カテゴリー「文化・芸術」の35件の記事

動画で「清明上河図」

 絶賛下書き放出祭り。
 これは早くアップしないと、時代遅れになってしまう。

 東京の国立博物館で2月19日まで北京故宮博物院展ををやっているのだが、行きたいけど行けなかった。日程的に無理。ものすごく並んでいるみたいだしね(並ぶのは心底苦手)、まあいいかと思っているのだが、清明上河図は見たいような気もしていた。
 混んでいるようだし、ああいうのは、じっくりゆっくり詳細を見たいので、やっぱりまあいいか、という気もしていたのだが。
 
 こちらで教えていただきました。

 これ、あれだよね。
 マクダルシリーズの一環で、秋生さん演じる校長先生が中華文明について教えてくれるやつ。
 関連動画もいっぱいあるぞ。わーい。

 香港では、こんなのもあったらしい。
 動画にして大写し。

 みんな、ちゃんと見たいと思っているのだなあ。
 もともと「洛中洛外屏風」とか、俯瞰でいろいろなものが書き込んであるたぐいの絵が好きでしようがないので、ぜひ、これは日本でもやってくれないかなあと思う。
 とりあえず、できのいい画集を見てみよう。

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九龍皇帝的文字楽園

 (タイトルを訂正し加筆しました)

 太古城で開催中の九龍皇帝的文字樂園に行ってきた。香港の街頭に文字を書き続けた九龍皇帝こと曾灶財の展覧会である。
 バスで行ったのだが、会場の康和大廈が最初わからずちょっとうろうろ。太古坊の中の方。地下鉄の鰂魚涌站A出口かバスなら太古坊か新威園がもよりの停留所だと思う。

九龍皇帝文字的楽園

 入り口。

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 入るとこんな垂れ幕が。
 会場はいくつかに分かれていて、まず、街頭に書かれたものの写真展示。街頭に書かれたものは残っていないものも多く写真で紹介。

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 どこにあるかを示したもの。

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 これは本人が映っているけど、どちらかというと、文字が書かれた香港の風景写真を見る感じ。

 次は、本人が使ったもののコーナー。

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 晩年は養老院に入っていて、そこではマジックで紙に文字を書いていたとのこと。足が悪くて紅花油を使っていたのだが、養老院に入ってからは白花油で代用していたとのこと。

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 養老院で紙に書かれたものがパネル10枚ぐらいあった。

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 自分の血統や清王朝や孫文など自分をとりまく歴史について、とにかく書き続けたらしい。何と言うか、ことばを味わうというものではなく、いい文字だからというわけでもなく、文字を書き続けずにはいられなかった精神を見るという展示だった。うちに飾っておきたいという芸術ではないんだよなあ。その内面はいかばかりであったのか、考えると眩暈がするようだ。
 続いて、新聞の報道とか、Tシャツなど商業化されたものとか、インスパイアされた作品の展示。最後に、文字が書かれた配電盤らしきもの(たぶん本物)や自由に文字を書く壁面があった。
 メインは、文字のある香港の風景と、実際に書かれた文字だったと思う。おそらく街頭で目にしているのだが当時は風景の一部だったし、刻々と変わりつつある香港の「集體回憶」的な側面もあるだろう。自分と歴史について取り憑かれたように書き続けた精神は実際に見ると凄まじいものがある。
 太っ腹にも入場無料(しかもけっこう立派なパンフレットつき)で、家族連れ、フラッシュは禁止だというのに焚きまくって記念写真を撮る人など、客層はさまざまだったのだが、香港人のみなさんはどんなふうに感じたのだろうか。

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木田金次郎美術館

 NHK教育「ミューズの微笑み」で「木田金次郎美術館」が紹介されていた。木田金次郎は、北海道岩内郡岩内町でその生涯のほとんどを過ごし、岩内を書き続けた画家である。有島武郎の「生まれいずる悩み」のモデルとして有名。
 自分にとっては郷土の画家であり、当然岩内も出るに違いないので、録画して見たのだった。
 岩内は、積丹半島の付け根にあり、前は海、後ろは山、ウニとかイカなどの海産物が美味く、当然生寿司も美味く、すいかとメロンの産地で、温泉もありスキーもできて、海がきれいで(国定公園である)、海に沈む夕陽がとってもきれい。これで原発さえなければ最高の田舎である。
 あと、ゆるキャラ「たら丸」が有名。みうらじゅんに激賞されて、ゆるキャラ選手権でいい線をいっていたような気がする。

