カテゴリー「京都」の32件の記事

ライト商會

 今回の京都では、仏像を見て、古い喫茶店に行きたかった。あんまりカフェという雰囲気じゃないとこ。
 で、行ったのがライト商會。正確にはアンティークショップの一角が珈琲屋さんになっているという感じ。寺町通りを三条に向かって北上し、三島亭(すき焼きで有名なあの三島亭だよね、たぶん)の手前を右に曲がる。お店のサイトはこちら
 実は、ここに行った隠れた目的は、店長であるところの金太郎さんにあった(グレゴリ青山『ねうちもん京都 』で知ったの。ちなみに、京都に関する本で最良のものは入江敦彦さんの本とグレゴリさんの本だと思う)。
 金太郎とはこの方だ。

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 お客さんの男子の膝に乗っているのをみて硬直して、カップルの相方女子に笑われました。存在は知っていたのだけれども、とってもいいサバ虎猫なんである。もっちもち。
 ぜひとも当方の膝にもお乗りいただきたかったのだが、選ばれし客にはなれず、残念であった。まあ猫より犬の方が得意だからなあ。しかし、座った席の向かい側の足下でくつろいだり、ごはんくれと鳴いたりしているさまを堪能した。
 金太郎はとても有名らしく、「ライト商会 金太郎」で検索すると30万件以上ヒットするブログもある。写真はそちらでご覧ください。

 ライト商會は、猫抜きでもとてもよいお店である。

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 テーブルの上。コーヒーカップはフランク・ロイド・ライトデザインの復刻。お店の名前もこの方に由来しているらしい。バックの古い戸には色ガラスがはまっている。金太郎はこの戸の前が好きらしい。

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 こちらの店舗はガラス製品がたくさんあって、上の照明も売り物。商談に見えたらしい紳士がチェックしてらした。
 もうそんなに食器は買えないのだけれども、アンティークなコーヒーカップとか、紙もの(お店のサイトの「店舗商品」から見られる)とか、二条店にある和もの(茶杯にできるようなのがあればいいな)には興味津々なのだった。

【2013年3月26日追記】
 未確認情報で、Twitterでの感触なのですが、金太郎、いなくなってしまったようです。

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三十三間堂

 用事があって、またも京都に行ってきた。
 先々週、仕事で行って本当に仕事しかしなかったのが心底悔しかったので、着いてから1時間半でどこかに行こうと決意。熟慮の結果三十三間堂にした。
 仏像が見たかったので、東寺という案もあったのだが、東寺は行ったことがあったし、三十三堂のほうが周りに他の見所もあったし。
 折良く、京都駅前に三十三間堂方面に行く銀閣寺行きのバスが来たのだが、連休初日とあってすんごい人で、バス停は長蛇の列、増発便が出ていた。

 三十三間堂は、平清盛によって造進されたらしい。
 堂内に千体の千手観音様がいることで有名だ。実は、その千体の千手観音の前にインド伝来の神様である二十八部衆像が並んでいて、両端を風神・雷神がかためる。この皆さんは国宝。

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 最初はへーっと思って見ていたのだが、

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 真ん中のご本尊がすごいの。
 なんというか、もう、「わかりました。まかせなさい。なんとかしてあげます」というオーラが立ちまくっている。長年の人々の信仰が凝っているような感じもある。

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 そう思って見ると、千体の千手観音も、みなさん「まかせなさい」と言っているように見えて、これが1000集まるとすごいものがある。大合唱の感じ。千手観音って手に手に人を救うためのいろんなものを持っているので、ことさらに救済色が強いんだよね。
 千手観音はそれぞれ顔が違っていて、ときどき目が合って離せなくなったり。
 写真だと伝わらないのだが、あの空間に金色の千手観音がぎっしりというのは、すごい。金色がぴかぴかしてロウソクに照らし出されていた昔は、えらい迫力だったろうなあ。夜の闇は今よりずっと濃かったろうし。
 途轍もなくありがたい気持ちになってしまったのだった。

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姚記炒肝店

 1泊で京都出張だったのだが、京都駅から仕事先に直行、翌日もホテルから仕事先に直行して、仕事先から京都駅に直行して空港、先ほど帰還。せっかく京都に行ったのに何にもできなかった。非常に遺憾である。
 下書きしておいた記事を。

 朝ごはんを食べに行った店。

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 姚記炒肝店。

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 北京の鼓楼の東側にある。
 元の時代はこの辺が街の中心だったらしい。

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 カウンターで注文して受けとるのだが、すんごい人であった。実は、前の晩にも一度来ているのだが、隣にある店舗(朝は閉まっている)ともども、通路にまでびっちり人が並ぶ盛況ぶりで入るのを諦め、翌朝リベンジしたのである。
 帰って来て読んだ本にも出てきていて有名らしい。

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 カウンタの向こうに張ってあるメニュー(拡大可)。
 いろいろあるけど、もっぱら夜のものらしく、朝は掛け値なしにみーんな同じものを食べている。

