よしながふみティプトリー賞を受賞
ちょっと前に『テルマエ・ロマエ』が漫画大賞を受賞したことを書いたら(記事はこちらに)、こちらに引用されて驚く。ココログニュースって会員のブログで記事を稼いでいるのか…とかねてから思っていたのだが、やはり一言の断りもないのだな。
で、漫画大賞の記事を見ていたら、横のランキングコーナーに「よしながふみ「大奥」、米のSF賞「ティプトリー賞」に輝く」という記事が。えええええ。すごいっ。
よしながふみさんについては、こちらに書いたことがある。
ジェイムズ・ティプトリー・ジュニアは、実は女性である。好きな海外作家ベストスリーに入る。
1915年に探検家の父と作家の母の間に生まれ、幼少時をアフリカとインドで過ごし、1942年から1945年までペンタゴン勤務、1952年から1955年までCIAに勤務し、退職後、実験心理学の博士号を取得、博士論文のストレスから小説を書き始め、1968年に作家デビュー(ということは53歳で博士号をとり作家デビューしたわけだ)、1987年にアルツハイマー病を患った夫君をかねてからの取り決め通りにショットガンで射殺したあと自殺、という、それはもう強烈な人生を送った方である(参考:ウィキペディア)。女性として初めて空軍情報学校に入り、ペンタゴンでは写真解析に従事、創設されたCIAで写真解析部門に携わったらしい。作家デビューと同じ時期に心臓を患い、実験心理学の研究者としては引退した。心臓疾患と出血性の潰瘍と鬱病だったらしいのだが、精力的に作品を発表し、作家専業デビューから10年近く男性作家と信じられており、女性と分かったことは「ティプトリー・ショック」と呼ばれた。
ジェイムズ・ティプトリー・ジュニア賞は、米国の女性SF作家パット・マーフィーとカレン・ジョイ・ファウラーが、ジェンダーにまつわる理解を深めた作品を表彰する賞として、1991年に設立したという。そんな賞があったんだなあ。『大奥』って英訳されていたんだ。
よしながさんは、対談で自分がフェミニストであることを公言している方で、これは本当に何より素晴らしい賞だと思う。ティプトリーは、ペンタゴンやCIAの中枢に近い部分(だと思うんだよね)で働き、そこは当時は強烈な男社会であったはずで、子供の頃からそれはもういろいろなものを見てきていて、それが作品に結晶しているのだと思う。「男たちの知らない女」とか、今にして思えば、男には書けないよなあ。
よしながさん、おめでとうございます!
短編集では『愛はさだめ、さだめは死』が一番好き。
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