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 ボディはスケソウタラで手に持っているのはアスパラ。岩内は、ニシン漁で古くから栄え、アスパラ栽培と缶詰加工を日本で最初に始め「アスパラ発祥の地」の碑が立っているのである。ちなみに背中を向けているのは「べに子」で「紅子」は「紅葉子」すなわちたらこ。岩内のたらこはうまい。「たちかま」(たらの白子で作ったかまぼこ)も美味いな。

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 これが木田金次郎美術館。
 国鉄岩内駅(岩内線は路線廃止のときに真っ先になくなった)の跡地にある。すぐ裏は港。屋上に上がると360度山と町と海が見渡せる。ぜひともこの屋上からの景色を映してほしかったので、ちゃんとテレビで映してくれたときは懐かしく嬉しかったなあ。岩内山(発音は「いわないさん」ではなく「いわないざん」ですから>NHK)は、地元民のひいき目を抜きにしても、どっしりして、とてもいい山である。
 番組は、いろいろと取材がされていて、木田金次郎が好んで描いた「茂岩(もいわ)海岸」に坂本美雨さんが実際に行っていた。番組では何も言っていなかったけど、バックがさりげなく海に沈む夕陽で、そうそう夕陽がきれいなのよ!とか、四季を描いた中では冬が一番でしょう(向かいがシベリアなので風がそれはそれは厳しいのだけれど)と思っていたら、番組でもそう言ってて、我が意を得たり。

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 これは「夏の岩内港」。
 港には図工の時間に写生に行ったものだが、原子力発電所のおかげで魚が減ったらしく、船もずいぶん減ってしまった。木田さんの絵は、もともとは印象派の影響を受けているのだと思うのだが、長年の研鑽を経てもっとワイルド。
 番組の再放送は
  12月7日(火)16:30〜17:00(BS2)
  12月11日(土)11:30〜12:00(教育)とのこと。
 興味がある方、是非ご覧くださいませ。

 なお、写真は岩内町のサイトからお借りしました。帰省したときに撮っておけばいいのに、探しても写真がなかったのだった。岩内山と夕陽の写真、撮ってこよう。

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故宮博物院

 言いたくはないけど、今日も暑かった。31度。
 もともと季節の変わり目には弱く、どうも温度変化についていけないようなのだが、自律神経をやられてぐだぐだである。うう。

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 台北の故宮博物院も暑かった。
 ここで、カメラのシャッターを頼まれたのだが、それが日本の人で「暑いですよねー」と暑さを分かち合ったぐらい。とにかく外にいたくない。 
 こちらにも書いたように、バスに乗ったのはいいのだが、「士林站」とあったので、地下鉄の士林駅に行くのかと思ったら、これがどうやらバスターミナルのようで、最後には乗客が自分一人になってしまい、どうも「車庫まで」をやってしまったらしく(駐車場みたいなところだったけど)、びっくりした運転手のおっちゃんに「どこへいくんだ?!」と聞かれて事務室みたいなところに連れて行かれ、結局、炎天下をうろうろしてタクシーを拾うはめになり、着くまでにすでにぐったり、着くやいなや、前回行きそびれた三希堂に入ったのだった。
 
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 凍頂烏龍茶(120元)と、小龍包(160元)と奶黄包(カスタードまんじゅう 65元)。1元=2.7円ぐらいなので、お手頃な値段なのだが、お味もそれなり。お茶にお湯がついてこないので(茶葉は入っている)、お茶は茶海に注いでしまい、お湯が欲しいときには小姐を呼び止めて入れてきてもらう。
 天井が高くて圧迫感がないし、収容人数が多いぶん粘っていても全然目立たないので、しばらく休憩してから、探索開始。
 3階の青銅器に熱狂。
 漢字のご先祖のような金文と動物意匠に。まぬけで可愛いのよ。くっついている動物が。ディテールが素晴らしい。