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 炒肝(ちゃおがん)と包子。
 これは小碗4元、包子は1つ1元。ひとり6元。
 炒肝は、豚の臓物(いろいろ)をにんにく風味で煮込んでとろみをつけたもの。卓上の辣醤と黒酢(500ccの空きペットボトル入り)で味を加減して食べる。

 並んで待っているときに、連れと日本語で話をしていたら、前に並んでいたおっちゃんが、外国人と思ったか、こちらをずーっと気にしていて、ついに堪りかねて、持っていた筆談用メモ帳(いざとなったらカウンターで見せるつもりだった)を取り上げて、値段を書いてくれました。発音も教えてくれた。
 おかげさまで、メモ帳に頼ることもなく、完璧にカウンターで注文できたのであった(数は言えた)。
 ありがとう、おっちゃん。
 ちなみに、おっちゃんは、持参のタッパーに炒肝を入れてもらい、包子をビニール袋に入れてもらってお持ち帰りしておられた。お持ち帰りの人は多くて、近所の人に愛されているお店らしい。

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ベートーベンを文庫本のように

 今日は御用始め。といいつつ家で原稿仕事。お供は音楽。
 いえね、昨年は、もっぱらバッハ先生とハイドン先生と時々モーツァルト君(没年のせいか呼称がちがう)だったのだが、昨年末に、移動中にiPodで「第9」を聴いたことがきっかけで、やにわに、ベートーベンだの交響曲だのに食指が動くようになってしまったのだった。
 どんどん転調して変わっていく展開、全然先が読めませんよベートーベン先生、こう来ましたか、と思いつつ聴いていくと、最後にもののみごとにまとまるのね。なんだか、できのいい小説を読んでいるようで、巻置くことあたわず、京都駅のホームで最後まで聴いてしまった。まるで推理小説だ。
 いままでは、「俺が俺が」感が苦手だったのだが、すんごく考えて作っているのがわかって、今では手のひらを返すがごとく、交響曲を聴きまくっている(またベートーベン先生のは全部あるんだな、これが)今日このごろ。いままであまり聴いていなかったチャイコフスキーやマーラーやブルックナーにも手を出す始末。長くないとつまんなかったり。
 好みって不思議。

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 たどるのが面白いという意味で、智積院のお庭の別角度。
 やはり心の旅をするような場所。

*先月の京都の記事に若干加筆しました。

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あけましておめでとうございます

 早いもので、2008年1日目も終わり。
 みなさま、明けましておめでとうございます。
 今年もどうぞよろしくお願いいたします。

 お正月は、家にいられてお茶が飲めて嬉しい。

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 お正月のお茶。
 茶杯は縁起のいい蝙蝠模様。

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 お茶請けは、京都で買ってきた亀屋清永の正月菓子。

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 お茶は、愛子さんの鉄観音。

 7〜8煎蓋椀で淹れて飲んだら、ガラスのピッチャーに入れてお湯を注いでしまう。こうすると、お茶請けにぴったりで、がぶがぶ飲める。淹れはじめは、お茶の味を消すのがもったいなくて、お茶請けなし。その後ピッチャーで淹れると、余すところなく飲める気がする。ああ、どちらも美味しいなー。
 ピッチャーに入れると、茶葉がゆったり広がって、山に生えていたころを彷彿とさせるのだった。

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多肉イン京都

 明日で2007年も終わりか…作業進まず、光陰矢のごとし。うーむ。
 急ぎ、京都の話題をもう少し。

 京都は、地味に多肉植物を植えているお家が多いのであった。底冷えするとはいえ、最低気温が3度ぐらいで、日照もけっこうありそうだったので、外に出しっぱなしでも大丈夫なのね、羨ましい。

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 群生する朧月(グラプトペタルム属)。

 差し渡し2メートルぐらいにわたって、大繁殖。「殖えるよ」とは聞いていたが、こういうことだったのか。これは年中外に置ける環境の賜だろう。北海道では難しいだろうなあ。

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 エアープランツやサボテンを並べたお家。
 どの鉢もすくすく育っていた。
 うーん、羨ましい。

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若冲先生とデート再び

 今日は、札幌地方は大嵐で、雨が降った上に大風。近くのスーパーに買い出しに出かけたところ、傘の骨が曲がり、靴とソックスが2足ずつ(忘れ物をしたのと雨対応の靴でなければもたなかったので途中で家に帰ったのである)水浸しになる。傘をさしていることもあって途中で風圧で歩けないこともあったり。傘の恩恵を受けない部分はずぶぬれ。気化熱とは恐ろしいもので、後からとても寒くなり風邪がぶりかえしかけて、作業が再びとどこおる。対応が遅くなっている方、ごめんなさい(私信)。

