだ。
 それで思い出した。
 遺跡で見たよ、ローマの浴場。

20091223turkey

 これは昨年トルコで行ったエフェソスの遺跡(とても大きいローマ時代の都市がそっくり残っている)の浴場跡、というかトイレ跡。なぜ人はこういうところに座りたがるのかなあ。この前の溝に流れる水に海綿が浸されていたのか。
 イタリアでも、テルミニ駅の側のローマ時代の浴場跡を改造した教会(設計はミケランジェロ)に行ったはずなのだが、写真が見つからない。でもあの空間はとてもよかったなあ。いいなあ、ローマの浴場。温泉も行きたいなあ。

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「ROME」ふたたび

 「グレイズ・アナトミー5」でヴォレヌス隊長に久々にお会いしたので、久々に「ROME」のDVDを引っ張り出した。いやー、やっぱり面白い。録画しておいてよかったなー。帰ったらぽちぽち見ている。
 検索してみると、動画がたくさんあった。いい時代だ。

 予告編シーズン1。wowow版と違うのね。

 ヴォレヌス隊長プロモーションビデオ(!)
 やっぱり人気があるんだなあ。

 うう、かっこええ。

 関連画像を見ると、第11話の闘技場のシーン(「第13軍団!」)は、やっぱり大人気なのねと思う。
 見直してみると、話の展開の速いのに驚く。そして、ヴォレヌス隊長はつくづく軍人しか勤まらない。
 今まで見た録画では、奥さんとの不仲をプッロに相談しまくり神様に祈りまくる隊長に萌え萌え。酔いつぶれて泣き上戸になるし。「誰が俺の墓に葡萄酒を注いでくれるんだ」「それぐらいなら俺がやります」に涙。プッロはいい奴だ(切れると怖いけど)。これから闘技場で死刑というときに、牢獄でゴキブリを神に捧げてエイレネとヴォレヌス隊長のために祈ってるし(たたき出されたのに…)。なので、その後の「第13軍団!」では泣いてしまうのだった。

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