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 館内の写真撮影は不可なので、本の一部。
 この虎は、笑っちゃうぐらいかわいかった。

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 買った本。
 2階に本屋ができていて、座り読みもできるし人も少なくてよかったのだが、青銅器の本は重たいのしか見あたらない。それで、レジのお兄ちゃんに、青銅器の本で重たくないのを探してもらった。聞いてみるもんだ。お兄ちゃん、ありがとう。

 それにしても、4年前にも思ったのだけれども、団体さんはどうにかならないのかなあ。青銅器の金文をかじりついて読んでいると、後ろから旗を持った団体さんがどどどっと来るのよ。で、ガイドさんが有名な文物の説明をざーっとして、どどどどっといなくなる。10分ぐらいの間に5組ぐらい来た。日本語と韓国語と中国語の組があったのだが、日本語のを聞いていると、そのガイドさんの説明もちょっと?だったり。あんなんじゃ見た気がしないと思うんだけどなあ。ただ「見た」という事実があればいいんだろうか。他人様にあれこれ言うつもりはないのだが、それは、文物にとっても人にとっても、あまり幸せではないような気がする。展示物はとってもいいのに、なかなか落ち着いて見られないんだもの。

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ポンペイ展

 先ほど東京から帰宅。眠い。
 なぜ遅く帰ってきたかというと、ここに行ったから。

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 横浜美術館に「ポンペイ展」を見にいったのだった。

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 実は、少し前に、こんな本を入手、

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 これがとても面白くて熟読していたのである。
 「テルマエ・ロマエ」とか「Rome」の世界なんですもの。ルシウス技師やルキウス隊長はこんな生活をしていたのか。

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 見た瞬間、脳裏に流れる「Rome」のオープニング。ポンペイの発掘成果って、かなり使われているんじゃないだろうか。「ポンペイ展」を見ている間中、頭の中に「Rome」のテーマ曲が流れていた。
 展示は、まず概要的な説明があり、石膏で型取りした遺体がひとつ(奴隷だったらしい。かわいそうに)。その後、彫像や、宗教、壁画、生活など、ナポリ国立考古学博物館かららしき展示物が続々と。
 今回実物を見てみると、たしかに壁画は当時の生活をほうふつとさせるのだけれども、これがヴェスビオス火山の噴火で埋まったんだなあ…などと考えてしまい、むしろ生活調度が興味深かった。おお、ストリジル(「テルマエ・ロマエ」に出てきた垢こすり)!とか。アスリート用の「ストリジル・香油壺・ひしゃく三点セット」もあった。
 圧巻だったのは、個人宅の浴室(高温浴室)の一部再現で、まず水をくんでタンクにいれ、それを金属パイプにボイラーで送り、水と混ぜてパイプで大理石の浴槽に送り、浴槽には追い炊き用の炉がついていて、さらに床下暖房用の穴が開いている。お客さん(日曜なのでけっこう混んでいた)からは「すげえ…」の声が多数。こちらの動画の3分すぎに見られます(Youtubeに上げてくれればよかったのに)。「テルマエ・ロマエ」のマルクスのお師匠さんのお風呂を思い出した。
 あとは、解放奴隷がご主人のために作ったらしい胸像にそんなものがついているのか、とか。「テルマエ・ロマエ」連載第1回がアレだったのは納得である。子供がたくさんいたけど、誰も騒いでなかったな。別の展示で、カップルの男子が「膝までなんてありえねー」とは言っていたけど。
 しかし、何と言っても一番は、「ヤマネの飼育壺」。
 ヤマネはローマ時代ごちそうだったらしいのだが(詳しくはrevarisaiaさんのこちらなどを)、直径・高さとも30センチぐらいの素焼きの壺で飼育していたらしいのですね。壺には10センチおきぐらいに空気穴があいていて、内側の壁に運動用の幅5センチぐらいの棚が何段かあり、一番上にえさ入れが2つついてました。この中でヤマネがきゅうきゅう言っていたのか、とか、何匹ぐらい入っていたんだろう、とか、台所に置いておいたんだろうか、とか、膨らむ想像力。
 生活中心の展示がもっと見たいなあ。
【追記】
 「ヤマネの飼育壺」についてはこちらにも書きました。