 そんなわけで、京都の記事の補足が残っているのだけれど、ちょっとだけ更新。
 京都で、どこに行こうか悩んだあげく、相国寺の承天閣美術館へ行ったのであった。
 目的は伊藤若冲先生。特設展には目もくれず、第二展示室に直行。もともとは金閣寺にあった障壁画(床の間に描かれた絵)「葡萄小禽図」「月夜芭蕉図」と虎りん(虎の個人的な愛称)の絵を見ることができた。
 「葡萄小禽図」は、元の状態に近くしてあって、違い棚なども再現され、行灯の光で見るような仕掛けになっている(光がゆらめいていたのは本物のろうそくだろうか?煤はどうしているんだろう)。「月夜芭蕉図」は、おそらく南の島に娑婆娑婆と(と説明に書いてあった)生えている芭蕉に満月がかかっているところ。芭蕉ってバナナだよね。「月夜のバナナ」、ポップですよ、若冲先生。
 人が少なくて、靴を脱いで上がるようになっていて絨毯敷きなのを幸い、前に座って存分に拝見する。座らないと上の方がよく見えなかったし。葡萄の蔓や葉のさまを目でなぞったり、芭蕉の葉がおぼろな満月に照り映えるさまを味わったり。ああ、幸せ。
 虎りんの絵はねー、毛並みがいいのよ。尻尾なんかふさふさで。胴体の毛並みも筆でうまく表現されているし、縞縞の具合もすてきだし、足はぶっといし、お腹はもふもふだし、ああ、なんて可愛いんだ〜と、これも他のお客さんのじゃまをしないようにしつつ、最大限に堪能。
 円山応挙先生の絵も何枚かあって、よかったよかった。海辺の鶴の屏風もよかったけど、墨でさらさらっと描かれた、枝に鶸がとまっている絵がとてもよかった。応挙先生、すごい。
 ミュージアムグッズがあまりなくて残念。虎りんや障壁画の一筆箋なんかがあったら、即買ったのになあ。絵葉書すらないんだもん。若冲先生のものは、虎りんのトートバッグと、障壁画のハンカチと、手拭いのみ。目つきの悪い卵のような鶴の手拭いはわるくなかったんだけどね。少し高めだったので見送り。今後は充実を切に願うものであります。
 
若冲先生とデート再び
 チケットの絵は「月夜芭蕉図」。

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旅のしかた

 昨日戻ってきて、今日は仕事だ、と思ったら、なんだかお腹の調子が悪い。口も渇くし、だるいかも。
 明日も職場には入れるので、今日は臨時でお休みにする。この年の瀬も押し詰まっているときにいいのか、という気もするのだが。体力が第一である。疲れているのかしら。
 なので、京都の記事の追加は明日以降になります。

 京都で何が楽しかったかというと、足に任せて裏通りを歩き回って思わぬ景色を発見するとか、バスに乗って外をぼーっと見ているとか、カフェでぼーっとしているとか、美術館で(これは後で書く予定)好きな絵の前で延々と時間を過ごすとか、そんなこと。身体に染みこんだ時間の記憶が大切な気がする。
 先日、元添乗員だったという方と知り合ったのだが、聞いてみると、旅行先では名所をたくさん回るというニーズが強いらしい。どうもそういうのは苦手で、香港でも、台湾でも、ハワイでも、京都でも結局は同じことをしているということに思い至ったのだった。

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 京都の裏通りで会った猫さん。

 どうやら木工を生業としているお家らしく、お休みの日でも家の中から鑿の音がしていた。
 こんな記憶が大事だったり。

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帰ってきました

 午後の飛行機に乗り、そのあと、お友達と楽しくご飯を食べたので、先ほど帰還。
 毎日おいしいものを食べていたので、きっと体重が怖いことになっているような気がする。

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 これは本日のお昼ご飯の一部。
 
 京都駅隣の伊勢丹の地下で買ったお弁当とお総菜(おばんざい)を昼ご飯にしたのだった。これは「青ねぎのぬた」。京都の味だよねえ。食べたところで、西京味噌を買ってくるのを忘れたのに気づく。
 帰ってきてみると、やはり疲れているので、詳細は明日以降に書きます。

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智積院

 京都最終日。
 午前中に少し時間があったので、早めにチェックアウトして、京都駅までバスで直行してコインロッカーに荷物をぶちこみ、またバスに乗って智積院へ。前にも来たことがあるのだが、ここのお庭が好きなのである。

智積院
 大書院の軒先に座ってお庭を見る。
 しばらくぼーっとする。
 
 相客(入れ替わり立ち替わりしている)にもよるのだが、静かだと最高。ちょっとだけ独占状態になって幸せ。こっそり持ち込んだお茶を飲んでさらに幸せ。考え抜かれて必要なものだけが置かれた空間はとても居心地がよい。

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 背後には長谷川等伯父子による障壁画。

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 外気にさらされていることもあってか、これらは複製。
 本物は宝物庫で見ることができる(拝観可能)。

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 あまり立ち止まる人はいないのだが、裏にも枯山水風のお庭があるのであった。

 惜しむらくは、庭の向こうの建物にも、よさげな屏風があるのがガラス越しに見えるのだが、そちらには行けないのよね。説明の看板があるので、ぜひそちらも見てみたいものである。

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