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続・兜は変である

 仕事が終わらないー。下書き記事です。

 検索ワードで多いのは、香港関連なのだが、ここ1年半、途切れなく来るのが「兜」「変な兜」「兜 変」。ヒット先はこの記事なのだが、世の中には兜が変だと思っているひとが多いのだなあ。
 そんな矢先、必要があって、大河ドラマのオープニングテーマを探していたところ、兜好き必見のオープニングに遭遇。

 「独眼竜正宗」。
 変な兜が、装着された状態で続々と。
 映し方から考えるに、これを作った人は、ぜったい変わり兜をフィーチャーしたがっていると思う。
 海老の兜、かぶってみたいかも。
 …というか、やっぱり変だよ。兜。

 こっそり元記事に追記したのだが、やっぱり大々的にお知らせしたかったので、改めて記事にした次第です。

 関連動画を見ると、大河ドラマってたくさんあるなあ、とか、どれもこれも力が入っているなあ、と思うのだが、さりげなく一番すごいのは、実はこれではないかと思う(撮影がとっても大変だったらしい)。

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イリス弦楽四重奏団コンサートのお知らせ

 気がつけば、8月も終わり(ぶるぶる)。
 直前になりましたが、コンサートのお知らせです。

イリス弦楽四重奏団コンサート
 ヴァイオリン:植村薫、大谷美佐子
 ヴィオラ  :後藤悠仁
 チェロ   :伊堂寺聡
 ピアノ   :奥山幸恵

 曲目:
  ハイドン 弦楽四重奏曲「皇帝」
  モーツアルト ピアノ協奏曲第12番イ長調
         (ピアノ五重奏版)
 
 日時:2009年8月30日15:30〜
    (開場 15:00)
 場所:アルテピアッツァ美唄
    14:40に美唄駅西口から無料送迎バスが出ます。
    終演後も無料送迎バスあり。
 入場料:2000円(学生500円)安すぎ…

 こちらなどでもご紹介しましたが、毎年チャレンジングかつチャーミングな演奏が格安激近で堪能できます。選挙とか北海道マラソンとか盛りだくさんな日ではありますが、是非。

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 これは5月の写真ですが、初秋のアルテピアッツァも是非。カフェでコーヒーも飲めます。

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周杰倫の「蘭亭序」

 どうも自分にとって「中華趣味」と「インド趣味」はトレードオフするようで、インド映画が見たいときには香港映画はそうでもないし、香港づいているときはインドはそうでもない。
 最近はわりとインド系だったのだが、昨日「黄金甲」を見てしまったので、突然針が中華趣味に。
 そういえば、周杰倫の「魔杰座」を香港で買ってあって、そのままインドになだれこんでいたので、改めて聞いてみました。うーん、やっぱりジェイはいいねえ。
 曲のタイトルでたまげたのは「蘭亭序」。
 書聖と言われる王義之の書の名前で、愛するあまり皇帝が全部お墓にもっていってしまったので、真筆は残っていないというもの。模写したのはたくさんあって、去年、東京の国立博物館でも展示をしていて、たまたま見ることができた。

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 いや、書道には全然詳しくないのだが、年に1度ぐらい接する機会があって、そのときには、いいなあ、書いてみたいなあと思うのよ。王義之とか空海とか、いい字がたくさんあって。
 しかし、歌のタイトルで「蘭亭序」っていうのは渋すぎるだろう、ジェイ。それは、たとえていえば、と言いつつ例を思いつかないのだが、Jポップのタイトルに「洛中洛外屏風」とか(違うな)「源氏物語絵巻」(違う)とか「鳥獣戯画」(やっぱり違う)とか、つけるようなものだぞ。
 台北の故宮博物院(公式サイトはこちらなんと日本語だ)にも書のいいのはたくさんあったので、ジェイも見にいって曲を作ったのかなあ。


 ミュージックビデオがあるんだな。
 (動画をクリックすると関連画像が見られます)

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チャロー!インディア

チャロー!インディア

 六本木ヒルズに行ったのは、森美術館で開催中の「チャロー!インディア」を見るため。
 インドの現代美術の展覧会。予想以上に、混沌としていて、当事者としての悩みや思索が深いのだなあと思う。
 無料で音声ガイドを貸してくれるので、これは絶対借りることをお勧めする。現代美術はコンセプトがわからないとどうしようもないことが多いし、解説がないと意味がわからないことも多いから。たとえば、第1室にある横たわった象は「わー象だ〜」というものではないのであった。タイトルが「その皮膚は己の言語ではない言葉を語る」だし。
 インドの現状に興味のある方には、解説が多いので、カタログもお薦め。ただ、そのぶん、展示品の紹介が作家の代表作のみで全部じゃないところが残念。プシュパマラ・Nの写真とサルナート・バナルジーのグラフィック・ノベルは全部入れてほしかった。
 映像作品も多いので、時間は余裕をもって吉。

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ナンシーに行ってきた

 懸案だった「ナンシー関大ハンコ展」に行ってきた。

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 入り口付近。

 日曜の夜に行ったのだが、それほど混んでもおらず、ほどほどに人がいた感じ。300円は安いなあ。
 初めてナンシーの彫ったハンコの実物を目の当たりにしたのだが、いやーすごい。これは芸術である。直筆の絵は描いた人をトレースできそうな気がするのだが、カッターで一彫り一彫りした跡は、それ以上に、これを1つ1つ手で彫ったんだと思って心の底からしみじみする。

 どこにも「撮影禁止」の掲示がなかったので、思わず撮ってしまったのだが(まずかった?)

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 一部屋目の様子。

 会場は2つに分かれていて、テレビ関係のものを集めた手前のこの部屋には、1つにハンコが300近く入った箱が10個並んでいる。3000近くある勘定である。合計で5000個あまりあるはずなので、隣の部屋にも2000個。どれも思ったより小さくて(消しゴムだし)、上の拡大サンプルを見てから、おもむろに箱の中を左端から見始め、好きなのを探す、という見方に落ち着いた。裏文字はすぐに読めるようになったのだけれど、なにせ数が多いので時間がかかるかかる。
 「ライオンは悪くないんですね」とか「すまん玉緒」とか(これは「もう慣れっこですやさかい」と並べるべきだったと思う)、井出隊員シリーズとか、内藤陳シリーズとか、タモリとか、馬場とか、見慣れたのがいろいろあって嬉しい。ただ、「名優」のくくりに蟇目良の「おやすみなさいマダーム」があるのは無理があるだろう、とか、会場のビデオで「ナンシー関に感謝」とかで馴染みの文化人がコメントするのは違うんじゃないかとか(流すなら、ナンシーが出たNHKの番組とか…)、ちょっと疑問点もあり。
 会場の出版一覧で確かめたところ、ほとんど持っていることが判明し『ナンシー関全ハンコ』もあるので大抵のものは印刷で見ているはずなのだが、なにせ数が多いので、思い出せないのもある。顔の造作は線を浮き彫りにしているので分かりにくいのもあるしね(すごいよ)。
 見ながら、「知ってると思うけど、筑紫哲也がそっちへ行ったねえ」とか「小室が逮捕されたよ」とか「総理大臣はもう3人も変わったぜ」とか、心の中でいろいろ話していた。しかも、今の総理は後先考えず面倒な仕事は自治体に丸投げで2兆円をばらまく気なんだぜ。頭悪すぎ。
 最後に、愛用品が並べてあったのだが、ビデオやテープのラベルに書かれた手書きの文字を見たときに、しみじみと悲しくなった。こんなに早く行っちゃうなんて思ってなかったろうなあ。今でも、何かことが起こるたびに「ああ、ナンシーだったらどう書くだろう」と思ってしまう。本当に、本当に惜しまれることだと、今でも心から思う。

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